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新訳 ロミオとジュリエット の商品レビュー

3.5

21件のお客様レビュー

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この本は誰もが知って…

この本は誰もが知っているとは思いますがとても切ないお話しです。

文庫OFF

2024/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 敵対するモンタギュー家とキャピュレット家、しかし、モンタギュー家の息子ロミオとキャピュレット家の娘ジュリエットはお互いに恋愛感情を持っている。本作はロミオとジュリエットを中心に展開される恋愛悲劇作品である。本作の途中でジュリエットは好きでもない人との結婚を迫られる。それを回避するために、修道僧からアドバイスを受ける。それはジュリエットを仮死状態にさせることであるが、これをきっかけに悲惨な結果を招く。しかし皮肉なことに、この出来事によって、モンタギュー家とキャピュレット家は最終的に和解する。  また、本作の解説者で劇作家である鴻上尚史も、シェイクスピア作品を読むうえで色々と参考となる。解説によると、イギリス人がシェイクスピア作品を読むのは、日本人が古典を読むような感覚で、読んでも理解できないことが多いらしい。そのため、単に読むよりは、口に出してリズムを味わうことのほうがが大事だという。さらに、古典作品を楽しんで読むために、読者が、キャスティングを頭に浮かべて読むというのがポイントである。自身をロミオ、ジュリエットと見立てて、一方で相手を好きな人というように妄想しながら読むと、より作品に没入できる。

Posted byブクログ

2021/02/22

2021/2/21 悲劇の仮面を被った喜劇。アンジャッシュも顔負けのスレ違いコント。 ジュリエットと父親の意向、パリスとジュリエットの会話、ロミオとジュリエットの運命、全てスレ違って悲劇へと収束するのに何故か笑えてしまう。(キャピュレットが権力の道具としか見ていなかった娘を亡く...

2021/2/21 悲劇の仮面を被った喜劇。アンジャッシュも顔負けのスレ違いコント。 ジュリエットと父親の意向、パリスとジュリエットの会話、ロミオとジュリエットの運命、全てスレ違って悲劇へと収束するのに何故か笑えてしまう。(キャピュレットが権力の道具としか見ていなかった娘を亡くした途端に涙を流すという掌返しっぷりは滑稽そのもの) この笑いは、登場人物たちは悲劇に見舞われている一方で、読者はその機械仕掛けのような見え見えの物語構成を把握しているというアイロニーが働いていることによって促されているように思える。 喜劇的な要素は、その他しつこいくらいの下ネタと押韻にも見られる。 またシェイクスピアによくある二項対立の葛藤もある。これはジュリエットの語る「外見と内実は正反対!」という台詞に集約されている。p62に数多、二項対立が挙げられているが、本作を貫く大きなテーマは愛情と友情だろう。ロミオは敵討ちから友情を選択し、愛情を投げ捨てる行動を取るが、一方でジュリエットは友情(家族の期待)を裏切って愛情を選択する。このバランス感覚は巧妙。 最後に印象的な一文を。 「逆境の甘いミルク、哲学だ。追放になっても慰められる。」

Posted byブクログ

2019/11/07

シェイクスピアを立て続けに読んでみてるものの、さすがに30代も半ばを過ぎて、この内容はあまりに熱を持てず、早々にギブアップ。もっと若い時に読むべきでしたね。

Posted byブクログ

2017/11/06
  • ネタバレ

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あまりに有名な恋愛悲劇。パリスがロミオに殺されてしまうところはすっかり忘れていたのでびっくりした!ロミオもジュリエットもマーキューシオもティボルトもロミオの母も、死ぬ必要はなかったけど、でもでも、パリスはほんと、なんで殺されなければいけなかったのか。

Posted byブクログ

2016/11/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「あぁロミオ、あなたはどうしてロミオなの」  このフレーズは誰もが知ってる(そういやなんで有名なんやろ?)けど、ちゃんと読んだのは初めて。ザ・悲劇みたいなん想像してたけど、意外にダジャレや罵詈雑言も飛び交うんやね。ふふって笑かされることになるとは思っていなかった。邦訳もすごく練られているのか、読み心地よく、あっという間に読めてしまった。  もともとはイタリアのバンデッロが書いた『ノヴェッレ』をシェイクスピアが英訳したもの。16世紀のイタリアらしく、知性や理屈をすっ飛ばした一目惚れから始まり、駆け抜けるように時間が飛び去る。家同士の愛憎が生んだ悲劇、ということであるが、解説にもあったように現代にも民族・人種・国家間、さまざまな対立があり、この世から愛憎がなくなる日はこないであろうことを考えれば、長く語り継がれるのは当然なのかも。  これで明後日のバレエの予習はばっちりだ!楽しみ!

Posted byブクログ

2014/02/07

初めてこういう類の本を読んだ。 キャピュレット家主催の宴会の場で出会ったロミオとジュリエットが一目惚れした。 紳士淑女の極みのような人格が、互いを想うときには言葉も振舞いも取り乱してしまう様が印象的であった。 その互いの身分とのギャップから、どれほど好きなのかを読者に印象づ...

初めてこういう類の本を読んだ。 キャピュレット家主催の宴会の場で出会ったロミオとジュリエットが一目惚れした。 紳士淑女の極みのような人格が、互いを想うときには言葉も振舞いも取り乱してしまう様が印象的であった。 その互いの身分とのギャップから、どれほど好きなのかを読者に印象づけていた。 しかし何故お互いに好きになったのか?その背景が理解できなかった。 「モンタギュー家とキャピュレット家の和解」「平和はいいことだ(争いはくだらない)」という結論ありきで紡がれた物語という印象を拭いきれず、創作とはいえ、作者の作為を感じざるをえないのが残念であった。 そして最後の「モンタギュー家とキャピュレット家の和解」についても、一見するとハッピーエンドのように思われる。 しかし、これは「身近な者を失いたくない」「身近なものを失うことで初めてその残酷さを知る」という、あまりにも露骨な自己本位の表れであり、手放しに喜べる話ではないのではないか。 もちろんこの物語は悲劇に分類にされているわけだから、美談として捉えるのはそもそも間違っているのかもしれない。 しかしこのような観点からも、物語を捉えることも必要ではないだろうか。 全体を通しては、平安時代のような言い回しの回りくどさを感じて、「一体何なんだこいつらは」と思い、ふと平安時代の文学にも通ずるところがあると感じた。 しかしそれは、慎みとは真逆の精神によるもので、自己顕示やナルシスト、皮肉といった、日本ではあまり褒められない動機によるものであると感じた。 また、あとがきの部分に「リアリズムを否定することで現れる醍醐味」のようなことが語られていたが、全くそのとおりであると思う。 そして、あえてリアリズムの視点で以って、そこから見えてくる矛盾を見出し、それを受け止めることで感じる面白さというものもあると考える。 そもそもリアリズムの視点に立てばあのような言い回しなどありえなないが、あの非現実性が文学の可能性を広げ、読者に楽しみを提供してくれているのだと思う。

Posted byブクログ

2013/08/20
  • ネタバレ

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ロミオが惚れっぽい女好きな若者として現れたのがまず意外。 女好きな性格にはジュリエットと出会う前まで本当の恋を知らなかったからだと強調するためという意味があるらしい。 しかし、冒頭の美人を讃える偽の恋の場面と、ジュリエットを讃える真実の恋の場面のろみの想いの違いが分からない。 愛する2人のやりとりのなかに「これこそが真実の恋だ!」と思える瞬間が見つからず、腑に落ちないまま読み終わってしまった。そもそも真実の愛って何かもよくわからないけど。 でもまぁ源氏物語みたいに、恋多き男が真実の恋を語る物語は他にもたくさんあるので気にしなくてもいいかも。 13歳で世間知らずなジュリエットにとっては、初めて自分の世界に現れた身内以外の男性がロミオだったはず。 恋する当人は大真面目なんだろうけど、なんかもう真実の愛というか、ただ初めて見る男性だからかっこよく見えただけとか、ただの若気の至りじゃないの?という気すらしてくる。 2人の恋愛に感じたのは、人間の愚かさというか、若さに対しての呆れというか、もっと良い方法がありそうなのに悲劇に酔ってドタバタと死なれてしまい、愛の美しさに泣きくれる前に呆気にとられてしまう。 でも何故か登場人物の若い愚かさは許せてしまい嫌いにはなれない。

Posted byブクログ

2013/01/09

授業でレポートを書くために読みました。 何となく話は知ってたけどちゃんと読んだのは初めて。 もっと悲劇的なイメージだったけど、以外と下ネタか多くてびっくり(笑) しかも、出会って何日目でこの展開にいったの、これ? 色々と、驚きの連続でした。

Posted byブクログ

2012/12/12

あとがきにもあったけど、ト書きが少なく、ほぼ台詞で状況説明がされてるから舞台や映画を見ずこれだけ読んだら理解するのが結構むずかしいと思う。 お互いを想う台詞は詩的ですてきだけど、ロミオとジュリエットは長い付き合いがないのにどうしてそんなに相手のことを情熱的に愛してるのかわからなか...

あとがきにもあったけど、ト書きが少なく、ほぼ台詞で状況説明がされてるから舞台や映画を見ずこれだけ読んだら理解するのが結構むずかしいと思う。 お互いを想う台詞は詩的ですてきだけど、ロミオとジュリエットは長い付き合いがないのにどうしてそんなに相手のことを情熱的に愛してるのかわからなかった。理屈で説明できるものではないと思うけど、そういう、人物のバックグラウンドに息を吹き込むのは役者なのかなあ。感動する暇もなく超特急でストーリーが展開するので、舞台とはけっこう印象が違った。

Posted byブクログ