荊の城(上) の商品レビュー
上下巻を一気に読み終えて、溜め息が出た。すごい。 重いけれど読後は爽快。 酷いことをする人も、冷酷なモンスターじゃない。(だから怖いのだけど) 筋も人物も魅力的。こんな解放もあるんだ!
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ヴィクトリア朝のイギリスを舞台に、幾重にも張られた謀略をめぐる物語。二人の少女の視点を交互に入れ替えて物語が紡がれていく。一部を読み終わったあと二部を読むと「あの時こんなことを考えていたのか!」という驚きがあって面白い。また、ロンドンの貧民街の猥雑な雰囲気やブライア城の閉塞感もよ...
ヴィクトリア朝のイギリスを舞台に、幾重にも張られた謀略をめぐる物語。二人の少女の視点を交互に入れ替えて物語が紡がれていく。一部を読み終わったあと二部を読むと「あの時こんなことを考えていたのか!」という驚きがあって面白い。また、ロンドンの貧民街の猥雑な雰囲気やブライア城の閉塞感もよく描かれて、ちょっとした歴史物としても読める。 読後の感想としてはとにかく、濃厚で「お腹いっぱい」。同著者の「半身」よりは私は好きだ。それはこちらの方が読後感がいいからだが。あと、個人的には上巻の方が面白かった。陰謀の成就を目指すまでが盛り上がるためと、ブライア城の陰鬱な雰囲気がよかった。 とても面白かったが、人に薦めるか?といわれると……うーん。内容的にちょっと人を選ぶ部分があるからなあ。ただ、一気に読ませる力があることは確か。
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私には合わない本でした。 とっても面白いのだけど、私の趣味じゃない。 『半身』も面白かったけど、やっぱり私の趣味じゃなかったので、私はサラ・ウォーターズに手を出さない方がいいみたいです。 ひねりもあって面白い物語なんですけどね・・・
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●サラ・ウォーターズの歴史ミステリ第二弾。 なんだかなあ、この作者、“惹かれあう二人”みたいなのが好きなのかな? ●今回は、『スリの少女スーは、とある田舎の城に住むお嬢様を騙して財産を奪うたくらみに加担するため、侍女を装ってその城に入るが、そこに待ち受けていたものは彼女の予想を...
●サラ・ウォーターズの歴史ミステリ第二弾。 なんだかなあ、この作者、“惹かれあう二人”みたいなのが好きなのかな? ●今回は、『スリの少女スーは、とある田舎の城に住むお嬢様を騙して財産を奪うたくらみに加担するため、侍女を装ってその城に入るが、そこに待ち受けていたものは彼女の予想を超えた企みだった・・・!?』みたいなストーリー展開。 枚数が増えた分、エゲツなさも倍加? 設定が設定だけに、エロさ加減も増量しております(笑←途中で、フ×ンス書××庫を思い出したのはヒミツ・・・。) 現代でなく、50〜100年くらい前に書かれた作品だったら、国書刊行会あたりが出してそう。 そんな雰囲気なのでした。 ●読後、すっきりさっぱり明朗快活にはなれるタイプの小説だとは到底思えませんので、読む前にはお覚悟を。 ま、『半身』よりはマシだと思うけどね・・・。ふう・・・。
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読書完了日2007年06月04日。この作家さんの作品「半身」を挫折しているので、再チャレンジの気持ちで読み始めました。出だしは大変眠かったです…、途中からするする読めましたけれど忍耐力が途切れれば挫折しそうな勢いでした(苦笑)どうも外国作家のお話とは相性が悪い…(汗)苦手なのかな...
読書完了日2007年06月04日。この作家さんの作品「半身」を挫折しているので、再チャレンジの気持ちで読み始めました。出だしは大変眠かったです…、途中からするする読めましたけれど忍耐力が途切れれば挫折しそうな勢いでした(苦笑)どうも外国作家のお話とは相性が悪い…(汗)苦手なのかな?
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第一部の最後のどんでん返しにはビックリさせられたが、如何せん全体的に展開が遅い。それだからこそ、より物語の世界に深く浸れる・・・とも言えるが、リーダビリティの欠如を感じる。
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2004年の「このミス」「週刊文春ミステリベストテン」で堂々第一位となった人気作。本国ではCWAのヒストリカル・ダガーを受賞。一読おくあたわずとはこの本のことでありましょう。こんなに面白い本は暫く出ないかな、というくらいの傑作。原題は「fingersmith」、スリのことです。下...
2004年の「このミス」「週刊文春ミステリベストテン」で堂々第一位となった人気作。本国ではCWAのヒストリカル・ダガーを受賞。一読おくあたわずとはこの本のことでありましょう。こんなに面白い本は暫く出ないかな、というくらいの傑作。原題は「fingersmith」、スリのことです。下町娘でスリのスウは歳かっこうが似ている令嬢をだましてその財産をだましとるたくらみにひきずりこまれます。箱入り娘でおとなしいけれど知的で冷静な令嬢モードはスウの知らないタイプの人間で、スウは初恋にも似た感情を抱くのですが、計画はどんどん進行します。さてさて。途中で物語の語り手がスウから令嬢モードに変わるのですが、ここからがこの本のキモ。驚愕の真実、疾風怒濤のどんでん返しがこれでもかと。
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上下続けて読む。長かったし、辛かった。裏切りに次ぐ裏切り。誰も信用できない。もう一回は読まないだろうな。疲れちゃうから。結末分かっちゃったし。
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うーん、もっとミステリな味わいを期待して読んだんだけど・・・。この人の作品は、仕掛けの底意地が悪いというか、あんまり好きじゃないなぁ。最近のミステリ、肌が合わなくなってきてるのかも。
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線路ならぬミステリーは続くよどこまでも。いや、でもこれをミステリーとして読んじゃ間違ってもダメよ!これはれっきとしたファンタジーなんだよなぁ。だからこのミスとかそんな賞とっちゃってるばかりにバッシングの憂き目にあう。完璧なプロットがなんぼのもんじゃい。惑わせるって意味では最高です...
線路ならぬミステリーは続くよどこまでも。いや、でもこれをミステリーとして読んじゃ間違ってもダメよ!これはれっきとしたファンタジーなんだよなぁ。だからこのミスとかそんな賞とっちゃってるばかりにバッシングの憂き目にあう。完璧なプロットがなんぼのもんじゃい。惑わせるって意味では最高ですよ。江戸川乱歩ファンにはオススメ?いわゆる耽美派?あ、違うのか。
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