1,800円以上の注文で送料無料

坂の上の雲(6) の商品レビュー

4.5

19件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/11/18

明治維新からたった30数年の間に、ここまで近代的な軍隊を作り上げて、大国ロシアと戦争をした日本。 国民国家として、日本が初めて挑んだ戦争であり、この勝利がその後の世界大戦にどう影響したのかを考えると、必ずしもそれをポジティブに捉えることができない。

Posted byブクログ

2024/03/22

たとえばバルチック艦隊が宗谷海峡に迂回して温存され物資兵員の輸送に脅威となって奉天会戦の勝利も無く日本の戦争継続能力枯渇で講和となったら(日本は相当厳しい領土要求を突きつけられ、ロシア海軍は念願の不凍港拠点を得、日本海を「ロシアの勢力圏」とすることは皇帝の威信を増し)…ロシア革命...

たとえばバルチック艦隊が宗谷海峡に迂回して温存され物資兵員の輸送に脅威となって奉天会戦の勝利も無く日本の戦争継続能力枯渇で講和となったら(日本は相当厳しい領土要求を突きつけられ、ロシア海軍は念願の不凍港拠点を得、日本海を「ロシアの勢力圏」とすることは皇帝の威信を増し)…ロシア革命は起こらず、世界大戦があったとしても社会主義台頭は遅れたことでしょう。北海道の半分ぐらい割譲?の日本は…ロシア語ブームになっていたか?

Posted byブクログ

2024/02/26

 明治日本が軍事戦略・戦術、外交、謀略の限りを尽くし、旅順や奉天で陸軍が苦しみながら辛勝して、最後に日本海海戦の海軍の完全勝利をもって日露戦争に勝利するという史実を題材としており、苦戦からの完全勝利が劇的で、先人の奇跡を追体験できるほどにその描写がリアルであった。  反面この奇跡...

 明治日本が軍事戦略・戦術、外交、謀略の限りを尽くし、旅順や奉天で陸軍が苦しみながら辛勝して、最後に日本海海戦の海軍の完全勝利をもって日露戦争に勝利するという史実を題材としており、苦戦からの完全勝利が劇的で、先人の奇跡を追体験できるほどにその描写がリアルであった。  反面この奇跡的な成功体験が、太平洋戦争への破滅につながる原点であったという司馬史観は、通史で考えた時の歴史の教訓が示されているように感じた。  人生三回目の再読だったが、何度読んでも色褪せない面白さや気付きがあり、人生最初に読んだ長編小説が最良の小説であった。

Posted byブクログ

2023/10/14

この本を時間をかけてゆっくり読んだ。東郷しかり、秋山兄弟然り、昔の人の所作は非常に貫禄がある。 日露戦争のあれこれも非常に良くわかったが、そこで描かれた人間模様が非常に興味深く楽しく読めた。

Posted byブクログ

2023/08/25

歴史に関する小説を有史前からずっと読んでて、 たまたま近代史の小説を、とこの本を読み出したのだけど、 ウクライナとの戦争を思わずにはいられなかった。 この時代の皇帝様バンザイ、から ロシアは変わってないのかな? 戦いが終わった後の虚しさが少し描かれていたけれど、 たとえ圧勝しても...

歴史に関する小説を有史前からずっと読んでて、 たまたま近代史の小説を、とこの本を読み出したのだけど、 ウクライナとの戦争を思わずにはいられなかった。 この時代の皇帝様バンザイ、から ロシアは変わってないのかな? 戦いが終わった後の虚しさが少し描かれていたけれど、 たとえ圧勝しても、 多くの人間を殺した事実は変わらない、、、 世の中いろいろ複雑なんだろうけど、 はやく戦争の無い世の中が来てほしい、、、

Posted byブクログ

2022/06/05

佐藤優・片山杜秀の「完全読解 司馬遼太郎『坂の上の雲』」というのを見つけたものの、元本の『坂の上の雲』そのものの記憶が薄れてしまったので、全6巻を再読。段ボール箱から探し出すのも面倒で、図書館から借り出して読了。 記憶していた以上に乃木希典に対する痛罵は猛烈で、この本を書くにあた...

佐藤優・片山杜秀の「完全読解 司馬遼太郎『坂の上の雲』」というのを見つけたものの、元本の『坂の上の雲』そのものの記憶が薄れてしまったので、全6巻を再読。段ボール箱から探し出すのも面倒で、図書館から借り出して読了。 記憶していた以上に乃木希典に対する痛罵は猛烈で、この本を書くにあたって調べれば調べるほど愚将ぶりがわかって許せなくなったのだろうことが想像できる。 これが右寄りの方々をいたく刺激したのだろう、司馬史観と銘打って激しい攻撃を受けた。 確かに明治期を美化し過ぎているところはあるが、近代国家として独立したばかりと言っていい日本の軍隊が、いかに苦労を重ねて急速に戦争遂行能力を高めたかの一端を垣間見ることができる。 今更ながら戦史文学として読みやすさに感嘆した。 さて佐藤優と片山杜秀のお二人が、この「小説」をどう読み解いているか楽しみ。

Posted byブクログ

2019/10/26

日本が最も熱かった時代、明治。先進国に追いつけ追い越せという風潮の中で経験した日清、日露という二つの戦争。中でも日露戦争について同時代を生きた2人の軍人の兄弟と1人の俳人の人生を通じて同時代を鮮やかに描き出す。言わずと知れた司馬遼太郎の代表作。詳細→http://takeshi3...

日本が最も熱かった時代、明治。先進国に追いつけ追い越せという風潮の中で経験した日清、日露という二つの戦争。中でも日露戦争について同時代を生きた2人の軍人の兄弟と1人の俳人の人生を通じて同時代を鮮やかに描き出す。言わずと知れた司馬遼太郎の代表作。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file7/naiyou23903.html

Posted byブクログ

2018/08/25

青春小説としては、子規の死をもって終わるべきであった。その後は司馬史観から見た日露戦争であり、劇的に書いてはいるものの、好みの分かれるところであろう。

Posted byブクログ

2018/01/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本海海戦の描写は素晴らしかった! 何かを学べたかというと、それほどでもなかったが、6巻まで読み終えることができて、満足

Posted byブクログ

2014/08/10

ロジエストウェンスキーがどの航路で来るのか(対馬を通るか太平洋をまわるか)に関して悩む海軍たち。絶対対馬だと動じないのは東郷のみ。 一方、ロジエストウェンスキーの決断ミスは多い。マハンの分析では二兎を追ったせいだと言っている。『人間は最高指揮官といえども机の上の思想は論理的であ...

ロジエストウェンスキーがどの航路で来るのか(対馬を通るか太平洋をまわるか)に関して悩む海軍たち。絶対対馬だと動じないのは東郷のみ。 一方、ロジエストウェンスキーの決断ミスは多い。マハンの分析では二兎を追ったせいだと言っている。『人間は最高指揮官といえども机の上の思想は論理的であろうとも、ぎりぎりの場に至ってなお理性を失わず論理に従ってみずからを動かすということは困難であるようだった。』ロジエストウェンスキーの決断にはなぜそうしたのか?と思わせる点が多いが、極端な独裁家で精神的に弱い上、このような緊張状態にあっては仕方ないのかも。 宮古島付近で日本人として始めてロシア軍を見て、それを東京に知らせる命がけの話もおもしろい。国家機密だということを忠実に守って誰にも何十年も話さなかった男。情報の全く届かない宮古島に住むものにも国家っていうのはすごく重要なものだった。 そしていよいよ対馬沖で海戦。始まってみるとあっという間。明らかな日本の圧勝。 日露戦争は日本人じゃなければきっと勝てなかっただろう。日本人らしさがなければ勝てなかったんじゃないか。それにしても、日本史の授業で勉強しただけでは全くわからなかった日清日露戦争についての詳細が、手に取るようにわかった。読んでよかった… 時間はかかったけど(*。・ᴗ・。*)

Posted byブクログ