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「死ぬ瞬間」をめぐる質疑応答 の商品レビュー

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2024/02/17

「死ぬ瞬間」ではなく「死の宣告」との付き合い方。 人間とは、楽しみを得るまでの予感に幸せを感じる生き物である。ならば、逆に、余命を告げられたなら、不安や緊張、絶望にアプローチしていく自分をコントロール仕切れるだろうか。 死の受け容れ方。「否認、怒り、取引、抑うつ、受容」と標準...

「死ぬ瞬間」ではなく「死の宣告」との付き合い方。 人間とは、楽しみを得るまでの予感に幸せを感じる生き物である。ならば、逆に、余命を告げられたなら、不安や緊張、絶望にアプローチしていく自分をコントロール仕切れるだろうか。 死の受け容れ方。「否認、怒り、取引、抑うつ、受容」と標準的なコース。但し、これを必ずしも辿るとは限らないのだという。本著では質問形式でこうした各段階における戸惑いへの対処などに答えられる。が、残念ながらあまり参考にならない。人生がオリジナルであるように、死もまた、オリジナルであり、誰かの対応を模倣するものではなく、個人的な戦いだという気がするからだ。 死は絶望なのか。詭弁を弄さなければ、死は生を拒絶する者以外には、等しく絶望に違いない。しかし、無は知覚されぬために絶望は継ぎ目なく、瞬時に希望に繋がるはずだ。輪廻転生があるなら死んだ瞬間に生まれているし、または、輪廻転生に類似した現象が起こり得るまで、また一瞬である。なんてことはない。質疑に答える人間も何の答えも持っていないのだから、死は各々の空想によってオリジナルだという事だ。人生同様に。

Posted byブクログ

2021/07/18

死を忌まわしい、遠ざけたいと思うのは、自分の死を考えることを避けたいのと日頃からそのような場面を経験する事が稀有だからだろう。子どもに葬式に出席させる、このような本を読む事で、死が生の一部である事を感じることができる。臨死の人に寄り添う職業は、問題が起こった時に悪人のように取り上...

死を忌まわしい、遠ざけたいと思うのは、自分の死を考えることを避けたいのと日頃からそのような場面を経験する事が稀有だからだろう。子どもに葬式に出席させる、このような本を読む事で、死が生の一部である事を感じることができる。臨死の人に寄り添う職業は、問題が起こった時に悪人のように取り上げられるし、それでなくとも精神的にきつい。気持ちの切り替えが大事とあるが、相当な経験と覚悟が必要なのでしょう。2021.7.18

Posted byブクログ

2011/11/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 タイトルの通りの内容なのだが、著者の回答を読んでいると、死を目前にした患者に向き合うことは、自分の生に誠実であることなのか、と感じた。そしてそれは、相手が生きていることを尊重することでもあり、自分も同じように尊重されることである。  「向き合う」という言葉の意味を考えるきっかっけになった。

Posted byブクログ

2011/06/28

講演者の真価は、「質疑応答」での応答にあると私は思う。 その意味では、本書は「死」という一番、共感が難しい人生の局面で寄り添うことの大切さを、質問を通して説いた希有な書である。 自分も多くの講演を依頼されるが、毎回、新鮮な質問が寄せられることに、自分の問題意識を深めさせても...

講演者の真価は、「質疑応答」での応答にあると私は思う。 その意味では、本書は「死」という一番、共感が難しい人生の局面で寄り添うことの大切さを、質問を通して説いた希有な書である。 自分も多くの講演を依頼されるが、毎回、新鮮な質問が寄せられることに、自分の問題意識を深めさせてもらっている。新たに産み出された応答が、また、次の講演に活かされていくのである。 清掃係の女性のエピソードは、移動中の読書であったにもかかわらず、涙が止まらなくなってしまい、しばしページをめくる手を休めた。世の中には、深い悲しみを背負いながら、また、だからこそ、人に深い優しさを捧げることが出来る人がいる。 自分も、誰かの最悪の危機に際して、静かな力になれる、心のこもった「人間」でありたいと思った。

Posted byブクログ

2009/10/04

宗教や社会的価値観とかがが絡むから すんなり飲み込めないときがあるけど、参考にはなる。 「人生最後の危機に際して出てくる多くの疑問を前にして、誰もが途方に暮れていた」

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2009/10/04

死を告知された患者と、その介護にあたる家族や医師、看護師の心構えを、簡潔な質疑応答のかたちでまとめた書。

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