賢者はベンチで思索する の商品レビュー
図書館で何か面白そうな本はないかな~とブラブラしていたところ、「モップ」シリーズを書いた近藤史恵さん著のまだ読んでいない本がたくさんあるのを発見! この本のタイトルが素敵だったので、借りてみました。 ここで出てくる謎の老人が「モップ」シリーズのキリコちゃんみたいに冴えていて、い...
図書館で何か面白そうな本はないかな~とブラブラしていたところ、「モップ」シリーズを書いた近藤史恵さん著のまだ読んでいない本がたくさんあるのを発見! この本のタイトルが素敵だったので、借りてみました。 ここで出てくる謎の老人が「モップ」シリーズのキリコちゃんみたいに冴えていて、いいねいいね!!と思いながら読み進みました。 日常に潜む謎を解決していくヒントをくれるところがキリコちゃんみたいで! しかし、最後の方に進むにつれ、この謎の老人がますます謎めいてきてドキドキしました。 ええーーー?! そうだったの?! って感じ。 この作品の続編も出ているようなので読んでみたいと思います。
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アルバイト生活を送る普通の女の子と不思議なおじいさんが主人公のミステリーシリーズ1作目。 うっかり2作目を先に読んでしまいましたが、1作目も面白く読ませていただきました。 不思議なおじいさんはもちろん素敵なんですが、主人公の久里子ちゃんの悩みや考えていることが自分にそっくりで、思...
アルバイト生活を送る普通の女の子と不思議なおじいさんが主人公のミステリーシリーズ1作目。 うっかり2作目を先に読んでしまいましたが、1作目も面白く読ませていただきました。 不思議なおじいさんはもちろん素敵なんですが、主人公の久里子ちゃんの悩みや考えていることが自分にそっくりで、思わず感情移入してしまいました。 ミステリー要素より、そういった青春要素のほうが多いかもしれません。 本当に面白かったです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
近藤史恵作品全般に漂っているのは、「不安」と「不穏」 主人公は優柔不断だったり鈍感だったり、引っ込み思案だったりする。そして非常にネガティブ思考である。 久里子も読んでいてイライラするほど後ろ向きだ。 でも、そのネガティブさはとても馴染みのある感覚である。 おとなしくて引っ込み思案に見える人にありがちなのが、突然の大胆な行動。自分の中だけでぐるぐると考え、ちょっとしたアドバイスで大きく弾けてしまうためにそういう突拍子もない行動に出てしまうのだ。 久里子みたいに、ウジウジと考えこんで立ち止まってしまう人はけっこういる。そして残念なことに、現実世界には国枝老人みたいな人にはめったに出会えないのだ。 国枝(と自称する)老人の、本来の目的が不明だ。彼はいったい何がしたかったのだろう。肩代わりはいいけど、元々は何をするつもりだったのか。 どうして詐欺師という設定にしたのか、謎が残る。
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サクリファイスシリーズ以外も読んでみたくなったので、まずはこれをセレクト。 ミステリーというには謎かけが少ないですが、逆に物語として楽しめました。
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主人公が同い年という設定だったんだけれど、なんだか無理やり若作りしている感じですこし居心地がわるかった。人物描写やストーリーの進行はいつもどおりの、安心して読めるミステリ。それでももうすこしドラマがあったほうがいいような気もする。
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「タルトタタンの夢」が面白くて他の本も読んでみたくなったので。 主人公の久里子が公園のベンチで出会った不思議な老人が久里子の周りの日常の謎を解き明かしていくという、連作短編ミステリです。 久里子は21歳なのにちょっと老け込みすぎな気もしないでもないけど、現在の自分に対する漠然とし...
「タルトタタンの夢」が面白くて他の本も読んでみたくなったので。 主人公の久里子が公園のベンチで出会った不思議な老人が久里子の周りの日常の謎を解き明かしていくという、連作短編ミステリです。 久里子は21歳なのにちょっと老け込みすぎな気もしないでもないけど、現在の自分に対する漠然とした不安を抱えているところにすごく共感してしまった。あと、2匹の飼い犬、アンとトモも可愛くて和みました。
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愛犬が毒入りの餌を食べてしまう事件を解くために立ち上がったのは、ファミレスでバイトしている久里子と、常連客の国枝老人だった。 少女と老人という、あまりない組み合わせの探偵達ですよね。お話は短編というか中編ですが、日常ミステリなのでリラックスしたい時におすすめです。 ちょっとずれた...
愛犬が毒入りの餌を食べてしまう事件を解くために立ち上がったのは、ファミレスでバイトしている久里子と、常連客の国枝老人だった。 少女と老人という、あまりない組み合わせの探偵達ですよね。お話は短編というか中編ですが、日常ミステリなのでリラックスしたい時におすすめです。 ちょっとずれた雰囲気で、最後まで面白く読めると思います。
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内容(「BOOK」データベースより) ファミリーレストラン「ロンド」を舞台に展開する謎の事件。不可思議な老人は21歳の女の子の人生にとって、とてもたいせつなものを与えてくれた。それは常識によらず、人を信じる力。犬と老人と21歳の女の子が挑むミステリー。 国枝さん、改め赤坂さんが...
内容(「BOOK」データベースより) ファミリーレストラン「ロンド」を舞台に展開する謎の事件。不可思議な老人は21歳の女の子の人生にとって、とてもたいせつなものを与えてくれた。それは常識によらず、人を信じる力。犬と老人と21歳の女の子が挑むミステリー。 国枝さん、改め赤坂さんがかっこよすぎる。人の心をふっと楽にさせるような言葉をさりげなくさらっと言ってくれたり、謎が多い所もステキです。
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こないだふと借りてきた『ふたつめの月』。シリーズの2冊目らしいが、まあ独立でも読めるヤロと読んでみたらおもしろかったんで、シリーズ1冊目の『賢者はベンチで思索する』も借りてきて読む。この著者の名前はおぼえがあるので、前に「なにか」読んだと思うが、どの本なのか図書館の蔵書を見ても思...
こないだふと借りてきた『ふたつめの月』。シリーズの2冊目らしいが、まあ独立でも読めるヤロと読んでみたらおもしろかったんで、シリーズ1冊目の『賢者はベンチで思索する』も借りてきて読む。この著者の名前はおぼえがあるので、前に「なにか」読んだと思うが、どの本なのか図書館の蔵書を見ても思いだせず(…ここで過去ログを検索して発見。『ねむりねずみ』を読んでいた)。 主人公の七瀬久里子は、契約社員からようやく正社員になったところで、クビになった。喜んでくれた両親に言い出せず、退職後も朝はうちを出て時間をつぶし、ヒマな部署にうつったからと以前よりは早めに帰る日を送る。しかも、リストラにあったと思っていた会社で、どうも久里子が勝手に来なくなったことになっている、ということが分かり… 退職から半月ほどして、あの人みたいになりたいと思っていた憧れていたかつての女性上司と会い、それから元同僚をつうじて連絡のあった、どちらかといえば嫌いだったうまのあわなかった女性上司と会う。好意をもっていた上司には肝心なことを訊けず、むしろ嫌いな相手と、なぜ自分が辞めたことになっているかを踏み込んで話せることに気づく久里子。 久里子のリストラ話から始まった『ふたつめの月』を、2話、3話と読んで、ファミレスでアルバイトをしていた頃の同僚・弓田とか、赤坂老人といった登場人物のおもしろさにも、アンとトモという犬の存在にも、興味を引かれた。 そして、さかのぼって読む1冊目の『賢者はベンチで思索する』。2冊目で出てくる赤坂老人らしき人が、かなり最後まで「国枝老人」として出てくるので、どうなってんのかなあと思っていたが、3話目でようやく事情がわかる。 久里子の"長女気質"みたいなところも、ひじょうに親近感がわく。一つ違いの弟がいて「お姉ちゃんだから」と言われるとこなんか、わかるなーと思う。それと同時に、専業主婦の母に対してひどい物言いをしていた久里子が、物語のなかで何年かのあいだに変わっていくところも、ええなーと思った。 著者は同い年の人だった。2冊目の、文庫解説で「ものすごい悪人は出てこないミステリー」とあって、あーこういう感じ、加納朋子なんかの作品と似た印象を受ける。
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※このレビューにはネタバレを含みます
いい加減であることを罪にしようとするのは悪意であり、いい加減であること自体よりもずっと重い罪だ、という表現が印象に残った。 その部分に納得できない自分がいることに気づいて、少し考えた。 そうして、この社会はいい加減であることが十分罪になりえる社会だと思った。 無知は罪と言い切ったケネーの言葉を思い出して怖くなった。
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