長い腕 の商品レビュー
ゲームクリエイター島汐路の会社で他プロジェクトチームの二人が心中した。汐路の故郷愛媛の早瀬町では教師をしている従妹が受け持っている女生徒が猟銃で殺され加害生徒が行方不明。松山空港ではあるミュージシャンのファンの女の子たちが手すりから転落死数十名が死亡という事故が起きる。 気になっ...
ゲームクリエイター島汐路の会社で他プロジェクトチームの二人が心中した。汐路の故郷愛媛の早瀬町では教師をしている従妹が受け持っている女生徒が猟銃で殺され加害生徒が行方不明。松山空港ではあるミュージシャンのファンの女の子たちが手すりから転落死数十名が死亡という事故が起きる。 気になった汐路が調べてみると愛媛の早瀬では率にするとズバ抜けて殺人事件の発生率が高いのだ・・・。 というとっかかりのお話。 ゲーム制作会社の雰囲気や、のちに出てくる大工のお仕事など興味深いトピックはそこここに散りばめられているのだが、作中死亡するのが若い女の子ばかりである点などは言及されていない。そこに何か含みを持たせるつもりはなかったのかなぁ・・・なんて思ったりして。 何と言いますか、主人公の島汐路さんが同性から見ると魅力がない。勝気な美人というだけってのがなぁ。 例えば体術のエキスパートであるとか、天才鍵師であるとか、あるいは美貌を武器に相手を手玉に取れるとかそういう理由があるなら無謀な行動に出るのも勝算あってのことと思えるのですが、フツーのゲームクリエイターで少々PCの知識がある程度なんですよ。こんなことするかな。 テーマは好き。なるほどそういうことってあるだろうし、そこをつくとは・・・・という喜びとともに、え、あそこは?ここは?あれ?あれ?というほったらかしな部分も目についた作品でした。 そういうところを気にしないのならば楽しめると思います。
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これまた会社の方に貸して頂いた一冊。 全然知らない作家さん。本屋さんでも見かけた記憶が無い。 でもジャンルがミステリということで期待大! 電車で起きた殺傷事件、空港で起きた落下事故、会社で起きた転落事故、そして自身の両親が起こした心中? 時間も場所もバラバラな事件を、あるキ...
これまた会社の方に貸して頂いた一冊。 全然知らない作家さん。本屋さんでも見かけた記憶が無い。 でもジャンルがミステリということで期待大! 電車で起きた殺傷事件、空港で起きた落下事故、会社で起きた転落事故、そして自身の両親が起こした心中? 時間も場所もバラバラな事件を、あるキャラクター「ケイジロウ」というキーワードで結ばれているのでは?と気づいた主人公 汐路 は、真相解明に乗り出す。 伏線の貼り方も、ミスリードの持っていき方もなかなか好み。主人公はゲーム制作会社で働いていたという設定だったが、ちょうど最近息子とマリオカートで遊んでいた為、一文一文説得力があり、面白かった。 最後はハラハラドキドキ場面もあり、なかなかに盛り上がった。 ミステリはやっぱり面白い!
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著者の経歴が、元IT企業に勤めていた、というのが変わっていたので読んでみました。お話自体はまあおもしろかったのですが、ところどころ無理があるような気がしました。
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第21回(2001年) 横溝正史ミステリ大賞受賞 ゲーム業界のことが非常に詳しく描かれていて、話の筋に深くかかわらない部分がちょっと多い感じがしました。一方で、古い日本家屋についての部分はとても興味深かったです。思っていたより面白みに欠ける部分もありましたが、色んな意味でミステ...
第21回(2001年) 横溝正史ミステリ大賞受賞 ゲーム業界のことが非常に詳しく描かれていて、話の筋に深くかかわらない部分がちょっと多い感じがしました。一方で、古い日本家屋についての部分はとても興味深かったです。思っていたより面白みに欠ける部分もありましたが、色んな意味でミステリー小説な感じでした。
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ストーリーの世界観に入り込める作品。 「歪み」がもたらす事件に伏線が張られているのですが、その伏線が回収しきれない「消化不良」感があります。 風呂敷を広げて過ぎているが、その風呂敷から出てくるネタは食いつきたいコンテンツなのでそれが楽しみでもあります。 私は主人公の汐路に私は感情...
ストーリーの世界観に入り込める作品。 「歪み」がもたらす事件に伏線が張られているのですが、その伏線が回収しきれない「消化不良」感があります。 風呂敷を広げて過ぎているが、その風呂敷から出てくるネタは食いつきたいコンテンツなのでそれが楽しみでもあります。 私は主人公の汐路に私は感情移入できませんでした。 冷静かと思えば感情的、執着がなくクールなのに執着を見せたりと、彼女の人格が決まっていない感がある。 彼女の上司である石丸圭一の絡み方を見ていると彼がキーマンになってくるのか…? 先が気になります。
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テーマは歪み。バラバラだった全ての事象が一つへ収束していくように情報を散りばめる技術は、東野圭吾の劣化版のような感じ。東野圭吾が別次元にいるのだが。家屋の微妙な歪みが住人にストレスを与え続けてキチガイをつくる。先祖代々まで祟るを顕現。ゲーム会社での一幕が専門的過ぎていらないかなー...
テーマは歪み。バラバラだった全ての事象が一つへ収束していくように情報を散りばめる技術は、東野圭吾の劣化版のような感じ。東野圭吾が別次元にいるのだが。家屋の微妙な歪みが住人にストレスを与え続けてキチガイをつくる。先祖代々まで祟るを顕現。ゲーム会社での一幕が専門的過ぎていらないかなー。あまり興味もないし、本筋に然程エフェクトしてる感じではなかった。西優司をもっと描かないと!八つ墓村の気持ち悪い感じが欲しくなっちゃう。
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ずっと読みたかった。ようやく読めた。 テーマが「歪み」だそうで、家の歪みの話は勉強になった。ゲーム制作の部分も。錯覚の部分が家の歪みと繋がった。 とてもおどろおどろしい、暗い、負の感情や狂気がいっぱい詰まったミステリー。主人公は気が強すぎて、小説の登場人物としてあんまりみりょくて...
ずっと読みたかった。ようやく読めた。 テーマが「歪み」だそうで、家の歪みの話は勉強になった。ゲーム制作の部分も。錯覚の部分が家の歪みと繋がった。 とてもおどろおどろしい、暗い、負の感情や狂気がいっぱい詰まったミステリー。主人公は気が強すぎて、小説の登場人物としてあんまりみりょくてきではない。いい人ポジションの石丸もどこかおかしい。救いは中学生の祥一郎?と、お父さんが作ってくれた山桜の板の机。 読んでいて暗い気持ちになるのは間違いないけど、次がどんどん読みたくなる、スリリングで先の読めない展開や問題解決におけるテンポ?腑に落ちる感、文章の淡々とした感じはかなり好み。西英子はとても怖かった。 続編もぜひ読みたい。物語としてとても面白いけど、読んでいる間暗い気持ちになるのは爽やかな本を同時に読めばなんとかなるかな…
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おもしろかった。 ネットの世界と、田舎の現実とがうまくマッチしていると思う。 主人公の女の人と、その友達とかさらに友達なんかのスペックが高すぎて笑う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
歪みがある部屋にいると視覚情報との差異で三半規管に狂いが生じるという話は聞いたことがあります。 歪みがある家で長年暮らしていたら精神的におかしくなることもあり得る話に思えます。 この結果を望んで敬次郎が早瀬という地域に仕掛けを施したのか、西家の人がどれだけ病んでいたのか分かりませんが、兎も角、執念深くて気味が悪い作品でした。 そういえば、汐路の同僚が自殺した件は早瀬の事件と関連あったのか結論が出てないような・・・ 続きがあるみたいなので、そこで言及があるのかな?
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ゲーム業界の過酷な労働やゲーム開発の裏話などが楽しい。 ネットストーキングや盗聴など、実際に起きている事件も 組み込んで解決策まで教えてるから、いいお手本にもなるだろう。 主人公汐路が冷静にトラブルを処理し、的確に調査を進めていく。 都合のいい結果だけを安易に受け入れず、様々な事...
ゲーム業界の過酷な労働やゲーム開発の裏話などが楽しい。 ネットストーキングや盗聴など、実際に起きている事件も 組み込んで解決策まで教えてるから、いいお手本にもなるだろう。 主人公汐路が冷静にトラブルを処理し、的確に調査を進めていく。 都合のいい結果だけを安易に受け入れず、様々な事象を収集、分析、 解析して、そこから答えを導き出しているということ。 散りばめられた謎と伏線。高まる緊張感。 期待を裏切らずに回収される伏線。 いやぁ~もう大満足でしょう!捻じれって恐ろしい! 続編も出てるみたいだからチェックです。
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