言葉の力、生きる力 の商品レビュー
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平成17年に発行されたエッセイだけど、全く色褪せることなく響いてきた。 特に医療を読み解く言葉の緩和ケアの件。 人生の完成とは、どういうものを指すのか。それは死を間近にしたときに、少年が大事なガラス玉をポケットに忍ばせておくように抱く小さな願い事を叶えることであると。緩和ケ...
平成17年に発行されたエッセイだけど、全く色褪せることなく響いてきた。 特に医療を読み解く言葉の緩和ケアの件。 人生の完成とは、どういうものを指すのか。それは死を間近にしたときに、少年が大事なガラス玉をポケットに忍ばせておくように抱く小さな願い事を叶えることであると。緩和ケアはその最後の可能性を医療者が背中を押してあげる行為だという。 医療者だけではない。最期を看取る家族においても、死に直面する人の小さな願いを叶えることが人生の完成への支援であるように思える。それは看取る側の家族がこうしてあげたい、と願うものではない。その人自身が抱く願い。それを丁寧に聞き取り寄り添うことが大事だと。なるほどそうか、と深く考えさせられた。 また巻末の「意味のある偶然」を体験した後の著者の言葉。 自分の境遇を幸福か不幸かという次元で色分けする意識はない。あるのは内面の成熟か未成熟かという意識。内面に未成熟なところがあってもあせることなく、人生の終点に到達する頃に少しでも成熟度が増していればよしとしよう。 自分の人生にレッテルを貼ることなく、また成熟してないから全てダメ、無意味な人生だったと全か無か思考にとらわれることなく、成熟度を増していくその過程を楽しもうとする著者の人生に対する向き合い方が現れた言葉である。 こんなふうに生きよう。自分も心からそう思える言葉に出会うことができた。
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この本から感じたことを簡潔にまとめるのは難しいけれど、死ということは人生の完成への成長に向かったひとつの動きということが感じられた。
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前半は死生観の本です。私が中高年になって本を読み始めたのは 教養と死生観を得るためなので 今の私にはピッタリの本です 後半は医療現場の本です。2.5人称は 専門家としてのクライアントとの中間的距離感を言っていると思うのですが、わかりやすい表現だと感じました。その通りだと思います...
前半は死生観の本です。私が中高年になって本を読み始めたのは 教養と死生観を得るためなので 今の私にはピッタリの本です 後半は医療現場の本です。2.5人称は 専門家としてのクライアントとの中間的距離感を言っていると思うのですが、わかりやすい表現だと感じました。その通りだと思います たくさんのいい本も紹介されていて、ブックリストに追加ました
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
星野道夫「イニュニック」 患者図書室が各地に生まれ始めたことは、日本の医療文化のスタイルがようやく患者側にシフトし始めたことを示す出来事だと、私はとらえている 人生の文脈を生かす在宅ホスピス
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タイトルと内容がうまく噛み合ってない気がする。が、心を通わせる2人称と冷静客観的な3人称の中間、2.5人称のスタンス。非合理的な「意味のある偶然」を受け止める人生・・・など、考えさせられました。
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2・3年前に買っていた本です。1冊の本としては、本当に久しぶりに手にとる柳田邦男氏の著作です。 柳田氏の著作を集中的に読んだのは学生時代ですから、もう30年以上前になります。「事実の時代に」に始まる一連のシリーズのころです。 当時の柳田氏の考え方における「事実」を扱う姿勢や...
2・3年前に買っていた本です。1冊の本としては、本当に久しぶりに手にとる柳田邦男氏の著作です。 柳田氏の著作を集中的に読んだのは学生時代ですから、もう30年以上前になります。「事実の時代に」に始まる一連のシリーズのころです。 当時の柳田氏の考え方における「事実」を扱う姿勢やそれを伝える「ノンフィクション」という手法に対する捉え方は、現時点では少なからず変化しているのですが、本書に採録されたいくつもの小文から、そのあたりの背景を垣間見ることができます。柳田氏の位置取りの変化と不変は、大変興味深いものでした。
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前と同様、最初の10ページくらいは「読みづらい」という気がものすごく強く働き、投げそうになるが、徐々に語り口に慣れて来ると、読める。 本の紹介文の章が一番おもしろく読めた。 最後に収録された「自分のための言葉」は、れまで読んだこの人の文章で一番すきだ。シンプルで、人間らしくて。
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今、この本に出逢わないわけには行かなかった。 そうでなければ私は自分を慰めるためにもっと遠回りをしなくてはならなかったと思う。 随分と深く考え胸を痛くする日々が続いている。 死について真剣に向き合ったのもこれがはじめてだ。 そして死を考えた時、いい加減に言葉と付き合う自分が許せな...
今、この本に出逢わないわけには行かなかった。 そうでなければ私は自分を慰めるためにもっと遠回りをしなくてはならなかったと思う。 随分と深く考え胸を痛くする日々が続いている。 死について真剣に向き合ったのもこれがはじめてだ。 そして死を考えた時、いい加減に言葉と付き合う自分が許せなくなった。私にとってそれは、生を放棄したも同じことだ。 死の影がこの時私の人生に差し込んでいるのは、そんな意味があるのではないかと、今は静かに考えている。
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高い目標を思い描いて、ひたむきにその目標への到達、願望の実現を求める。しかも座してただ願うというのでなく、思いを熱くして努力し、模索し、苦悩し、必至に自己確認しようとする。 人間は物語を生きている側面がある。
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