春にして君を離れ の商品レビュー
クリスティが別名義で…
クリスティが別名義で発表した純文学小説。他人の心を分かったつもりになるのがどれほど危険なことか描いている。
文庫OFF
自分の理想の家庭を築…
自分の理想の家庭を築きあげ、それに満足している一人の主婦が、あることをきっかけに今までのことを振り返っていく・・という母であり妻である女の心理を描いた作品です。自分を見つめなおしてみるのも大切だと思いました。母親って切ないですね・・いい教訓になりました。
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幸せな家庭の主婦、ジョーン。バグダッドまで娘に会いに行っていたが、帰る時になって天候不順のため足止めをくらってしまう。有能な主婦としてあくせく生きてきたジョーンは、そこで自分の人生を振り返ってみると… ジョーンがどんな人物か前情報を入れた上で買っていたんだけど、自分も子持ち主婦...
幸せな家庭の主婦、ジョーン。バグダッドまで娘に会いに行っていたが、帰る時になって天候不順のため足止めをくらってしまう。有能な主婦としてあくせく生きてきたジョーンは、そこで自分の人生を振り返ってみると… ジョーンがどんな人物か前情報を入れた上で買っていたんだけど、自分も子持ち主婦なので、読むのが怖くて積読してた。ちょっと気分が明るくなってきたところで読み始まったら、もう読むのが止められない。ジョーンには共感しないけど、自分も同じことやってんじゃないかと不安に襲われる。 そしてラストもすごい。もうさすがアガサ・クリスティー。みんな読むべき。
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<あらすじ> イギリスに住むジョーン。末娘が体調を壊したというので、嫁ぎ先のバグダッドへ。そこから帰る道中のジョーンの一人語り。思いがけず、帰る汽車が遅れ立ち止まりをくらう。そこであらゆることに思い沈むお話。なあなあな夫婦関係。家族関係の行く果ては……。 <ゾッとしたところ>...
<あらすじ> イギリスに住むジョーン。末娘が体調を壊したというので、嫁ぎ先のバグダッドへ。そこから帰る道中のジョーンの一人語り。思いがけず、帰る汽車が遅れ立ち止まりをくらう。そこであらゆることに思い沈むお話。なあなあな夫婦関係。家族関係の行く果ては……。 <ゾッとしたところ> p309から始まる娘バーバラから父ロドニーへの手紙 このような会話が今までも家族間でなされていたのかと思うと、ゾッとする <ジョーンの自己発見までの過程> p22 ブランチの墜落ぶりこそ、まさに第一級の悲劇だ。 p57 わたしがあのとき賢く、上手に事をおさめたから、いいようなものの…… p71 「まさか、バーバラに限ってそんなこと! わたしたちのように幸せな家庭って、そうざらにあるものじゃないのに」 p124 このわたしが現実の人間ではないのかも知れない。玩具の妻、玩具の母親なのかも知れない。 p171 「自分のことばかりでなく、ひとのことを考えるように」だって。わたしはこれまでそうしてきた p250 わたしがこれまで誰についても真相を知らずにすごしてきたのは、こうあってほしいと思うようなことを信じて、真実に直面する苦しみを避ける方が、ずっと楽だったからだ。 p251 彼女(ジョーン)はバーバラを愛していなかった。そればかりか、その心情を少しも理解してやらなかったのだ。 p268 よかれと思ってしたことだった。せめてわたしだけでも現実的な考えかたをしなければ、そう思ったからだ。何よりも子どもたちのことを考えなければならなかったし、利己的な動機からではまったくなかったのだ。 けれども激しく湧き起こった自己弁護の声は、たちまちにして掻き消された。 すべてはわたしの自分本位の考えからではなかったか、とジョーンは思い返していた。 p276 まったく、わたしは何とひとりよがりな女だったことか。 <ジョーンの周りの人たち> p138 「こんなことをいうのは、ここだけの話だけれど、あなたには少々自己満足の気味があるからです。」ギルビー校長 p161 不手際だといつもお小言を頂戴し、うまくいったときにはお褒めの言葉もないーーこれでは情けなくなります。 メイド <ジョーンの過干渉> p199 若い人たちのつきあいには年配のちゃんとした人の介添えが必要だという考えが、最近ではまた復活してきているのよ。 <ロドニーの発言> p182 プア・ジョーン p190 突然ロドニーの声は、いいようもなく激しいものを帯びた。 「ぼくははっきりいっておく、エイヴラル、自分の望む仕事につけない男ーー自分の天職につけない男は、男であって男でないと。ぼくは確言する。」 <自分もそういうところあるだろうな> p253 その気働きを厚く感謝される場面を想像し、何とお礼をいっていいかわからないと口々にいわれることを、半ば期待していたのだった。 <気になる発言> p66 やれやれ、まったく東洋人ときたら。時間なんて、この人たちには何の意味ももっていないのだ。 <読後の最初の一言> ロドニー、おまえもか。 自分に割り当てられた役割(p325)の中で生きている、独りよがりの女性の話 人のことをジャッジしまくる 「可哀そう」と思う そんな私もこの女性をジャッジをしている 読んでいる最中は、雲をつかむような話(実体がなく、現実味がない話)と思う 読者の今いるステージや属性によっても、感想は変わると思う どんな人におすすめかてんで思い浮かばない
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三児の母であるジョーンが旅の帰路にて自身の半生を振り返り、自分がどんな人間であるかを見つめ直す話。 ジョーンは自身を優れた母親だと考えているものの、周囲の人間のちょっとした言動であったり夫及び子供達が自分と接する際の態度に違和感を覚え始め、彼女の経験した過去と共に、無意識のう...
三児の母であるジョーンが旅の帰路にて自身の半生を振り返り、自分がどんな人間であるかを見つめ直す話。 ジョーンは自身を優れた母親だと考えているものの、周囲の人間のちょっとした言動であったり夫及び子供達が自分と接する際の態度に違和感を覚え始め、彼女の経験した過去と共に、無意識のうちにジョーンはその違和感の答えを探っていく。 自己批判が主題のように感じました。人は他人に対しても自分に対しても、望み通りではない辛い事実と相対することを避け、想像で尤もらしい理由付けをした上で自身が傷つかない勝手な結論を思い込むことで、精神を保護する傾向にあると思います。本作は、その思い込みという修正を軸に、正しい現実はどうなのか、またその自身にとって都合の悪い現実とどう折り合いをつけていくのかというお話だと解釈しています。 自我の研鑽は大事だというメッセージを感じる一冊でした。最後の夫の独白も含めて良い作品です。誰もがより他人を慮り、傷つく人間が少ない世界になるよう、全人類に一度読んでみていただきたい作品です。
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これほどまでに自分の家族とこれまでの人生について考えさせられた本は無かった。私は他人から見てどんな人間かしら、家族に幸せを与えられているかしら…忘れがちだからこそ、ふとした時に読み返したい。反面教師的な意味で、人生のバイブル。
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夫婦関係も子育ても全てにおいてうまくやってきたと自負する主婦が、旅の帰路で足止めをくらい、自らの人生を振り返る話。解説でロドニーも悪いとの感想もあったけど、ほぼジョーンが悪いとしか思えなかったのは私が未熟だからかな…私にも絶対この気質あるから他人事と思えなかったし、子育てが怖くな...
夫婦関係も子育ても全てにおいてうまくやってきたと自負する主婦が、旅の帰路で足止めをくらい、自らの人生を振り返る話。解説でロドニーも悪いとの感想もあったけど、ほぼジョーンが悪いとしか思えなかったのは私が未熟だからかな…私にも絶対この気質あるから他人事と思えなかったし、子育てが怖くなった。自分の弱いところを認めるのは難しい〜
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読み進めていくうちにどんどん背筋が凍る。 ジョーン、、なんて女なんだ、、と思ったが人間って多かれ少なかれこういうところがありそうだとも思った。 正義だと思っているものが本当に人のためになっているのか、自分のためではないのか、振りかざす前に落ち着いて考えたいと思わされる。特に家族に対して境界線を履き違えるなんてよくある話だし気をつけたい。 結末は人は簡単には変わらないという示唆なのか。 「ただいま」ではなく「許して」って勢いづいて言えていたらジョーンも変われたのかもなと思うがそれもかえってリアル。
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Poor little Joan... 改心しなかったか…旦那のロドニーがあまりにも気の毒だけど、彼が選んだ道とも言えるからな… 面白かった。 満ち足りていて、周りも自分のおかげで上手く言っていると信じて疑っていなかった主人公ジョーンが、バグダッドで1人立ち往生している間に自分と...
Poor little Joan... 改心しなかったか…旦那のロドニーがあまりにも気の毒だけど、彼が選んだ道とも言えるからな… 面白かった。 満ち足りていて、周りも自分のおかげで上手く言っていると信じて疑っていなかった主人公ジョーンが、バグダッドで1人立ち往生している間に自分と周りの人間の真意を見つめ直す話。自分が周りのこと(特に旦那と子供たち)を何もわかっていなかったことに気がついたのに、結局元の生活に戻ってしまうところまでが趣深い。
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