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日本の英語教育 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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日本において戦後から…

日本において戦後からはじまった英語教育。

文庫OFF

2017/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2005年刊行。著者は広島修道大学教授。小学校での英語教育開始、英語学習の目的を会話・コミュニケーション重視とする点など、英語教育の「改革」が実施されようとする現在、それを教育政策という観点から見た当否、歴史的な展開(いつか来た道ではないのか)、そもそも日本に語学教育政策が存在したか、等の観点から著者の英語教育の在り様についての持論を展開。社会における英語の必要性を生徒が痛感しない限り、周りが旗を振ってもなかなか実効性は乏しいという印象。また、受験英語とされるものも英語学習の通過点でしかないのは同感。 ただ、これ自体は誰もが判っているのではないかと思う(判っていないのは大学受験を目の前にした学生くらいじゃないかなぁ)。加えて、義務教育は勿論、高校英語でも絶対的な英語読書量が少なすぎて議論にならないのではという印象を持っているところ。文法学習・構文の解読ができなければ話にならないが、それができるだけでも全く足りないような気がしているが、実際はどうなんでしょうか?。本書は、これまでの日本の語学教育には、理念も拠って立つデーターもなく、英語教育の担い手たる教師の力量すら十分ではない可能性を指摘。 ならば、学習心理学に依拠する全く新しいカリキュラムや教材と、生徒の目的に応じたコースの複線化が必要なのでは。

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2014/05/31

英語の勉強の為1ヶ月の短期留学を経験し、改めて「英語教育」について興味を持ちこの本を手に取った。 多くの日本人は、何年も英語を学んでいるはずなのに話すことが苦手である。私自身留学先で英語が話せず悔しい思いを何度も味わった。そのため小学校での英語の必修化は「羨ましい!」と思ってい...

英語の勉強の為1ヶ月の短期留学を経験し、改めて「英語教育」について興味を持ちこの本を手に取った。 多くの日本人は、何年も英語を学んでいるはずなのに話すことが苦手である。私自身留学先で英語が話せず悔しい思いを何度も味わった。そのため小学校での英語の必修化は「羨ましい!」と思っていたが、この本を読み「自分が思っているよりも期待できないのではないか」と言う気持ちが芽生えた。 「「文法よりも英会話」とか「外国語学習は早く始めるほどよいと言う思いこみ」が大衆の中にあり、「文部科学省も教師も生徒も、どこかこの大衆の気分に同調しているところがある」、そして現在の我々は「ただ「話せるようになりたい」」と言う夢だけを持っている、と著者の山田は指摘する。 なるほど、その単なる「夢」から脱しなければ、たとえ小学校から英語教育が始まり学ぶ期間が長くなったとしても本質的な日本の英語教育は変わらないということであろうか。英語を学ぶ身としても「何故英語を学ぶのか」について今一度考え直さなければならないのだと思いしらされた。

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2013/01/03

日本の英語教育政策について書かれている。日本の英語教育に対する指摘は一読して理解しておくとイイ。多くの人の英語教育に対する考え・期待が変わる。

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2012/10/24

大学時代に、確か教職に関する科目の何かで課題になった本。 再読したので登録。 うーん。なんか読みにくかった。。 そんで結論は?ってツッコミたくなる箇所がいくつも。。 よく読んだな大学のときに(笑) 10年くらい前に書かれているのでデータもその当時のものやけど、小学校の英語教育...

大学時代に、確か教職に関する科目の何かで課題になった本。 再読したので登録。 うーん。なんか読みにくかった。。 そんで結論は?ってツッコミたくなる箇所がいくつも。。 よく読んだな大学のときに(笑) 10年くらい前に書かれているのでデータもその当時のものやけど、小学校の英語教育に関してはもう3年生からやろうということで義務化されそうやし、どんどんこの本の通りになってるなあと思う。 確かに、「日本人は10年勉強しても全然使える英語を身につけられない」と言われてるけど(使える英語をどこで使うのかと問いたいが)、だから英会話中心の教材を取り扱おう!というのはちょっと違う。それは著者の意見と自分の意見が合致する点。 「3000語の英会話」とかいう類の本もたくさん出版されてるけど、「3000語しか知らない」人が300語使って英会話はできない。見えないけど根底に基礎能力(文法とか語彙力とか)があってこそ成り立つ英会話なのに。 「英語帝国」になるのかな~。

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2011/07/08

英語教育に関する政策的取組には、長期的視野に立った理念が欠けているという著者。 つまり英語教育を通してどんな日本人を育てたいのかという哲学が欠けたままに、グローバル化の波に圧され、英会話偏重に流されている現在の言語政策に警鐘を鳴らしている。 成果主義的思想に基づいた英語追放への...

英語教育に関する政策的取組には、長期的視野に立った理念が欠けているという著者。 つまり英語教育を通してどんな日本人を育てたいのかという哲学が欠けたままに、グローバル化の波に圧され、英会話偏重に流されている現在の言語政策に警鐘を鳴らしている。 成果主義的思想に基づいた英語追放への気運が高まった時代もあったが、それらに抜け落ちている外国語学習における実践的言語運用力とは別のメリットに目を向けさせる。 それは他言語学習を通して得られる認識世界の多様化であり、その本質を行政、学校、世間等に共有化することが求められる。

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2009/10/07

いろいろ考えさせられる本である。小学校から英語と文科省はかけ声をかけはするが、それは場当たり的でいわゆる言語政策がないこと、「英会話ができなくては」という世間の声はいったい何を目ざしているのか、はっきりしたものがないと、筆者の筆致はきびしい。筆者は小中学校における英語教育の目標を...

いろいろ考えさせられる本である。小学校から英語と文科省はかけ声をかけはするが、それは場当たり的でいわゆる言語政策がないこと、「英会話ができなくては」という世間の声はいったい何を目ざしているのか、はっきりしたものがないと、筆者の筆致はきびしい。筆者は小中学校における英語教育の目標を1)一定の実践的能力の養成、2)外国語の学習を通しての豊かな世界観の育成におく。このうち、2)はたとえ英語ができなくても、学習者になにかを残すだろうが、英会話中心の教育はムードに流されていると批判する。なんのために英語を学ぶのか、どこまでやるのか、著者はそれを国家とともに、個人個人につきつけている。

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2009/10/04

英語の時代、英語帝国の誕生。そんな時代の要請を受けて行われている日本の英語教育に関する作者の意見が述べられています。小学校の英語導入などが話題になる今、関心のある方はどうぞ。ただ、具体性にやや欠ける気がします。作者の考える英語教育の根幹にはなるほどと思いましたが、歴史とかマクドナ...

英語の時代、英語帝国の誕生。そんな時代の要請を受けて行われている日本の英語教育に関する作者の意見が述べられています。小学校の英語導入などが話題になる今、関心のある方はどうぞ。ただ、具体性にやや欠ける気がします。作者の考える英語教育の根幹にはなるほどと思いましたが、歴史とかマクドナルド化とかの話の比重が多すぎて、肝心の今の話が見えてきにくいかも。

Posted byブクログ