歩兵の本領 の商品レビュー
自衛隊出身者である浅田氏だからこそ書ける、古き良き時代の青春群像。不条理で満たされながらも、どこか憎めない男気溢れる世界。実はこういうのたまらなく好きで、各話胸が、そして目頭が熱くなった。女性の視点から見るとどう見えるのか、気になるところ。
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* 自衛隊を描いた短編集 少しも自衛隊の生活を垣間見たことがないのにやけにリアルに感じられるのは作者が自衛隊に在籍していたせいだろうか ニュースや教科書でしか聞いたことのない「自衛隊」という言葉 ここに描かれている隊員たちは今の隊員とは全く違う生活をしているのかもしれないけれど なんとなく彼らの気持ちがわかったような気がした
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美文。読みやすい。 普段触れることのない世界。 共感はできないが、彼らには彼らなりのやり方とか思いがあるんだろう。
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自衛隊の短編集でしたが、これがなかなか面白かった。靴1足失くしても大事で訳のわからない暴力も当たり前の世界が存在することに驚くのと、厳しい規律や守るべきものは守るという姿勢も大切なんじゃないかと思わせられた作品でした。
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自衛隊の日常をこんなにドラマチックに書ける人なんて他にいない(笑)本当にこんな人達ばかりなのかはわからないけど、戦争や災害派遣がなかったら、案外悪くない世界なのかもしれない。訓練の厳しさはともかく。笑えて泣ける良書。
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まだ、この本の著者が、「プリズンホテル」の著者と同一人物であるとは思えないよう。ヒューマニスティックな一面を垣間見られておもしろい。
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辛くなると読む一冊。短編だから読みやすい。 勇気を出せ。勇気とは、できないことを、する意思のことに違いない。 という一言が好きです。
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昭和45年頃の自衛隊の話。 そうか、俺が子供の頃の自衛官って、軍人からそのまま自衛官になった 人もいるのか… と、今まで考えもしなかった事実がまず驚き。 今はまた別の感じかもしれないが、あの頃の自衛隊って、まだまだ帝国 軍の面影を引っ張っていたんだねえ。興味深い。 浅田次郎の短編は、小気味よく読めるので割りと好き。 リサイクル図書。
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元自衛官なら思わず頷いてしまうような話。 いや、さすがに私の頃はこんなんじゃなかったけど。こんなんじゃ、きっとやっていけなかったろうなあ。
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名誉も誇りもない、そして戦闘を前提としていない、世界一奇妙な軍隊・自衛隊。世間が高度成長で浮かれ、就職の心配など無用の時代に、志願して自衛官になった若者たちがいた──。軍人としての立場を全うし、男子の本懐を遂げようと生きる彼らの姿を描いた、著者自らの体験を綴った物語。 軍記物で...
名誉も誇りもない、そして戦闘を前提としていない、世界一奇妙な軍隊・自衛隊。世間が高度成長で浮かれ、就職の心配など無用の時代に、志願して自衛官になった若者たちがいた──。軍人としての立場を全うし、男子の本懐を遂げようと生きる彼らの姿を描いた、著者自らの体験を綴った物語。 軍記物ではないが、軍の姿を描いているものは、読んでいて無意味に腹が立つことがある。特に、自分の機嫌次第で部下を殴る上官に対して強く感じる。自衛隊のことはよくわからないにしても、「怖い」というイメージはどうしてもあった。 けれども、この小説では、必ずしも上官みんな殴るだけが能の嫌なヤツではないことがわかる。普段は厳しく、暴力ばかりしている上官も、時にはちゃんと部下を気遣い、同期を気遣う姿も描かれていて、彼らも血の通った人間なんだということに改めて気付かされた。
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