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土の中の子供 の商品レビュー

3.3

121件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    45

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    7

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2009/10/04

私は土の中で生まれた。親はいない。暴力だけがあった。ラジオでは 戦争の情報が流れていた。第133回芥川賞受賞作

Posted byブクログ

2009/10/04

父母に捨てられ、養父母に虐待され山中に生き埋めにされた過去を持つ27歳のタクシードライバー。子供を死産したトラウマを持つ白湯子と関係を続けているが、死と暴力にどうしようもなく惹かれていってしまう。全てがダメすぎて何も言いたくなくなる芥川賞受賞作。こんなに暗くて安易でつまんない小説...

父母に捨てられ、養父母に虐待され山中に生き埋めにされた過去を持つ27歳のタクシードライバー。子供を死産したトラウマを持つ白湯子と関係を続けているが、死と暴力にどうしようもなく惹かれていってしまう。全てがダメすぎて何も言いたくなくなる芥川賞受賞作。こんなに暗くて安易でつまんない小説も珍しい。2度も殺されかけてるのに最後まで生き残る主人公って案外生命力あんじゃないのって思った。バカバカしいけど、全く笑えない。★0がないから★1つ。

Posted byブクログ

2009/10/04

幼い頃実の両親に捨てられ、養父母の元で育てられた《私》。 そこで彼を待っていたのは暴力と罵声の日々だった。 「赤ちゃんが泣いた」のを、自分の所為にされては殴られる。 食べ物も十分に与えてもらえず、学校にも行かせてもらえない。 挙句の果ては山中で生き埋めにされる。 ...

幼い頃実の両親に捨てられ、養父母の元で育てられた《私》。 そこで彼を待っていたのは暴力と罵声の日々だった。 「赤ちゃんが泣いた」のを、自分の所為にされては殴られる。 食べ物も十分に与えてもらえず、学校にも行かせてもらえない。 挙句の果ては山中で生き埋めにされる。 《私》と同棲する女、白湯子は死産の経験から不感症となり、多量の飲酒によりアルコール依存症を患っていた。 《私》との間に、特に愛情とか同情とかいった感情は無い。 求められれば、ただセックスをする。 それだけの関係だった。 ひたすら暗く、重たい。 暴力に抵抗することなく、ただその暴力を受け入れるだけの存在となった《私》。 自らを哀れむという感情が既に欠落し虐待の苦しみから未だ逃れられないでいる《私》。 身体と心に染み付いた、暴力と恐怖への《克服》と《再生》はなされるのか。

Posted byブクログ

2011/11/21

第133回芥川賞受賞作。 表題作「土の中の子供」と短篇「蜘蛛の声」を収録。  タクシーの運転手として現在は生計を立てている”私”。しかしながら、育ての親に虐待、あげくのはてに土の中に生き埋めにされるという過去をもち、そのせいで現在も苦しみ、人生に前向きに生きられず、同じく心に...

第133回芥川賞受賞作。 表題作「土の中の子供」と短篇「蜘蛛の声」を収録。  タクシーの運転手として現在は生計を立てている”私”。しかしながら、育ての親に虐待、あげくのはてに土の中に生き埋めにされるという過去をもち、そのせいで現在も苦しみ、人生に前向きに生きられず、同じく心に傷をもつ女・白湯子と曖昧な関係を続けつつ暮らしていた。  重かった。大人になって虐待から解放された今でも、やはり暴力に彼は苦しめ続けられている。暴走族?に袋叩きに遭っている最中や、物が落ちていって壊れる瞬間の、”異常な冷静さ”の描写に、虐待がもたらす大きな傷は計り知れないと改めて感じた。だからといって、この自暴自棄な生活を肯定はしないし、彼の言動も思考も同意できるものはほとんどないのだけれど・・・。怪我をして入院した白湯子との会話の中で、気づいていないだけで、主人公自身に実は前向きな気持ちがあるということが感じられたのが救い。書かれていなければ”27歳”とは全く思えない、主人公の生活や思考。光がほんの少し見えたところで話は終わってしまっているが・・・立ち直ったんだろうか、彼は。

Posted byブクログ

2009/10/04

私は文藝春秋で読んだのだけど、う〜〜〜〜ん・・・・・・・・・・ 正直、この手の作品は苦手です。 ホラーより怖いです・・・・ 物語は主人公が養父母に暴力の限りを受け、言葉も無くすほどの状態になって施設に預けられ、人間らしさを少しずつ取り戻しながらも突然現れるPTSDや記憶に自...

私は文藝春秋で読んだのだけど、う〜〜〜〜ん・・・・・・・・・・ 正直、この手の作品は苦手です。 ホラーより怖いです・・・・ 物語は主人公が養父母に暴力の限りを受け、言葉も無くすほどの状態になって施設に預けられ、人間らしさを少しずつ取り戻しながらも突然現れるPTSDや記憶に自分分析をする・・ってかんじなのだけど、まず、子供にむやみ暴力をふるう大人が許せません。 そしてそういうのが前面にきちゃうので、主人公の心理状態とか、裏に書かれているようなことが私には深読みできません。 こういうのがテーマになった本が賞を受賞する昨今の傾向が理解できません。 若いお嬢さん方が受賞した時も時代の流れとして情報として読みましたが、どうも私にはしっくりときませんでした。 形は違いますが、今回も同じような感想です。 読了後に、口の中に苦い味がいつまでも残る人工甘味料、と言っても、舌に感じる甘ささえないのですが・・・ お気楽極楽・普通で悪いか!?ってのがコンプレックスのように感じてしまいます。 昨今、事件の背景に幼少時の不幸や恐怖体験を理由の一つにすることを目にしますが、私の素朴な疑問の一つなのですが、私の両親の年代の人たちはもれなく戦争体験をしています。 爆撃を受け、たくさんの死体をまたぎ生き抜いた時代の人たちです。 寝ている中起こされて、空から降って来る爆弾を避けて、真っ暗闇の防空壕の中で息を潜めてただただやり過ごす毎日・・・ 私の父は中一の頃、広島で原爆を受けています。 目印もない中、さまよって家族のもとに戻ったと言います。 70を過ぎた父の腕には証拠のようなやけど跡が今でも腕に残っています。 中には、歪んだ教育を当たり前のように受けていた人たちもいます。 私の幼少時代には人口の2/3は戦争を体験していたけど、だからと言って、非人道的な事件が多かったか、と言えばそうじゃないように思います。 人間の持って生まれた浄化作用とでも言いましょうか、自分を世間を立て直して明日に向かって生きている大人は掛け値なしに尊敬に値します。 何故、あの年代の人たちはそれが出来たのでしょう・・・・ 経験者はどうやって恐怖体験を封じたのでしょう・・・ その辺りのこと、聞きたいけど、聞いてはいけないことのような気がして、親にも聞けませんが、生きる強さとしてとても知りたいです。 本文感想とは離れましたが、読了後、こんなことを考えました。

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2009/10/04

芥川賞受賞作品。 うーん。暗くて読み終わった後、なんだかスッキリしなかった。決して長い本じゃないんだけど、なかなか進まなかった。

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2009/10/04

これは担任の先生に勧められて、読んだ。途中でギブアップしようかと何度も思った。すごく深いゆえに重い。残酷、なんて一言で済ましてはいけないような、人間の心理は深いと思った。本とは関係なく、自分の傷は可愛くても、他人の傷は痛々しく感じる。最初は主人公を弱い人間と思ったけれど、最後のほ...

これは担任の先生に勧められて、読んだ。途中でギブアップしようかと何度も思った。すごく深いゆえに重い。残酷、なんて一言で済ましてはいけないような、人間の心理は深いと思った。本とは関係なく、自分の傷は可愛くても、他人の傷は痛々しく感じる。最初は主人公を弱い人間と思ったけれど、最後のほうで、ああこの人は強いのかもしれないと気付いた。エネルギーがある、それなのに、どうしてなのか私には解らない。好きな話しじゃないけど、心にずっしりと重いものが残る。

Posted byブクログ

2009/10/04

言わずと知れた、第133回芥川賞受賞作品。 幼い頃に両親に捨てらた主人公。 引き取られた義父母にもひどい虐待を受け、 山で殺されそうになる・・・ そこから何とか這い出て、主人公の新しい人生が始まった。 土の中から生まれた子供。 100ページちょっとの短編なんだけど...

言わずと知れた、第133回芥川賞受賞作品。 幼い頃に両親に捨てらた主人公。 引き取られた義父母にもひどい虐待を受け、 山で殺されそうになる・・・ そこから何とか這い出て、主人公の新しい人生が始まった。 土の中から生まれた子供。 100ページちょっとの短編なんだけど、 とにかくダークで、仕方なく読みきりました。 幼い頃の虐待のトラウマというわかりやすい話なんだけど、 そこから作者が何を伝えたいのかが伝わってこない。 はっきりいって、期待はずれでした。 幣録されている「蜘蛛の声」は読む気にもならず そのまま図書館へ返却してしまった。

Posted byブクログ

2009/10/04

ストーリーとしてはありがちだし、タイトル通りなのだけど、傷つけられた人のふか〜い心理が顕れているセリフなどに、何度か涙しました。

Posted byブクログ

2009/10/04

なんなんだろ〜。 「恐怖」を恐れながらもそれを求めてしまう男? まぁわからないでもないけど・・・。「最悪」を見てしまえば、もう怖いものは無い、みたいな? 表題作よりも、もう一つの短編のほうが面白かったな

Posted byブクログ