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破戒 の商品レビュー

4.1

200件のお客様レビュー

  1. 5つ

    66

  2. 4つ

    68

  3. 3つ

    33

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2009/10/04

色々な事情により相当な時間をかけて読まざるを得なかった本。そのせいで記憶飛び飛び、流し読み。理解不十分、腑に落ちない。核心はやはり差別についてなのかな。なんだかそれだけなのに解説など含めてだけれど425ページもある。描写がすごいのかも。人間描写、風景描写、その他もろもろ。読んでい...

色々な事情により相当な時間をかけて読まざるを得なかった本。そのせいで記憶飛び飛び、流し読み。理解不十分、腑に落ちない。核心はやはり差別についてなのかな。なんだかそれだけなのに解説など含めてだけれど425ページもある。描写がすごいのかも。人間描写、風景描写、その他もろもろ。読んでいてなんでこんな表現の仕方が出来るのだろうとただただ作家の才能に驚いていました。そんくらいです。 主人公は父親の戒めを守り自分の身分を公には出さないでいます。本当はそうしたくないと思うときが度々有り、いっそ言ってしまえという心持になるもその時亡き父親の声が蘇り主人公の開きかけた心に蓋をしてしまいます。なんかこれって今の親子関係とかでもある気がした。全然的外れな観点から作品を見てる気がするけど。戒めってゆーのは誰かに押し付けられて守るものじゃなくて自分で決めて守るもののような気がするし。実際穢多ということを公言することで自分に与えられるデメリットを考えているというより、最後まで息子の素性を隠しまともな人生を送らせてあげようと必死になってくれた父親のためにその戒めを意識しているようだった。それって悲しい。主人公からしたら誰にも相談できず自分だけで解決しなくちゃいけないすごい大変な問題だったんだろうなー。 425

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2009/10/04

敵なくして自己を認められない人間の増えた現代が、いかに贅沢で恵まれているかを痛感する。 教育や信仰の齎す根本的思考の恐ろしさ。 善悪、優劣をつけなければ不安を払拭できない人間の弱さ。 時代を変え、背景や設定を変えても無くならないこの不条理は必須なのか。 あくまでも自分は、他の...

敵なくして自己を認められない人間の増えた現代が、いかに贅沢で恵まれているかを痛感する。 教育や信仰の齎す根本的思考の恐ろしさ。 善悪、優劣をつけなければ不安を払拭できない人間の弱さ。 時代を変え、背景や設定を変えても無くならないこの不条理は必須なのか。 あくまでも自分は、他の傾向された集団が決めた正義にのみ従うことはすまいと、改めて決意した。 ☆なんてつけるべき作品ではない。

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2009/10/04

肝心なもの書くのわすれてた! もう、大好き。 ビジュアル的にどうしても糸   色望 を思い浮かべてしまうんだがね、 これは、いいよ

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2009/10/04

何日もかけてやっと読めた。 主人公丑松が、蓮太郎の本に勇気づけられ、自身の生き方を問い直す。 丑松は、人間らしい。蓮太郎のような、エネルギーに憧れながら、そのように生きることにおびえる。蓮太郎に打ち明けようともするが、父との約束を破ることにおびえる。 親が決めたこと、それ以...

何日もかけてやっと読めた。 主人公丑松が、蓮太郎の本に勇気づけられ、自身の生き方を問い直す。 丑松は、人間らしい。蓮太郎のような、エネルギーに憧れながら、そのように生きることにおびえる。蓮太郎に打ち明けようともするが、父との約束を破ることにおびえる。 親が決めたこと、それ以上に大切だと思えるものができること。 若者に共通する葛藤である。 部落問題は差し置いても、青年の心の動きというものに共感できる。 風景の描写はとても綺麗。 また、恋する丑松はとてもロマンチスト。

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2009/10/07

「小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ……」の詩人・島崎藤村の長編小説。同和問題を扱った小説だが、人間の心理だけでなく、自然の美しさや厳しさについての描写も大変優れている。同和問題を考えるためだけに読むのはもったいない。

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2011/07/15

文学部の授業で薦められた本。「新平民」ってことばで差別されるなんて、すごく皮肉だなと思った。どこまでリアルに書けているのかはわからないけど、こういうことについて考えるきっかけに読んでおくべきだなと。最後がすっきりとした情景が浮かぶ場面なんだけど、問題が解決したわけじゃない、そうい...

文学部の授業で薦められた本。「新平民」ってことばで差別されるなんて、すごく皮肉だなと思った。どこまでリアルに書けているのかはわからないけど、こういうことについて考えるきっかけに読んでおくべきだなと。最後がすっきりとした情景が浮かぶ場面なんだけど、問題が解決したわけじゃない、そういうところが切なかった。

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2009/10/04

非常に非常に深い!!!! 目を逸らしがちな差別問題ときちんと向き合った作品。 銀之助の友人思いに感服させられた。

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2009/10/04

人は、なぜ自分と異なるものを憎むのか。畏怖するのか。疎まれるものの苦しみが、後半に行けば行くほどひしひしと伝わってくる。このような人間の差別をしてしまう弱さ、醜さが描かれる一方で、人の温かさも文章後半では描かれる。今日ではどうだろうか。

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2009/10/04

多分、私が一生で一番読み込んだ作品です。 主人公の背負っている運命、父親との関係が深くよく書かれていると思います。 何度も戒めを破ろうとする、丑松の葛藤がうまく書かれていると思います。

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2009/10/04

当時の時代状況を考えると文学の位置付けけと島崎氏の志の高さが伺える。終わり方についても同テーマの現代小説だと安直に見える可能性もないわけではないが、やはりこれが当時のリアルだったのだろうということを改めて考えさせられる。

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