風味絶佳 の商品レビュー
短篇集。一作目はあまり好きではなかったけれど、「夕餉」「風味絶佳」あたりは好きだった。「アトリエ」はうすら寒い。
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久しぶりに山田詠美の小説を読みました。短編集はあまり好きじゃないけど、この作者の短編集結構好き。 どの話も独特な雰囲気があって、不思議であってそれで生々しい。 「甘くとろけるのは女の子だけじゃないんだよ」 不二ちゃん最高♡
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あれ、もしかしたら、初の山田詠美さんかな? 『ぼくは勉強ができない』を本屋で途中まで立ち読みしたのみで、 丸々一冊読んだのはこれが初めてな気がします。 海の庭 アトリエ 春眠 がすきでした。 おもしろかった。 でも、残っている印象はあまりない。 女性作家らしい、甘くてや...
あれ、もしかしたら、初の山田詠美さんかな? 『ぼくは勉強ができない』を本屋で途中まで立ち読みしたのみで、 丸々一冊読んだのはこれが初めてな気がします。 海の庭 アトリエ 春眠 がすきでした。 おもしろかった。 でも、残っている印象はあまりない。 女性作家らしい、甘くてやわらかい雰囲気と文章。 私、こういうの少し苦手だ…というのを、最近(2011年?)気付いた。 前までは、歌手でも作家でもやっぱり同性の女性がいい! と思ってたんですけど、 作家は、もしかしたら男性のほうがいいかも。 淡々とした文章がすきだから、 女性作家の、変に甘ったるい表現とか文章は、 ちょっと胸焼けというか、なんというか…。 どれも似たようなものに感じてしまうし。 甘い・やわらかい・やさしいみたいな文章は、好きじゃない。
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6つの短編集。 風味絶佳って、映画のシュガー&スパイスなんだね!知らなかった! ゴミ収集車の人に惚れて旦那と離婚して一緒に住んだり、自分のことをゆんゆんって呼ぶ妻を溺愛する夫だったり、片思いしてた女の子が自分の父親と結婚したり… なかなか体験できなそうな恋愛が描かれてて...
6つの短編集。 風味絶佳って、映画のシュガー&スパイスなんだね!知らなかった! ゴミ収集車の人に惚れて旦那と離婚して一緒に住んだり、自分のことをゆんゆんって呼ぶ妻を溺愛する夫だったり、片思いしてた女の子が自分の父親と結婚したり… なかなか体験できなそうな恋愛が描かれてておもしろかった 「アトリエ」が一番好きかな なんか甘ったるくて尋常じゃない感じで いつも眠くなるようなままでいたいって気持ち、なんとなくわかる
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※このレビューにはネタバレを含みます
甘くとろけるもんは女の子だけじゃないんだから― 肉体の技術をなりわいとする男と、それに惹かれる女の心境を綴った短編6篇。 山田詠美の描く女性はとても柔らかい。そしてイヤラシイ。 触れるとぐにゃりとカタチを変えてしまう、とてもとても脆いものに感じる。 二人の恋人と、職場の同僚との間を泳ぐ鳶職の男。 「間食」 清掃職員に料理という手段で最大の愛情と感謝を注ぐ女。 「夕餉」 同僚への恋心と、70過ぎても現役の祖母を持つガソリンスタンドで働く男。 「風味絶佳」 初恋をやり直す引越し作業員と母親とを見守る娘。 「海の庭」 スナックで働く女と出会い、結婚する汚水処理作業員の男。 「アトリエ」 葬儀場で働く父親と、大学時代の想い人との結婚に戸惑う男と、その妹。 「春眠」 どれもが、ゆったりとした時間の中で語られ、普遍的で、ドラマティックだ。 「」(カギ括弧)の外で、語り手の主観で節々に綴られている自分や相手の言葉が、その場の空気にピッタリと吸いつくように存在し、そしてそれは絶大な表現力で、時には相手の女性の匂いさえもが漂ってくるような錯覚を与える。 甘ったるくて、寄り添い、抱き合う感触。 ピリッとして、突き放つ、痛々しい刺激。 女の子はまさにシュガーとスパイス。 そのどちらもが効き過ぎる。 省みる景色は風味絶佳。そしてきっとこれからも。 山田詠美、その他の著書 ・放課後の音符 ・トラッシュ ・ぼくは勉強ができない などなど。
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自分ではありえない恋愛模様が描かれていて、そうか、そんな愛し合い方があるのかーってかんじ。当人たちが満足ならそれでいいじゃんって。ふーん。実は山田詠美さん初めてでした。
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山田詠美さんらしい、毒々しさ。どの短編も、ラストがもう一押しほしいなぁ、と個人的に思う。 なんだか聞いたことあるな、と思いながら読んでいて、「シュガー&スパイス」という言葉が出てきたときに、映画を見たことを思い出しました。濱田岳見たさに見たので、どんなストーリーだったか全然覚えて...
山田詠美さんらしい、毒々しさ。どの短編も、ラストがもう一押しほしいなぁ、と個人的に思う。 なんだか聞いたことあるな、と思いながら読んでいて、「シュガー&スパイス」という言葉が出てきたときに、映画を見たことを思い出しました。濱田岳見たさに見たので、どんなストーリーだったか全然覚えていないけど。 詠美さんの「あとがき」の締め方がかっこいいです。
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日常の、当たり前の「綺麗」の前には、さまざまな職人のがんばりがあることを知った。少しそちらの世界を意識するよになった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編集 「間食」の寺内の飄々とした生き方が可笑しい。それに振り回される雄太もかわいい。 ー彼の世界は失くなった。つまり、彼は、世界中の人を殺しちゃったのと同じでしょ?」ー 「夕餉」夫よりごみ収集の仕事をする男を好きになる女の作る完璧な料理が印象に残った。 「風味絶佳」表題作。アメリカナイズされた祖母に感化され、表面ではそれを拒みながらも多大な影響を受けて育ったことを思い知る孫の志郎。切なくていい話。 ー「そんなに顔も見たくない人、沢山いるの?」「いるよ」ー 「海の底」離婚した母はすぐ、幼馴染の作並と親しくなる。それも祖父母ぐるみで。娘である日向は初恋のやり直しのような二人が理解できない。 「戻りたい場所」があるって幸せなことだなあとしみじみ。 「アトリエ」とろとろな感じが大好きな麻子。食べるものにしても感覚的なことにしても。そんな麻子の希望を最重視する汚水槽清掃業の裕二。二人でとろとろ。 「春眠」章造は好きだった女の子がよりによって母をなくして独り身の父と結婚したことがいつまでも受け入れることができないが・・・。 ー「誰かは、必ず誰かの見方でいなきゃ寂しいじゃん?」- どの短編も風味絶佳でした。
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私にとって初めての山田詠美さんです。映画を見に行った時、始まる前の予告編で表題作が映画になったことを知り、「風味絶佳」という綺麗な言葉を気にしつつも読んでいませんでした。 どの作品もどの登場人物もクセがあります。『風味絶佳』のグランマ、『春眠』の弥生、『アトリエ』の麻子など、現実...
私にとって初めての山田詠美さんです。映画を見に行った時、始まる前の予告編で表題作が映画になったことを知り、「風味絶佳」という綺麗な言葉を気にしつつも読んでいませんでした。 どの作品もどの登場人物もクセがあります。『風味絶佳』のグランマ、『春眠』の弥生、『アトリエ』の麻子など、現実に傍にいたら、ちょっと距離を置いてしまうかもしれません。このクセの強い登場人物たちを一つ一つの作品にキチンとおさめて、自然と読者に溶け込ませているのだから、詠美さんは凄い!とファースト・コンタクトで思いました。
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