みずうみ の商品レビュー
痛みや傷をかかえて、 出会う二人、出会うべく二人。 今までで一番重たい内容だった気がする。 だけどもその暗い内容に関わらず、 淡々と、すーっと入ってくる言葉。 人と、自分ときちんと向き合うことの大切さを感じた。
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普通の恋愛小説かなと思ってましたが、登場人物がちょっとずつ変わっていて、おもしろく読めました。みずうみは穏やかだったなぁ。
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心の奥の、とても深いところで繋がり合う、ちひろと中島くんのお話。 うまく表現できないけど、なんか安心する二人の関係が、沁みました。
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・底の底にいるときは、その場所にしかない独特の甘みがあるものだ。 ・ただ、その環境に心底うんざりしていたのは確かだ。 ・私は体で知っていたのだ。自分が受けている生ぬるいが確かな差別を。 ・それは、誰ともわかちあえない道筋だった。 ・「これが絶対だ」と思うのがこわいのかもしれない。 いつも水のように流れていたいし、それを眺めるように見続けたいのだ。 ・いつでも、なにかしらがうまく届かない感じがした。 ・いつそうなってもおかしくはない、ということを私は悲しい夢で毎回確認するのだ。 ・なにも確かではないふたりの日々。 ・あの人がいるところが、私にとっての帰るところ。なので、私は一日何も考えずにいられる。 ・せっかく世界と気持ちよく遊びながら、少しでもましなものを残そうと、 ちょっとでも高く飛ぼうと思ったのに、退屈だなぁ、というふうに思ったのだ。 ・違いを正すために戦うことだけが大切なのではなく、 違うということを知りぬき、違う人びとの存在理由を知るのが一番大事なのだと思う。 ・「・・・あのさ、僕たちみたいな人間は、結局いつでも真ん中にはいないんだ。 はじっこの存在で、あまり目立たない方がいいんだと思うんだ。 たいていの判断はみんなと逆になるし、目立てば必ず悪く思われる。 でも、最後のところでゆずれないものだけは持っていないと、 ただの世捨て人になってしまうから」 ・なぜいっしょにいるのに、こんなにも遠いのだろう。
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オカルトさも大好き。 中島くんはとてもいとおしい。 ちひろの芯の強さも好き。 前半の流れはテンポがいい。 続きが気になる。 後半は少し詰め込み感がある。 お腹いっぱいなのにまだ来るか感。 でも好きなんだよね。 ぐったり感が。
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ちひろと暮らす中島くんには、過去に親と暮らしていない時期がありました。その時期、彼に起こったことが、懐かしい友人の住むみずうみを訪れることで明らかになります。 魂を傷つけられた人は、どのように再生していくのか。それを周りはどう支えることができるのか。 すべての人が持つ力を感じることができる書。
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ばななさん、やっぱり良いわ~♪♪♪ なんといっても文章が素敵。 そして、ばななさんの周りは愛であふれているんだろうな~と感じさせる愛情の深さ。 家が近所と言うことで知り合った男女。 二人とも、複雑な家庭事情で育ったようだ。 特に男性の中島君は話すこともできないような大変な過去をもっているらしい。 そんな二人が少しずつ近づき、心を許しあっていく。 ばななさんの本を読むとき。 いつも女性主人公がばななさんであるという感覚でよんでしまう。 とても純粋で、人のことを真剣に考えて、愛情深い。 憧れるな~。
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物語の前半が特に好きだった。よしもとばなな独特の雰囲気のある文章。中島くんとちひろが少しずつ近づいていく優しい過程。どんな秘密を中島くんが抱えているんだろうと思いながら読み進めていったけど、事実がわかってからは少し興ざめ。宗教を話の中に入れないでほしかったな。ばななさんこの手のオ...
物語の前半が特に好きだった。よしもとばなな独特の雰囲気のある文章。中島くんとちひろが少しずつ近づいていく優しい過程。どんな秘密を中島くんが抱えているんだろうと思いながら読み進めていったけど、事実がわかってからは少し興ざめ。宗教を話の中に入れないでほしかったな。ばななさんこの手のオカルトっぽいの好きよね。私はもっと普通の設定でばななさんの文章を堪能したいのだけど。前半100点、後半50点ってところでしょうか。
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よしもとばななさんらしい、少し不思議が入る話。 やっぱり、幼少期の環境は大切だよね。 中島君のお母さんが病的に彼を愛してしまう気持ちがわかるような気がする。
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「空を渡っていく風がきれいだった。」この文章が、この小説を語っているように思う。 特異なカップルの心を育む物語。最後は蛇足かな。
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