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東京タワー の商品レビュー

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1038件のお客様レビュー

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「泣ける本」に抵抗がある人にこそ、読んで欲しい本。

親という存在。時に疎ましく、でも愛しく、変更も選択も不可能。そんな、恋人とも友達とも違う距離が、絶妙な空気感で描かれています。なんというか……「泣ける本」に抵抗がある人にこそ、読んで欲しい本。

zxc

2024/10/08

母は偉大だ。 私自身、母に助けてもらったことが何度あるか数えきれない。けれど子どもの頃にはそんなことは当たり前だと思っていた。大人になって、親元から離れて初めて気づいたことだ。 この本には、著者が母と過ごした記録が、幼少期から大人になってからまでの思い出が書かれている。 父親と...

母は偉大だ。 私自身、母に助けてもらったことが何度あるか数えきれない。けれど子どもの頃にはそんなことは当たり前だと思っていた。大人になって、親元から離れて初めて気づいたことだ。 この本には、著者が母と過ごした記録が、幼少期から大人になってからまでの思い出が書かれている。 父親と離れて暮らし、実質ひとりで子どもを育てあげたオカンの強さと愛情の深さを、ひしひしと感じた。 「ボクが一番恐れていること。小さな頃から最も不安な気分に襲われること。想像しただけでまくらを頭から押さえて両耳を塞ぎたくなったこと。 いつか本当にやってくること。 確実に起こることがわかっている恐怖。」 この文章は誰もが共感するのではないだろうか。 自分の大切な人がこの世からいなくなる恐怖。 いまだに私はこの恐怖の乗り越え方を知らない。 けれど、この本を読んで、ありきたりだけれど、感謝の言葉は後悔しないように、今元気なうちに伝えておこうと思った。 そうすれば、この恐怖が訪れた時に、少しでも気持ちを落ち着かせることができるかもしれない。 もう、言葉にしても足りないくらいの愛情を注いでもらっているのだけれど。

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2024/10/06

スナックラジオを聞くようになり、リリーフランキーの人柄を知るようになり、さらに有名な本で読んだことなかったため読んでみた。リリーフランキーと家族の人生が描かれた本だった。 リリーフランキーは昔のことはラジオで少し知っていたが、想像を超えるくらい攻めた生き方をしているなと感じた。そ...

スナックラジオを聞くようになり、リリーフランキーの人柄を知るようになり、さらに有名な本で読んだことなかったため読んでみた。リリーフランキーと家族の人生が描かれた本だった。 リリーフランキーは昔のことはラジオで少し知っていたが、想像を超えるくらい攻めた生き方をしているなと感じた。それをできてしまうから、人とは何か違うものが見え、度胸があり、普通の人間より多くの人を感動させれるのだと感じた。 最後の方で、『母子家庭やったけん、子供の頃はおまえマザコンやろうち言われるのが好かんでからオカンの話を人によくせんかったんよ。でも、なんで大切な人のことを想うていかんのやろうか?なんで好きな人のことを話して、気持ち悪いとか言われんといけんのやろうか。今でもようわからん。そげんことを気にしとってから、オカンに優しいことも言うてやれんかったかもしれん。』 は非常に心に刺さった。 好きな人ものがみんなと違ったら、恥ずかしいことだと思っていた。しかし、自分の好きなものをちゃんと好きと言える人が素敵だと大人になってわかった。自分は少しでも大切な人には好きだったよ伝えたいと思った。

Posted byブクログ

2024/07/15

前々から読みたいと思っていたところ、『あの本、読みました?』 で紹介されていたので図書館で借りてみました。 大らかな人柄でありつつも、父の前では『女』である母。酒乱で、いざという時は力になりたい怪しい職業の父。やる気がなく、家賃を滞納し、お金を借りてばかりでだらしないけれども憎め...

前々から読みたいと思っていたところ、『あの本、読みました?』 で紹介されていたので図書館で借りてみました。 大らかな人柄でありつつも、父の前では『女』である母。酒乱で、いざという時は力になりたい怪しい職業の父。やる気がなく、家賃を滞納し、お金を借りてばかりでだらしないけれども憎めない『ボク』。この3人の親子愛の物語。 泣けるというよりも、母が亡くなるということとは、こんなに悲しいことなのかと、というのが先に立つぐらい、『ボク』の気持ちが克明に書かれています。 母が終わりゆくのをどうやって受け入れていくか。悲しくもあり、親子愛に心が温まりました。 母の『ボク』に対する無限大の愛情に、やはり同じ一人息子を育てる母として、同意できるところが多く、読んでいてまだまだ子供が完全に巣立つまで頑張らなあかんなぁ、と思いました。 家族のかたちはどうであれ、親子っていいなぁ、と思う作品でした。

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2024/06/11
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50 着るものと口に入れるものと、肌に触れるものにオカンは贅沢をした。 53 自分が恥をかくのはいいが、他人に恥をかかせてはいけないというしつけ 68 当たり前になれると思っていたその「当たり前」が、自分には起こらないことがある 217 もう嫌だ、いなければいいのにって思うことだってあるのよ。でもね、子供って時々、あぁ、この子を産んでよかったなっていうことをするのね。そう思えることがあるのよ。 252 東京でも、田舎町でも、どこでも一緒よ。結局は、誰と一緒におるのか、それが大切なことやけん。 258 湯気と明かりのある生活。 ありきたりなことが真面目に行われているからこそ、人間のエネルギーは作り出されるのだろう。

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2024/04/27

2006年本屋大賞受賞作品。20年前の作品とは思えない程、瑞々しく、母親の無償の愛に涙腺が緩む。オカンが息子に遺した手紙を読むや否や、遂に涙腺が崩壊した。

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2023/12/16

リリーさんは、ホントにほんとに本当に、オカンが大好きだったんですね。 オカンもすごく素敵でした。 悔しさが滲むなか、伝え切れなかったオカンへの感謝が真っすぐ描かれています。 九州の話し言葉もすごく優しかった。 自分にもいずれやってくる「悲しみの始まりと恐怖の終わり」 あまり考...

リリーさんは、ホントにほんとに本当に、オカンが大好きだったんですね。 オカンもすごく素敵でした。 悔しさが滲むなか、伝え切れなかったオカンへの感謝が真っすぐ描かれています。 九州の話し言葉もすごく優しかった。 自分にもいずれやってくる「悲しみの始まりと恐怖の終わり」 あまり考えずに時が過ぎているけど、ね、いいかげん向き合わないといけんね。 母ちゃん、父ちゃん、いつもありがとう。

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2023/11/29

テレビドラマがきっかけでこの原作の存在を知った。ドラマが始まってすぐに父がガンであることを知らされ、3ヶ月後に亡くなった。この小説の母親の屈強にも笑顔で立ち向かう強さや底知れぬ明るさは自分の母に重なるのだけど、ガンと闘うところは父にも重なるところがあり、自分には忘れ難い小説となり...

テレビドラマがきっかけでこの原作の存在を知った。ドラマが始まってすぐに父がガンであることを知らされ、3ヶ月後に亡くなった。この小説の母親の屈強にも笑顔で立ち向かう強さや底知れぬ明るさは自分の母に重なるのだけど、ガンと闘うところは父にも重なるところがあり、自分には忘れ難い小説となりそうだ。

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2023/08/17

金銭的には裕福ではなかったかも知れないけれど 心は豊かに生きるオカン。時々出てくる不思議なオトン。笑っていいのか迷う場面でクスッとできたり、涙がじわっと滲んだり。 あのときこうしていれば。何であの時気づかなかったのか、言えなかったのか。 後になっていろいろ思うことはあるけれど ...

金銭的には裕福ではなかったかも知れないけれど 心は豊かに生きるオカン。時々出てくる不思議なオトン。笑っていいのか迷う場面でクスッとできたり、涙がじわっと滲んだり。 あのときこうしていれば。何であの時気づかなかったのか、言えなかったのか。 後になっていろいろ思うことはあるけれど その経験がなければ「今」はないのかもしれないと思いました。

Posted byブクログ

2023/06/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

感動一色の物語でなく、思わず吹き出してしまうところもあれば思わずうるっと来てしまうところもあります。中でも「オトン」がかなり印象的でした。今だったら「けしからん父親だ!」と白い目で見られそうな人ですが、どこか「ああ、やはりこの人は父なんだな」と思える人です。

Posted byブクログ