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解剖学教室へようこそ の商品レビュー

4.1

24件のお客様レビュー

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2014/06/28

何年も前、大学での解剖実習が始まる頃に買った一冊。結局、当時は解剖実習が忙しすぎて読む気にもなれず、積読の地層に眠っていたものを先日発掘した次第です。 内容は解剖学を軸に、その歴史から生物学、心理学に至る広い内容を中高生向けに分かりやすく記したもの。途中で話が脱線したりする様は講...

何年も前、大学での解剖実習が始まる頃に買った一冊。結局、当時は解剖実習が忙しすぎて読む気にもなれず、積読の地層に眠っていたものを先日発掘した次第です。 内容は解剖学を軸に、その歴史から生物学、心理学に至る広い内容を中高生向けに分かりやすく記したもの。途中で話が脱線したりする様は講義を聞いてるようでもあり、脈管や神経の名前をひたすら暗記した自分の解剖学の思い出と比べると、ただただ楽しい作品でした。西洋の解剖学がアルファベットに繋がる話は目から鱗。

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2013/12/19

「死って何だろうね」 蛹が言った。 葉月はコーヒーを沸かしながら、内心ため息をついた。 「何でもいいですけど、とりあえずコーヒーでも飲みます?」 「うん、飲む」 二つのカップを手に居間に戻ってみると、蛹は縁側から海を眺めていた。 「コーヒー淹れましたけどー」 テーブルに蛹のカッ...

「死って何だろうね」 蛹が言った。 葉月はコーヒーを沸かしながら、内心ため息をついた。 「何でもいいですけど、とりあえずコーヒーでも飲みます?」 「うん、飲む」 二つのカップを手に居間に戻ってみると、蛹は縁側から海を眺めていた。 「コーヒー淹れましたけどー」 テーブルに蛹のカップをわざと音を立てて置き、葉月はソファに深々と腰を下ろした。 蛹は気づいていないかのように、振り返ることすらしない。 葉月はコーヒーを一口啜って、またため息をついた。 蛹という男は、一週間のうち六日は死について考えているのだ。残りの一日はというと、「ためしにちょっと死んでみようか」なんて考えているのだから油断できない。 「死っていうのは、世界のどこら辺に位置するものなんでしょうね」 独り言ですけど、と前置きをして、葉月は言った。 「よく、生命は死を内包しているというけれど」 蛹が、水平線に目をやったまま、言う。 「人を解剖したところで、死は見つからないね」 「解剖したんですか……」 問うて、葉月はすぐに後悔した。 人間はどうか知らないが、職業柄、動物ならいくらでも解剖しているはずだ。 それはどういう体験なのだろうかと思う。 「でもまあ、死に通じる何かしらのものを得ることはできるかもしれないね」 「死に通じるものって、つまり生きているってことですよね?」 「さあね」 ようやく蛹は肩越しに振り返り、こちらを見た。 「でも結局のところ、何かを知るためには、表面から少しずつ、皮を剥がし、腑分けをしていくしかないんだね」 「そうですね」 葉月はソファから立ち上がり、蛹のカップを手にした。 「ほら、コーヒー、冷めますよ」 「ああ、うん、そうだね……ありがとう」

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2013/07/11

読書録「解剖学教室へようこそ」3 著者 養老孟司 出版 筑摩書房 p32より引用 “暁斎は幕末から明治にかけての画家。こうした独特の絵を描い た。外国でむしろ有名な画家である。子どもの頃に、川から生首 を拾ってきて、それを写生したという話が伝えられている。”  解剖学者であ...

読書録「解剖学教室へようこそ」3 著者 養老孟司 出版 筑摩書房 p32より引用 “暁斎は幕末から明治にかけての画家。こうした独特の絵を描い た。外国でむしろ有名な画家である。子どもの頃に、川から生首 を拾ってきて、それを写生したという話が伝えられている。”  解剖学者である著者による、解剖の歴史や方法について書かれ た一冊。過去同社より出されたものの文庫版。  著者が初めて解剖に携わった話から心と体の問題についてまで、 多くの図表とともに書かれています。  上記の引用は、河鍋暁斎という画家による、骸骨の漫画に添え られた解説の一文。見開きで掲載されているのですが、眼球も眉 毛も無いのに、とても楽しそうな表情をしているように見えます。 たぶんにポーズのせいではないかと思います。大変丁寧に描かれ ているので、現代でも有効な資料なのではないでしょうか。 私としましては、昔確かセガサターンで発売された、Mr.ボーンズ というゲームが思い出されて仕方がありません。  精密な内臓や筋肉の図が多数出てくるので、そういう類が苦手 なら読むのがツライ一冊となるのではないでしょうか。 ーーーーー

Posted byブクログ

2013/06/14

読んでるうちに頭の中というか、思考も小さくバラバラにされてく感覚が楽しい 解剖学のわかりやすい説明を聞いてるうちに小宇宙に連れてかれたようだった 理解しきれないけど、読後はなんだかすっきりする

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2013/04/29

解剖について基礎的なことから分かりやすく書いてあります。 中高生向け、なので気軽に読めました。

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2013/01/02

面白いです。 解剖は大学では講義だけで、イメージが中々つかなかったのですが、この本を読んで興味がわいてきました。(今からわいても遅いですが) 気味が悪い・・・顔と手の役割って重要なんですね。 解剖の歴史的背景も平易に書いてあり、勉強になります。

Posted byブクログ

2012/09/07

専門分野の本というより、文化の発展と法医学入り混じった、ちょっと新鮮な本。 解剖ができても、絵がへたくそじゃぁ、そりゃ伝わらないですよねぇ。 12.09.05

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2009/10/07

中高生向けの解剖学入門書の体裁になっているが、その内容は「唯脳論」の延長で、記述は平易になっている。構造と機能の問題、ことば(脳化)の問題から、生老病死、生の意味まで、著者の問題意識が展開されていて面白い。

Posted byブクログ

2009/10/04

人体ってすごいな、と素直に思える本です。 文章もかなり読みやすく、分かりやすく解説されています。 また、詳細な図説も多いです。 そう、図説が多いんです。解剖学の本ですから。 ですから読むときは、周囲に配慮したほうが賢明でしょう。

Posted byブクログ

2009/10/04

高校生向けということでときどきくだけた表現になるのだけどそこで気が散ってよけいわかりにくくなる瞬間が時々あったのが残念。

Posted byブクログ