切れない糸 の商品レビュー
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2017/9/5 おもしろかった。 最後の話でシゲさんが煩わしそうにしてるように読めたのがちょっと謎やったけど。 煩わしがってたのじゃなくて恐れてたの? 彼女の匂わせ方もちょっと違和感あるし、最後の章はちょっと引っかかったな。 でも出てくる人みんな好きになれるのは貴重。 ほんわかした。 ちょっと待って!梅本さんが和菓子の杏ちゃんのお母さんか!キャー
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商店街育ちではないので、こんな商店街に憧れてしまう。 割高でも安心して預けることのできるクリーニング屋さんが近所にあったらいいのにな。 2017.8.18 読了
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評価は4。(図書館) 内容(BOOKデーターベース) 俺、新井和也。家は商店街によくある町のクリーニング屋さ。新井と洗いをかけた「アライクリーニング店」が屋号。年じゅうアイロンの蒸気に包まれて育った俺は、超寒がりときている。大学卒業をひかえたある日、親父が急死した。就職も決まっていない俺は、しかたなく家業を継ぐことに。おおざっぱな性格の母親、アイロン職人のシゲさん、そして長年パートとして店を盛り立ててくれている松竹梅トリオの松岡さん、竹田さん、梅本さんに助けられ、新たな生活がスタートしたんだ。目下のところクリーニング品の集荷が、俺の主な仕事。毎日、お得意さんの家を訪ねては、衣類を預かってくるというわけ。ところが、あるお得意さんから預かった衣類は…。『青空の卵』『仔羊の巣』『動物園の鳥』で絶賛をあびた坂木司待望の新シリーズ。 後味の良い小説だった。 さりげなくクリーニング店のノウハウも入りつつ、ミステリーっぽい要素も入り・・・何よりも主人公の和也とその友人沢田のくっつきすぎず離れすぎない距離感を保った友情がホノボノとしていてとても読み心地の良い話を作り出していた。
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俺、新井和也。家は商店街によくある町の クリーニング屋。目下のところクリーニング品の 集荷が俺の主な仕事。毎日、お得意さんの家を 訪ねては、衣類を預かってくるというわけ。 ところが、あるお得意さんから預かった衣類は…。
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日常のちょっとした事件を紐解いていくスタイルの物語。スリルはないけど、絡まった糸がスルスルと解けていく感じはスッとして爽快だった。
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90頁より引用 愛されていた という記憶さえあれば 人は1人になっても生きていける 大切にされた命だとわかっていれば 暗い道で迷うこともない 162頁より引用 動物が傷を癒す秘訣は簡単だ。 傷を抱えたまま、じっと治るのを待つ。 けれど、人間はそうはいかない。 ことに...
90頁より引用 愛されていた という記憶さえあれば 人は1人になっても生きていける 大切にされた命だとわかっていれば 暗い道で迷うこともない 162頁より引用 動物が傷を癒す秘訣は簡単だ。 傷を抱えたまま、じっと治るのを待つ。 けれど、人間はそうはいかない。 ことに気持ちの問題はそうだ。 いっぱい痛がって、いっぱいわめいて、 いっぱい泣いて、その後よく寝る。 子供のような手放しの状態を見せる ことのできる相手がいないと、 傷は大きく重くなるばかり。
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デパ地下の、和菓子屋のアンちゃんの物語を読んで 物語の雰囲気や文章の流れ、言葉の選択、 なんとなく気に入って、続けて読んでいます。 今回は『切れない糸』 子供の頃から困った動物や人が「困り顔」で寄ってくる 不思議な運命の主人公。 突然の父の死で、つぐ気持ちもなかった 商店街のクリーニング店を継ぐことに。 はじめは成り行きで、他の未来にも未練タラタラ。 しかし、家族や従業員、大学時代の知人に 助けられながら、困った事件を解決してゆくことに。 3冊目のなる「坂木司」さんの本ですが やっぱ好き!いい感じです。 ほろり具合がいい、謎解きがスパイシー、 人の背景も魅力的。 登場人物がそれぞれに魅力的で、嫌いになれない。 ほっこりほんわかな物語。 さて、次の作品は?
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地域密着の典型、地元の商店街は その地域の住民の方にはあってほしいものです。 お米屋さんや八百屋さん、ちょっと休める喫茶店、 肉屋、不動産屋、酒屋、そして・・・クリーニング屋さん。 この作品の主人公は、 そんな商店街の中のクリーニング屋「アライクリーニング店」の長男です。 名前...
地域密着の典型、地元の商店街は その地域の住民の方にはあってほしいものです。 お米屋さんや八百屋さん、ちょっと休める喫茶店、 肉屋、不動産屋、酒屋、そして・・・クリーニング屋さん。 この作品の主人公は、 そんな商店街の中のクリーニング屋「アライクリーニング店」の長男です。 名前は新井和也。大学4年生の22歳。 本人は店を継ぐ意識なかったのに、父親の急死によって 母と古くからの従業員シゲさん、 松竹梅トリオのパートおばさんに支えられながら、お店を手伝い始めます。 クリーニング屋はお客さんの衣類を預かって綺麗にして返す職業です。 和也がお店を手伝うようになってから、 預かり物の衣類から小さな事件や謎がおこります。 和也は困り果て、友人で商店街の喫茶店でアルバイトをしている 沢田直之に相談をします。 この沢田が探偵のように頭の回転の早いキレ者でした。 相手の心を見透かすような魔法の一言を告げることで、 謎を抱えた問題児は、和也と沢田に心の内を明かします。 2人はこんな調子で 商店街の中の小さな事件を解決していきながら、 いつしか、しっかりと深い絆で結ばれていきました。 クリーニング屋という職業に着眼した点が面白い。 坂木さんは和菓子といい、このクリーニング屋といい、 地味な存在で日常生活の中で埋もれがちな「輝くモノ」を見つけるのが、 とても上手いなあと思います。 クリーニング探偵、なんて テレビドラマにもなりそうで、これからの続編が楽しみです。 ・・・そういえば、そろそろ気候も初夏、のはず。 衣替えの準備をしなければなりません。 近所のクリーニング屋さんへ、衣類を持って向かうとしましょう!!
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日常ミステリー 装丁が素敵 商店街は小さな規模のプロフェッショナル集団…まさしくそうだなぁと思った 和菓子のアンと少しだけリンクしてるので両方読むと更に楽しめるかも
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ずっと気になっていた作家さん。やっとご縁がありました。 とある商店街のクリーニング屋の息子和也と、その友人沢田が、商店街に起こる日常の謎を解いていく日常系ミステリー。 謎解きについては、なるほど~と言う感じ。 誰も傷つく人がいない出来事ばかりで、面白かったです。 それよりもこの本の魅力は、登場人物たちと、その周辺のエピソード。 家業のクリーニング屋を手伝うことになった和也が、仕事に自信と誇りを持つようになり、成長していく感じが、とにかくいい。 ちょっと謎めいた沢田、アイロン職人のシゲさん、大学の同級生糸村さん、クリーニング店のパートの松竹梅の3人のおばさん、マジシャン渡辺さん、離婚調停中の河野さん、etc 私の住む地域ではあまり見られない商店街の繋がりなど、いいな~と思うこともたくさんありました。 タイトルの「切れない糸」、最後にわかります。 装丁も凧糸つながり、やられた感いっぱいです。
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