賢者はベンチで思索する の商品レビュー
日常の謎。短編連作でひとつひとつの謎はその都度、解決を見るのだが、大きな謎は最後の最後に明らかに・・というスタイル。面白く読める構成だと思う。主人公の抱える年齢相応の将来への不安や、家族と引きこもりの弟との関係など現代人が身近に抱える問題が底辺に描かれているので、読後には考えさせ...
日常の謎。短編連作でひとつひとつの謎はその都度、解決を見るのだが、大きな謎は最後の最後に明らかに・・というスタイル。面白く読める構成だと思う。主人公の抱える年齢相応の将来への不安や、家族と引きこもりの弟との関係など現代人が身近に抱える問題が底辺に描かれているので、読後には考えさせらるものがあった。
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この間読んだ「ふたつめの月」の前のお話。 赤坂さんとの出会いがこんな感じだったのかーって思いました。 弓月くんとの出会いはとても初々しい感じでよかったです。
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暗い気持ちに引っ張られて自分もすごく落ち込んでしまうほうなので、他人への憎悪を肩代わりだなんてそんなこと私にはできないなぁ。
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先に「ふたつめの月」を読んじゃったけど、こっちも良かった。「その人の背負ったもの」が一番好きかな☆ 2008.6.23
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初・近藤史恵さん作品。「ファミレスの老人は公園で賢者になる」「ありがたくない神様」「その人の背負ったもの」 の三本立て。ゆったりとしたミステリー、という感じ。 物語の舞台がファミレスというのと、身近な題材なので親近感があって、読みながらすごくどきどきした。 人物描写が巧い、と思い...
初・近藤史恵さん作品。「ファミレスの老人は公園で賢者になる」「ありがたくない神様」「その人の背負ったもの」 の三本立て。ゆったりとしたミステリー、という感じ。 物語の舞台がファミレスというのと、身近な題材なので親近感があって、読みながらすごくどきどきした。 人物描写が巧い、と思います。
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「タルトタタン」と同じ感じの 身近なミステリィを解決する身近なヒト。大きな違いは 「タルトタタン」の謎が“好意”がベースにあるのにたいして「賢者」は“悪意”がそこにある…第一章、第二章と悪意を基にしながらも、それを解決する主人公くりちゃんと老人「国枝さん」にほんわかさせられるのだ...
「タルトタタン」と同じ感じの 身近なミステリィを解決する身近なヒト。大きな違いは 「タルトタタン」の謎が“好意”がベースにあるのにたいして「賢者」は“悪意”がそこにある…第一章、第二章と悪意を基にしながらも、それを解決する主人公くりちゃんと老人「国枝さん」にほんわかさせられるのだが、第三章に至ってそのほんわかの基礎となる信頼にヒビが入る…嘘だっ そんなはずはないっ だってだって…と動揺しながら読み進める。あぁ そんなバカな…結末は 読んでのお楽しみってことで。
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2008/10/9 過剰防衛と悪意の境はどこにあるのか。 さりげない「ひとのあくい」を書かせると上手い作家さんだ。先日読んだ「二人道明寺」は好みじゃなかったけれど、この本は好み。ちょっと前向きな結末にほっとしたし。 国枝老人からお抹茶いただきたいです。
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【あらすじ】主人公の久里子は21歳。浪人中の弟を含めた家族と同居している。 専門学校卒業後、就職先が決まらないまま、ファミレスでバイトするだけの毎日を送っていた彼女は、ある日、バイト仲間に犬を飼わないかと声をかけられる。 それが、閉塞した日常が変化するきっかけだった。・・・ ●探...
【あらすじ】主人公の久里子は21歳。浪人中の弟を含めた家族と同居している。 専門学校卒業後、就職先が決まらないまま、ファミレスでバイトするだけの毎日を送っていた彼女は、ある日、バイト仲間に犬を飼わないかと声をかけられる。 それが、閉塞した日常が変化するきっかけだった。・・・ ●探偵役は、いつもファミレスの同じ席に座る老人であり、“ベンチで思索する賢者”である国枝さん。素敵な殿方ですよ。 1章につき、ひとつのエピソードとなっています。 近藤さんの小説は、常に弱者の目線や弱音、立場を押さえて書かれているので、時に大変痛いのですが、今回はいい感じに加減してあります。 ご本人がトイプードルを飼ってらっしゃるせいか、犬が散歩する描写にも、実際の飼主ならではの感想や体験が織り込まれているように感じました。 ●読後、心がすさむ心配はまずないと保証できる、心暖まるミステリ。
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面白かったです。久々に悲劇や殺人がない話でした。近藤さん特有の大どんでん返し(というか明らかに根拠ある謎)があって、でもそれがとてもやさしい心からなるもので。
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国枝さんのキャラクターが秀逸。ボケ老人かと思いきや、日常の謎を軽々と解いてしまい、久里子ちゃんの心まで支えてくれるおじいさん。こういう人がいてくれたら、確かに久里子ちゃんのように、好きになるだろうなあと思います。それだけに、最後のお話はハラハラしました。ラスト、久里子ちゃんとトモ...
国枝さんのキャラクターが秀逸。ボケ老人かと思いきや、日常の謎を軽々と解いてしまい、久里子ちゃんの心まで支えてくれるおじいさん。こういう人がいてくれたら、確かに久里子ちゃんのように、好きになるだろうなあと思います。それだけに、最後のお話はハラハラしました。ラスト、久里子ちゃんとトモが彼に再会できることが確信できて、こちらまでうれしくなりました。
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