萌える男 の商品レビュー
軽い感じの本かなと思…
軽い感じの本かなと思ったら結構まじめな内容でした。主題は「現実恋愛からの逃走」というなかなか意外なものですが、それをさらに論理的に説明しており、考えさせられます。全体的に「萌え版構造主義」といった感じでしょうか。時々、勢いがつきすぎて議論が先走ってしまう所がありますが、そんな欠点...
軽い感じの本かなと思ったら結構まじめな内容でした。主題は「現実恋愛からの逃走」というなかなか意外なものですが、それをさらに論理的に説明しており、考えさせられます。全体的に「萌え版構造主義」といった感じでしょうか。時々、勢いがつきすぎて議論が先走ってしまう所がありますが、そんな欠点よりも著者の熱意を汲み取るべきでしょう。結構衝撃的な本でした。
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萌える男の必死の言い…
萌える男の必死の言い訳。「なーんちゃって、結局2次元キャラが好きなんですよ」と落とすのかと思ったら、どうも真剣にバカな論理を振り回しているらしくて、笑えます。そして哀しい。どうせなら「ゆうきまさみのはてしない物語」のほうが肩の力が抜けてて余程いいです。萌える男は差別されてるけど、...
萌える男の必死の言い訳。「なーんちゃって、結局2次元キャラが好きなんですよ」と落とすのかと思ったら、どうも真剣にバカな論理を振り回しているらしくて、笑えます。そして哀しい。どうせなら「ゆうきまさみのはてしない物語」のほうが肩の力が抜けてて余程いいです。萌える男は差別されてるけど、複数の萌えキャラを同時に愛したり、メイドにしたり、果ては奴隷にしたり、したい放題なのだから弁解の余地はないように思います。下手な言い訳はしないほうがいいという例としては面白いです。
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ライトノベル作家の著者が、「萌え」について考察をおこなっている本です。 たとえば著者は、次のような主張を展開しています。「萌えの世界では、恋愛関係は「強い女性側から降って湧いてくる」か、あるいは「微妙な日常の関係が、気がつけば恋愛関係へと発展し、かつ今までの関係も継続する」とい...
ライトノベル作家の著者が、「萌え」について考察をおこなっている本です。 たとえば著者は、次のような主張を展開しています。「萌えの世界では、恋愛関係は「強い女性側から降って湧いてくる」か、あるいは「微妙な日常の関係が、気がつけば恋愛関係へと発展し、かつ今までの関係も継続する」というものになる。これが萌えの世界における恋愛のルールで、「男が女を強引に口説く」というマッチョイズムは注意深く排除されている。萌えの世界の恋愛は、男女平等か、あるいは、女性上位なのである」。 ほかにも、「萌える男」は「受動的態度で女性に対して一種フェミニスト的」だとか、美少女ゲームの「メイドさん」は「御主人様」に奉仕することを至上の歓びとするが、「実際には御主人様の方がメイドさんの尻に敷かれて支配されている……という相互補完的関係になっているストーリーが多い」といった主張がありますが、どれも説得力に乏しいように思われます。 ファンタジーをあくまでファンタジーとして享受することは、(よい趣味か悪い趣味かは別として)なんら批判されるべきことではありません。著者が主張するように、恋愛資本主義のなかでワリを食う男が出てくることは必然的であり、「萌え」はそうした男たちが現実から飛躍した「脳内恋愛」によって「自己救済」することなのであれば、それ自体は非難されるべきことではありません。しかし、だからといって「萌える男は正しい」わけではないでしょう。著者は、オタク文化に対する風当たりが強いことを憂慮するあまり、オタク文化のポジティヴな可能性を前面に押し出そうとしていますが、支えるべき戦線を見誤っているように感じます。宇野常寛は、本書の議論を時代遅れのオタク=ニュータイプ論だと切って捨てていましたが、本書の立場は宇野の「レイプファンタジー批判」に対してまったく無力だといわざるをえません。
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オタク論というより恋愛論として読んだほうがいいのかな。それにしたって暴論が多くて気になったけど……。 「萌え作品」の解釈は面白かったし、生身の人間に興味が持てない私は「人間に恋愛する義務はない」という言葉には少し救われた。
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『電波男』の流れを引き継いでいてよかった やはり女オタクの存在は今後重要な要素となってくる気がする
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萌え系は、オタクの総てではない。 そして、その市場はもやはニッチではない。 だからといって、ビジネス機構として納得し終わっていい話でもないので購読。 まずは『電波男』から引き続き、「恋愛資本主義システム」と純愛ブームについて。 そして恋愛の起源から恋愛結婚の起源に、信仰と恋愛の...
萌え系は、オタクの総てではない。 そして、その市場はもやはニッチではない。 だからといって、ビジネス機構として納得し終わっていい話でもないので購読。 まずは『電波男』から引き続き、「恋愛資本主義システム」と純愛ブームについて。 そして恋愛の起源から恋愛結婚の起源に、信仰と恋愛の構造と機能を説く。 さらにレゾンデートルとルサンチマンとの対立では、様々な引用を繰り広げる。 映画「バッファロー'66」のビリーと「タクシードライバー」のトラヴィス。 宮沢賢治と津山三十人殺しの都井睦夫。 ほか漫画やアニメやロックまで引用し解析に迫る。 オタクは、引き蘢りで社会不適合で犯罪者予備軍との先入観をメディアによって刷り込まれた。 だが「萌え」るとは、精神活動としては健全であることを証明する為に編まれた一冊。 私は商品としての表層上の萌えには興味はないが、精神分析として非常に興味深い内容でした。
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恋愛資本主義に取り込まれた、と批判している「電車男」の作者の本。関連本だったわけで、「萌え」の正当化を目指すための相関図の無理やり感もネタとして面白かった。5年たった今、完全に「萌え」資本主義が蔓延してる気がする。
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ゲームやアニメキャラに萌える男性は世間から迫害されがちだが、それは現実逃避でなく自己救済なので強いのだ、みたいな論説ですが・・・ まあ納得できない。恋愛至上主義なのはゲームも漫画も同じなのだから結局三次元でも恋愛してないのは駄目ということなのではと感じた。 単純に俺はこれが好きだ...
ゲームやアニメキャラに萌える男性は世間から迫害されがちだが、それは現実逃避でなく自己救済なので強いのだ、みたいな論説ですが・・・ まあ納得できない。恋愛至上主義なのはゲームも漫画も同じなのだから結局三次元でも恋愛してないのは駄目ということなのではと感じた。 単純に俺はこれが好きだ、と言っていればいいのに、変に論旨をくっつけてるから違和感だけが目立ってしまった作品といえましょう。 ONE,Kanon,CLANNAD(Airは自説と違うからか触れられてない)の考察は目新しかったけど・・・ 自分では、鍵ゲがヒットしたのは自己投影できるからでなくて単純にとっつきやすかったからだと思います。
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「恋愛資本主義の崩壊の結果、萌えオタクが増加した」や「萌えは現実逃避ではなく自己救済」という論理は納得が言ったものの、内容的には随分薄いように思う。同じことの繰り返しが多い。 それから、女性については恋愛至上主義の女性しかいないように書かれているけれども、女性だって萌えるしオタク...
「恋愛資本主義の崩壊の結果、萌えオタクが増加した」や「萌えは現実逃避ではなく自己救済」という論理は納得が言ったものの、内容的には随分薄いように思う。同じことの繰り返しが多い。 それから、女性については恋愛至上主義の女性しかいないように書かれているけれども、女性だって萌えるしオタクもいるのにその辺は結局不可視化されているように思う。 そんな点からも、独りよがり感が否めない。
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論自体はなるほどと思えるのに、何故か作者から負のオーラを感じずにはいられない不思議な読後感。銭ゲバのラスト好きなんだなぁ。
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