パーソナリティ障害 の商品レビュー
ちょっと前に脳の本を読んだ。それと併せて考えるに、パーソナリティ障害とは、おそらくその人の持つ脳の傾向、なのだと思う。 自分がいつもいつも同じ罠にハマる理由、どうしても好きになれない人、理解できない他人について、「自分がいつもここで詰まるのは、こういう理由」とか、「そういう人間も...
ちょっと前に脳の本を読んだ。それと併せて考えるに、パーソナリティ障害とは、おそらくその人の持つ脳の傾向、なのだと思う。 自分がいつもいつも同じ罠にハマる理由、どうしても好きになれない人、理解できない他人について、「自分がいつもここで詰まるのは、こういう理由」とか、「そういう人間もいる」と備えておくことで、人生がずいぶん楽になるのではないか、と思って本書を手に取った。 しかし・・・なにか恐ろしくなってしまった。パーソナリティ障害の中には、とても恐ろしいタイプもある。 恋人を異常なまでに束縛する人、DV・モラハラ男と罠にハマる女、過ちを指摘されると異常にキレてわめく女、セコケチ、頑固に旦那さんを困らせるある種のメシマズ嫁、モンスターペアレント、空気を吸うように嘘をつく人。。。こういう小町や2ちゃんねるを賑わす、ある種のパターンに該当する人間は、大体このパーソナリティ障害のどれかに当てはまる。 話題の尼崎の事件、あの中心人物はサイコパスだ、という指摘がある。サイコパスには、まるで良心というものがない。脳の本でも、それは脳の機能障害として紹介されていた。本書でも、パーソナリティ障害は、幼いころの環境が左右することが多い、とあった。 世の中には、話せば通じるとか、人間は必ず良心を持っているとか、そういう精神論が通用しない人間もいる。そういう危険人物は、何食わぬ顔でまぎれているし、私たちはそういう人間から自分や家族を守らなくてはいけない。。。逃げよ、必要とあらば。
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パーソナリティ障害について的確に実例も豊富に、接し方のコツまで書いてある良書。今までの理解がいかに浅かったか反省させられた。参考書として充分役立つ本。
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お医者さんが書いている本にしては、突っ込んで書いてある本。自分の感覚とも近い。パーソナリティーはそれぞれの人の魅力にもなる、そんな風に年を重ねるにはどうしたらいいか、自分のパーソナリティーを見直し、よりよい生き方を考えるきっかけにもなると思う。身近にパーソナリティ障害を抱えた人がいる場合の対応のポイントも書いてあって、実践的な本です。
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身近な人を理解するのにとても役に立ちました。 無知によって偏見や差別、恐れや不安の感情が生まれますがこの本はそれを取り除いてくれます。 そして乳児期、幼児期がいかに大切な時期であるかを改めて教えてくれます。
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パーソナリティ障害とは、精神疾患ではないが、極端な考え方や行動により、社会生活に支障が出ている状態を指す言葉。 本書では、パーソナリティ障害を考え方や行動のパターンにより分類し、それらの特徴を分かりやすく説明している。 また、それだけではなく、周囲が本人に対してどういう接し方をす...
パーソナリティ障害とは、精神疾患ではないが、極端な考え方や行動により、社会生活に支障が出ている状態を指す言葉。 本書では、パーソナリティ障害を考え方や行動のパターンにより分類し、それらの特徴を分かりやすく説明している。 また、それだけではなく、周囲が本人に対してどういう接し方をすれば望ましいか、そして、本人がどう克服していけば良いか、といった部分まで踏み込んで書かれているため、とても実践的な内容だと感じた。 ただ、本書でも言及されている通り、現実には各傾向は個人の中に複数同居していることがほとんどだろうし、そのレベルも様々であろうから、明らかに社会生活に支障をきたしている人に出会ったとしても、始めから適切に対処することは難しいだろう。 しかし、本書を読むことで、そういう人に出会ったとき、ただ変な人で片付けて無視するのではなく、その人と粘り強く接していこうという気持ちが確実に芽生えると思う。 (それが自分であることもあるだろう。) 現代の日本で社会生活を営んでいるのであれば、パーソナリティ障害による問題に悩まされている人は多いと思う。 そういう問題を抱えたとき、是非一読してみてほしい。
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「パーソナリティ障害は、一言でいえば、偏った考え方や行動パターンのため、家庭生活や社会生活に支障をきたした状態。」その偏りを単に異常や障害と捉えるのではなく、プラスの面もマイナスの面も見つめようとし、どのように関わっていくのが良いか、また克服のコツが紹介されている。歴史上の人物や...
「パーソナリティ障害は、一言でいえば、偏った考え方や行動パターンのため、家庭生活や社会生活に支障をきたした状態。」その偏りを単に異常や障害と捉えるのではなく、プラスの面もマイナスの面も見つめようとし、どのように関わっていくのが良いか、また克服のコツが紹介されている。歴史上の人物や映画の登場人物が豊富に例に挙げられ、パーソナリティというものがイメージしやすいです。
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パーソナリティ障害について学ぶのであれば、「先ずはこれを…」と勧めたくなるほどわかり易い。映画を例に取り上げていたり、興味惹かれる内容になっている。
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時代の病としてパーソナリティ障害をとらえ,類書には見ない,回復への道筋をきちんと提示してくれた本.こんなにもヴァリエーションがあったのか,とその洞察に驚かされるとともに,その全てに処方箋を明確に,かつ,手軽に示してくれた功績は大きい. ・共通項・・・思い通りにならない他者を,別...
時代の病としてパーソナリティ障害をとらえ,類書には見ない,回復への道筋をきちんと提示してくれた本.こんなにもヴァリエーションがあったのか,とその洞察に驚かされるとともに,その全てに処方箋を明確に,かつ,手軽に示してくれた功績は大きい. ・共通項・・・思い通りにならない他者を,別の意志と感情を持った存在として認められない ・特徴・・・自分に強いこだわりがある.とても傷つきやすい.対等で信頼し合った人間関係を築くことの障害. ・パーソナリティ障害は自己愛の病理. ・虐待を受けている乳幼児は,愛想笑いをする. ・全体対象関係と部分対象関係. ・パーソナリティ障害を生むもっとも大きい原因は,多くの場合,親だという現実がある. ・親が子どもに与えてやれるもっとも大切で,かけがえのないものは,自分を大切にする能力. ・(境界性パーソナリティ障害にたいして)一貫した態度がどこまでとれるかが,勝負の分かれ目だろう. ・自己愛性パーソナリティ障害の人を動かす有効な方法は,義務や道理を説くより,不安や嫉妬心,功名心を刺激することである.自己愛性のパーソナリティの人は,基本的に小心で,嫉妬深く,負けん気が強いので,さりげなく行動しなかった場合に生じる,不利益な事態について触れたり,競争心をつつくだけで,有効な動機付けとなるのである. ・新しい生き方とは,自分のためではなく他者のために生きる喜びに目覚めることである. ・チャップリンの演技は根源的な悲しさ ・パーソナリティ障害の者を敵に回すと,常識的な人間の方が負けてしまう. ・(反社会性パーソナリティ障害の人にたいして)挑発に乗らないことで,信頼関係は少しずつ築かれていく. ・(妄想性パーソナリティ障害にたいして)正面衝突は回避せよ.彼と互角の戦いができるのは,国家権力だけだ. ・スキゾタイパルな人は,本質的にマイペース.ツボにはまれば,局所的に高いポテンシャルを示す. ・回避性パーソナリティ障害にたいして,何かを絶対の選択肢と思わないこと.他にも生きる道はある. ・回避性パーソナリティ障害の人は,一言で,何十年分かの否定の歴史がよみがえってしまう.長所を見出し,ほめることが大切.
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読みやすくて興味深かったです。 自分に当てはまることも多く、参考になりました。 犯罪者やDVから逃れられない人の心理がわかり、ほー!となります。
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《相手または自分、あるいは両方を尊重できない人たち》 過去の悲しい出来事(家族問題やいじめなど)で その環境に適応するために、生き抜くために 「独特な性格、生き方、考え方を形成した」人たち。 (※遺伝性のタイプもある) 彼ら彼女らは、自分や他人を大切にする方法がわからない。 その為、人生の途中で大変な 生きずらさを感じることになる。 「独特の性格」をそっくり変えることはできないけれど、 知識を持ち、自分を知り、 強い意志を持つことで「変化」はあるし、 改善や上手く生きていく知恵を見つけることもできる。 悩み抜き努力することで、 逆にとても魅力的な人間になる場合もある。 そんな風に書いてくれている、優しい本。
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