向田邦子の恋文 の商品レビュー
はたから見ると、痛々しくも感じるが、 でも、一生懸命自分の人生を生き抜いた ヒトなんだということがよくわかる。 作品からは、うかがい知ることができない 一面がここにはある。 向田邦子ファンならずとも、 ひとりの女性の生きざまを見る。
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彼女のやりとりした手紙を読んで、何とも言えない気持ちになった。 歳を重ねて今となってわかる作品のよさ。 そのベースとなってる彼女が少しわかった気がする。
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日々の出来事、食べもののことなど、何気ない日常のやりとりだけれど、文章からは、相手への思いやりと、語りかけたいという気持ちが溢ていた。私のような、文章の下手な人にとっても、肝心なことは、相手に向けて語りたいという気持ち、真っ直ぐ向き合う姿勢ではないだろうか。 これが、向田邦子の生...
日々の出来事、食べもののことなど、何気ない日常のやりとりだけれど、文章からは、相手への思いやりと、語りかけたいという気持ちが溢ていた。私のような、文章の下手な人にとっても、肝心なことは、相手に向けて語りたいという気持ち、真っ直ぐ向き合う姿勢ではないだろうか。 これが、向田邦子の生き方の、仕事への姿勢の、作品のベースだったのね。
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向田邦子が恋人にあてた手紙と恋人が邦子にあてた手紙および日記がしるされている。また、向田邦子の妹が姉にまつわるエピソードを記述。あとがきは向田邦子好きの太田光。 手紙から売れっ子脚本家で寝る間もない隙間をぬって恋人に会いに行っているようすがしれる。疲れ果てたときに、顔をみてほっと一息ついて、また仕事にもどっていって、大変だろうけど充実していたんではないだろうかと想像した。 しかし、二人の関係は恋人の自殺でおわる。恋人は病がもとで身体が不自由になっていてそれが原因かは書いてないが、献身的にそばにいてくれる女がいながら死を選ぶんだと、男と女の感覚の違いを感じた。太田光のあとがきにあった、男は弱くて、強がり、という言葉をあてはめて男の人をみると、あたっているように見えてくるから不思議。 向田邦子関係の本は初めて読んだけど、本人に興味をもった。家族を支え、親をたて、つらい恋も秘めて自分で受け止め、前向きな発言をし、、という印象を受けた。別の本も読んでみたくなった。
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故人の秘めた手紙や走り書きのようなメモなどを家族が『これは世の中に発表しなければいけない!』といような代物なんだろうか。。。 向田さんが、誰にも言わなかった秘めた愛なのだから、そっとしておくのが良かったんじゃないかなと思います。 なんてことのない日常のなかに『みかんをたくさん...
故人の秘めた手紙や走り書きのようなメモなどを家族が『これは世の中に発表しなければいけない!』といような代物なんだろうか。。。 向田さんが、誰にも言わなかった秘めた愛なのだから、そっとしておくのが良かったんじゃないかなと思います。 なんてことのない日常のなかに『みかんをたくさん食べてね』などN氏の体への気遣いがあって。とても向田邦子さんらしいなとおもいました。
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妹の和子さんが姉邦子さんの死後20年たってやっと遺品と向き合い、その中から見つけた『邦子から恋人N氏への手紙』と、同時期のN氏の日記から始まります。 現在のように携帯やパソコンなどのメールなどもちろんない時代。もちろん手紙は手書きでポストへ。文面は日々のつれづれや相手への労わりの言葉など。本の題名が『恋文』なので愛の言葉がどれほどに溢れているのかと期待していて、手紙と日記が割いてある70ページまで少し拍子抜けしてザッと読み。赤の他人に読まれるとは思っていない文章、二人だけに価値のある文であるからこそ、それはしょうがない。 でも読み進めてその二人の当時の背景を知ると、何気ないその文章にお互いの静かな愛を感じた。あ~、上手く言い表せない。和子さんのターン読了後、手紙と日記の箇所を再読しました。最初に軽く読んでしまって反省。 N氏の最後の日記、いたって普通。案外そんなものかもしれない。どんな苦しみがあったのかは憶測でしかない。残された邦子さんの悲しみも同じく。 でも秘密の恋であるからこそ、その内容を知りたくなるのが世の常、というか私が知りたい。妹和子さんのこの本だけでは足りない~!というのが本音。他に邦子さん関連の本を探してみようかな?
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自立したいい女ってどんな人のことを指すのかしら? と聞かれたら真っ先に差し出したい本。裁縫、料理が得意で、経済力もあり、仕事も出来る。きりりと涼しげで、いかにも賢そうな顔だちに、チャーミングな丸い鼻が添えられている。まるで隙がなさそうなのに、好きな人にはついついお菓子を食べ過ぎた...
自立したいい女ってどんな人のことを指すのかしら? と聞かれたら真っ先に差し出したい本。裁縫、料理が得意で、経済力もあり、仕事も出来る。きりりと涼しげで、いかにも賢そうな顔だちに、チャーミングな丸い鼻が添えられている。まるで隙がなさそうなのに、好きな人にはついついお菓子を食べ過ぎたことを反省する手紙を書く。……邦子姐さん、本当に萌えます。
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向田邦子さんと妻子あるカメラマンとの恋文。 後半はその姉を見つめていた妹和子さんのお姉さんとしての邦子さんのこと。 文章は確かにきれい。 カメラマンN氏との心の繋がりもよくわかる。 でも、 これ、私が読んでていいのかなあ。。。っていう気分になります。。 普通の恋愛ではない、 ...
向田邦子さんと妻子あるカメラマンとの恋文。 後半はその姉を見つめていた妹和子さんのお姉さんとしての邦子さんのこと。 文章は確かにきれい。 カメラマンN氏との心の繋がりもよくわかる。 でも、 これ、私が読んでていいのかなあ。。。っていう気分になります。。 普通の恋愛ではない、 ある意味秘め事だった恋愛の最中の手紙のやりとりを こんな風に本にしてみんなが読んでしまうことを本人は望んだかな。。とか。 向田邦子の恋文っていうタイトルも大直球だし。。 向田邦子さんの生き方のきれいさ、筋の通ってる感じ、 家族想いなところは、見習いたいと思いました。 高潔な女のひとでした。
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せつない、とってもせつない気持ちで ギューと胸をしめつけられます。 向田さんの聡明さと可愛らしさが伝わってきます。
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書簡体小説なんかも好きだけど、これは本当の恋文。可愛らしくて、切ないです。 向田邦子はもっと読みたいな。
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