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被差別の食卓 の商品レビュー

3.7

55件のお客様レビュー

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被差別部落で食べられ…

被差別部落で食べられていた食事について記されている興味深い本です。

文庫OFF

2024/10/13

第38回ビブリオバトル〜明石の陣〜テーマ「熊」で紹介された本です。オンライン開催。 チャンプ本。 2021.11.11

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2023/01/26

食べ物と人と文化は切り離すことはできないと思う。被差別の食卓とはなかなか衝撃的な題名だったが、各国の食べ物や人々のルーツを学べた。

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2021/02/24

フライドチキンは黒人奴隷料理の代表。 白人が食べずに捨てた手羽、足先、首の部分を、骨も気にせず食べられるようにディープフライしたのがルーツ。 おでんそば。おでんに中華そば。すごい。効率性と満足を求めた結果の料理。昔の母親の朝ごはんで、バンバーグそば出てきたけど全く同じではないか...

フライドチキンは黒人奴隷料理の代表。 白人が食べずに捨てた手羽、足先、首の部分を、骨も気にせず食べられるようにディープフライしたのがルーツ。 おでんそば。おでんに中華そば。すごい。効率性と満足を求めた結果の料理。昔の母親の朝ごはんで、バンバーグそば出てきたけど全く同じではないか。 最後の締め文がいい。 "料理は、味が決め手である。しかし同時にその国、民族、地方、個人を表す文化でもある。だから他人にはどうということのない味でも、その人にとっては懐かしい味であったりする。" 思い出で飯を食う。背景を知ったうえで料理を楽しむ。

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2020/12/26

被差別部落の問題については、知らない方が差別意識を持たないで済むのではないかという考えがあったし、この本を読み終わった今でもまだ思う。あそこの地域は同和地区らしいとか、この人は被差別部落の出身らしいとか、そういうことは頭に入れたくないからだ。 ただ、この本で取材された世界各国での...

被差別部落の問題については、知らない方が差別意識を持たないで済むのではないかという考えがあったし、この本を読み終わった今でもまだ思う。あそこの地域は同和地区らしいとか、この人は被差別部落の出身らしいとか、そういうことは頭に入れたくないからだ。 ただ、この本で取材された世界各国での差別の歴史、現状は知っておくべきことだと思う。 ロマ、サルキなど、読んでいて辛くなるところもあったが、読んで良かったと思う。

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2020/12/12

「ソウルフード」とは魂の食事とか郷土料理という意味ではなく、アメリカを発祥とする黒人文化の料理。もっと言えば「奴隷料理」のことで、その背景には差別や貧困という悲しい歴史が潜んでいる。フライドチキンがアメリカのソウルフードの代表と呼ばれる理由は、かつて白人の農場主が残して捨てていた...

「ソウルフード」とは魂の食事とか郷土料理という意味ではなく、アメリカを発祥とする黒人文化の料理。もっと言えば「奴隷料理」のことで、その背景には差別や貧困という悲しい歴史が潜んでいる。フライドチキンがアメリカのソウルフードの代表と呼ばれる理由は、かつて白人の農場主が残して捨てていた鶏の手羽先などを、黒人の使用人たちが油で揚げて食べていた事から。ブラジルのフェイジョアーダ(豚の内臓と豆の煮込み)、ブルガリアの「焼きハリネズミ」、牛肉を禁じるヒンドゥー教の国・ネパールの不可触民と食べた「スキヤキ」など、世界各地に根ざした「被差別料理」とそれらを食べる人々をレポートする。日本においても、牛や豚の屠畜場で働く人たちが作った内臓の揚げ物など、筆者自身が幼少の時から親しんだ「むらのソウルフード」が生々しく描かれており、被差別の民の歴史に深くえぐり込んだ一冊と言える。

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2021/01/14

個人的に上原善広いブームが訪れたかもしれません。ジャーナリストとしては無責任な行動や、クズな言動に辟易しながらも、他の人の文章では見る事の出来ない生々しさが惹きつける要素ではないかと思います。 被差別部落出身であることを隠さず、それを強みとして入り込みにくい部分までぐいぐい入り込...

個人的に上原善広いブームが訪れたかもしれません。ジャーナリストとしては無責任な行動や、クズな言動に辟易しながらも、他の人の文章では見る事の出来ない生々しさが惹きつける要素ではないかと思います。 被差別部落出身であることを隠さず、それを強みとして入り込みにくい部分までぐいぐい入り込んでいく力技で、今回は被差別者達のソウルフードを追いかけて行きます。 各国で長年差別されてきた人々が、命をつなぐために食べて来た食べ物。それは大多数の人々が捨てたものを工夫して美味しく生まれ変わらせた、魂の籠った食事。まさに「ソウルフード」です。 やはり食肉に関わる事が多いからか、臓物料理がとても多いですね。日本の屠畜への蔑視も強いものが有りますが、その割に皆最近はホルモンよく食べますよね。忌避される食材ではなくなっているので、材料の高騰が大分前から言われています。皆大好きなお肉なのに、それを製造する過程を忌み嫌うというのはとても矛盾しているし、馬鹿馬鹿しいことだと思います。 さて、この本に出てくる料理たちはどれもこれも単独で語れない料理ばかりです。綿々と続いて来た、そして今だ続いている差別を抜きには正確な姿は見えてこないと思います。

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2019/07/19

俗説で言われるところのホオルもん、ホルモンは実は被差別側からの巧妙な印象付けにより、その美味を隠しつつ独占して来たのでは。といううがった見方はないのだろうか。それほどホルモンは旨いし、今や正肉に比べても高級食材ともいえる。 フライドチキンしかり、差別の歴史はその歴史に反して余儀な...

俗説で言われるところのホオルもん、ホルモンは実は被差別側からの巧妙な印象付けにより、その美味を隠しつつ独占して来たのでは。といううがった見方はないのだろうか。それほどホルモンは旨いし、今や正肉に比べても高級食材ともいえる。 フライドチキンしかり、差別の歴史はその歴史に反して余儀なくされたにしてはあまりにも美味な着地をしている。 多少動物臭が臭かったり、痛みかけとしても、絶妙なグルメ点があったといえる。 本来美味とはそういったものではないか。 辺見庸の「もの食う人びと」までの体の張り方がないのと、結果こちら先達のほうが美味そうだったわけだが。

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2018/12/14

世界の各地域でいわゆるソウルフードと呼ばれる被差別階級の食卓を見つめることで筆者が自己のアイデンティティを確立していく。大阪・更池部落のさいぼし・あぶらかす・こうごり。アメリカ黒人社会のフライドチキン・BBQポーク・なまずフライ。果てはブルガリアのロマの食卓やネパールの牛食文化に...

世界の各地域でいわゆるソウルフードと呼ばれる被差別階級の食卓を見つめることで筆者が自己のアイデンティティを確立していく。大阪・更池部落のさいぼし・あぶらかす・こうごり。アメリカ黒人社会のフライドチキン・BBQポーク・なまずフライ。果てはブルガリアのロマの食卓やネパールの牛食文化にまでスポットが当てられ、人間社会の隅で生きるものたちの生活がありありと浮かび上がる。良書。

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2018/11/23

「ソウルフード」は差別と根っこのところでつながっている。アメリカのフライドチキンやなまずフライ、ブラジルのフェジョアーダやムケカ、ロマのハリネズミ料理など、実際にその地を訪ねて差別されている人たちに入り込んで食べさせてもらう。ネパールの不可触民・サルキが食べる牛肉のエピソードはす...

「ソウルフード」は差別と根っこのところでつながっている。アメリカのフライドチキンやなまずフライ、ブラジルのフェジョアーダやムケカ、ロマのハリネズミ料理など、実際にその地を訪ねて差別されている人たちに入り込んで食べさせてもらう。ネパールの不可触民・サルキが食べる牛肉のエピソードはすごい迫力。原点には、著者自身の体験からくるあぶらかすの料理がある。いままでにない視点からのディープな民族料理レポートだ。

Posted byブクログ