あなたのなかのサル の商品レビュー
忘備録 第三次世界大戦がどんな武器が使われるのかはわからない。 だが第四次は間違いなく、棍棒と石に戻るだろう。 アルバートアインシュタイン 私たちはちょっとしたことで、僕らは仲間、君らは敵的な発想に染まる。 スタンフォード監獄実験より。 よそ者を毛嫌いするあまり、相手の人間性...
忘備録 第三次世界大戦がどんな武器が使われるのかはわからない。 だが第四次は間違いなく、棍棒と石に戻るだろう。 アルバートアインシュタイン 私たちはちょっとしたことで、僕らは仲間、君らは敵的な発想に染まる。 スタンフォード監獄実験より。 よそ者を毛嫌いするあまり、相手の人間性を否定するのはチンパンジーも同じ。 人間は、愛憎がからむとき、よそのよその集団か自分の集団かという判断が働く。 人間は戦争をする動物だが、それ以上に平和を維持している。 ? 人間の集団行動には、チンパンジーとボノボの両方の特徴が備わっている。悪い面に関してはチンパンジーよりたちが悪いが、良いめんはボノボより優れている。 学生は難しい試験の時頭を掻き毟るが、これは霊長類がやる不安の現れ。 チンパンジーなど霊長類の中にも文化がある。それは引き継がれる。これは我々人間も同じ。同網にも平和的にもなれる。 ? 仲直りする最大の理由は、平和を取り戻すためでなく、共通の目的があるから。 男の子と女の子のけんかは中身が違う。 男はひっきりなしに喧嘩をするが、その日の夜には一緒にビールを飲み、翌日は何も覚えていない。 ? 女は平和維持軍、男は和平調停者。 ? 勝利には、100人の父親がいるが、敗北は孤児だ。 ? ? スケープゴートを作るのは人間だけでない。サルもいじめをする。それも強烈に、陰湿に。こうすることで共通の目的のもと団結できる。 ? 私たち人間もスケープゴートづくりは、人間心理の中で群を抜いて強力で、根源的、そしてほとんど意識されない反射作用。同じことをする動物がほかにもたくさんいることを考えるとおそらく生まれつきの性質。 他者の立場に立てることは、社会的な進化の飛躍。 チンパンジーが泳げないのに水に飛び込んで、赤子を助けようとしたことがある。このチンパンジーは溺死した。 初期の人類は、相互利益をもたらす人に親切にすればするほど、生き延びて子孫を残す可能性が高かったに違いない。 感情移入や共感は本能。 ミラーニューロン。チンパンジーもあくびがうつる。 ラットやチンパンジーも仲間が苦しむのを見ると共感する。 ? チンパンジーは楽しくなければ、上手にできない。 ? 類人猿と人を他の動物と分けるのもは、自己認識ができるかどうか。類人猿は他者の立場に立つことができる。 ジョシュアグリーン、トロッコの実験 自分が直接手を下す時は、躊躇し苦しむ。 しかし、レバーでどちらかを選ぶなどの場合は、脳の中で、別の部位が働き、今日の夕食や時間に間に合うかどうかと同じ処理がされている。 だから、司令官は人を殺せるのね 私たちには、他社にどう接するべきか、という羅針盤が標準装備されている。 私たちは他者の苦しみを前にして平然としていられない。 ? おっぱいより銃を恐れる文化もあれば、銃よりおっぱいを恐れる文化もある 猿は不公平な報酬は拒絶する ? エンジンとブレーキどちらも大切 バランス感覚が大事。太陽系だって、そう。 公平感は人間や類人猿に標準装備されている。 どんなイデオロギーも自然という言葉を使いたがる。 ? 人間もチンパンジー同様、抑止力は仲間どうしで止めるしかない。 ? 鏡の中には、チンパンジーもボノボもいる。それが人類。
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飼育下のチンパンジーやボノボの研究で知られる霊長類学者の著者が、この2種の社会性、特に他者に対する思いやりと凶暴性という相反する性質の表れ方について具体的な事例を豊富に紹介しながら、彼らから分かれた類人猿であるヒトという種の社会性のあり方を考察していく。 私としては、DNA上も形...
飼育下のチンパンジーやボノボの研究で知られる霊長類学者の著者が、この2種の社会性、特に他者に対する思いやりと凶暴性という相反する性質の表れ方について具体的な事例を豊富に紹介しながら、彼らから分かれた類人猿であるヒトという種の社会性のあり方を考察していく。 私としては、DNA上も形質もよく似ているチンパンジーとボノボの社会形式がなぜ大きく違うのかに興味があり、いろいろと書籍等を読んでみたが、なかなかはっきりした答えは見つからない。その点は残念だが、本の内容はとても面白かった。特にチンパンジーのオス同士の権力闘争やメス同士の女の友情やマウンティング合戦!の様子などの話は面白かった。 オスの地位が自分の能力次第で上下するチンパンジーと母親の地位で自動的に定まるボノボだと、チンパンジーの方が自由民主的だが、その分オスは権力闘争ストレスにさらされ死に至ることもある。自由と平和は相反的関係にあるというような話も興味深い。
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フランス・ドゥヴァールの描く霊長類は、生き生きとした描写とともに、観察によって「擬人化」された彼らの生活が魅力なのだが、何冊読んでも意外と内容が被らないところも魅力。 本書はおもにボノボの観察結果を中心に、人間の祖先としての類人猿について仮説を立て、それを検証して行くのだが、化...
フランス・ドゥヴァールの描く霊長類は、生き生きとした描写とともに、観察によって「擬人化」された彼らの生活が魅力なのだが、何冊読んでも意外と内容が被らないところも魅力。 本書はおもにボノボの観察結果を中心に、人間の祖先としての類人猿について仮説を立て、それを検証して行くのだが、化学的なようでいて実験科学とはやや性格が異なる。 ここでの著者は「主観」をフルに使い、仮説としてではなく、もはや動物に人類とほぼ同じような「感情」や「社会性」が備わっていることは自明として(前提として)いるところがおもしろい。 本書から読み取る限り、人間と霊長類の違いはわずかであると思う。男性同士の軋轢に比べて女性同士の軋轢の方が観察しにくいなど、まるで人間関係の観察記録のようだ。 また動物的な記憶力を人間がいまだに備えている点も見逃せない。例えば、生後10日の時に誘拐された赤ん坊を、6歳になって街で見かけて自分の子供だと「直観する」など、人間が類人猿の血を引くこと、動物的な記憶を持っていることを自覚させ、動物への「共感」が自分の中で強まっていくのを感じる。 動物社会での「譲り合い」や「出し抜き」、「将来を予見する」能力や「諦める」現実感など「人間らしさ」が感じられる一冊。ドゥヴァールの優れた観察力と、霊長類の生き生きとした描写がとにかく魅力的。 https://twitter.com/prigt23/status/1057613450275315712
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ずっと前に買って読んでなかった本。一時期流行ったサル物。流行り物だから、期待していなかったが、結構面白かった。競争的、攻撃的なチンパンジーと、宥和的で、性行動でき緊張を解放し、紛争を回避するボノボ。人間はどっち似かとかいう話よりも、個々の類人猿たちの行動エピソードが面白い。 進化...
ずっと前に買って読んでなかった本。一時期流行ったサル物。流行り物だから、期待していなかったが、結構面白かった。競争的、攻撃的なチンパンジーと、宥和的で、性行動でき緊張を解放し、紛争を回避するボノボ。人間はどっち似かとかいう話よりも、個々の類人猿たちの行動エピソードが面白い。 進化生物学の学説の流行が、社会の意識や関心を反映するという見立ては、その通りだと思う。 ーー 第二次大戦後:人間には攻撃性/暴力性がある。(仲間を殺すのは人間だけとか)暴力性を抑えるために文化/スポーツがある、のような議論。 第二次大戦の衝撃を反映。 利己主義論:利己的な振る舞いが社会の利益になる。ex「利己的な遺伝子」リチャード ドーキンス 経済重視、新保守主義、レーガノミクス、サッチャリズム等反映 団結、思いやりなどの重視:「道徳の進化的起源」など
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[ 内容 ] 人間が引き起こす身の毛もよだつ大量殺戮、血腥い権力闘争、暴力などは、さも動物時代の野蛮さの名残であるかのように言われてきた一方、親切や思いやりなどは「人間らしい」美点として喧伝されてきた。 しかし、動物の側から言わせれば、これは公平な見方ではない。 たしかに、人間と...
[ 内容 ] 人間が引き起こす身の毛もよだつ大量殺戮、血腥い権力闘争、暴力などは、さも動物時代の野蛮さの名残であるかのように言われてきた一方、親切や思いやりなどは「人間らしい」美点として喧伝されてきた。 しかし、動物の側から言わせれば、これは公平な見方ではない。 たしかに、人間と98%のDNAを共有しているチンパンジーは、権謀術数に長けた攻撃的なサルではある。 だが同じだけのDNAを共有しているもう一つの種であるボノボは、チンパンジーとは対照的に、平等で平和な社会を好み、思いやりの心に富んだ心優しいサルなのである。 つまり、階級社会も平等社会も、戦争も平和も(はたまた人間が専売特許だと思っている正常位のセックスや、他のあれやこれやのお楽しみも)、すべてチンパンジーやボノボと同じ祖先から遺伝的に受け継いできたものなのだ。 では、ヒトが鏡の中に、破壊の限りをつくす力と、温かい慈愛の心の両方を見つけることができたとき、私たちは何を考え、何をすべきなのか? 霊長類研究の世界的権威が、豊富かつ興味深い類人猿たちの生態を紹介しながら、鋭い洞察力と独特のウィットを通じて、「人間らしさ」の本質を考える痛快サル学エッセイ。 [ 目次 ] 第1章 類人猿と家族 第2章 権力―マキアヴェリの血 第3章 セックス―カーマ・スートラの霊長類 第4章 暴力―戦争から平和へ 第5章 やさしさ―道徳的な感情と身体 第6章 両極端な類人猿―どこに妥協点を見いだすか [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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ヒトらしさとは一体どこからきたのか。 ヒトしか持っていない感情などあるのだろうか。 霊長類学者が語るチンパンジー、ボノボ、ヒト。
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人間社会の構造の原型がチンパンジーや、ボノボといった類人猿にあるということがわかると人間関係に悩むことが少なくなると思います。そういったことにお悩みの方、オススメです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人間の本能とは一体どこからきたのか?現存の霊長類でヒトに最も近いと言われるチンパンジーとボノボ、その対照的な生態を細かく紹介しながら、人間の友愛性と残虐性について解いている。 話が前後したり、重複したりもあって読みづらい個所もあるが、ニンゲンについて新しい見かたができる一冊。
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進化のなかで人間に最も近いと言われる 好戦的なチンパンジーと友愛的でエッチ好きなボノボの行動から 人間について考えたお話。 生物というよりエッセイっぽい印象。 ちょっと、性善説に偏っているような気がします。 人間学というよりはやっぱりサル学な一冊でした。 チンパンジーの観察記...
進化のなかで人間に最も近いと言われる 好戦的なチンパンジーと友愛的でエッチ好きなボノボの行動から 人間について考えたお話。 生物というよりエッセイっぽい印象。 ちょっと、性善説に偏っているような気がします。 人間学というよりはやっぱりサル学な一冊でした。 チンパンジーの観察記録などが面白かった。
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チンパンジーとボノボを心の底から愛するようになります。霊長類を研究することはヒトを研究することと同じ。最初から最後まで面白くて一気に読める。
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