診療室にきた赤ずきん の商品レビュー
精神科の症例集×童話。患者は精神科へ出向き心の悩みを吐露する。一方、医者は患者の話を聞き『赤ずきん』や『幸運なハンス』などの“童話”の一部に例えて深層心理を明解にする。 少々のこじつけ感は否めないですが、患者側は馴染み深い例えをまえに目の前の霧が晴れたように解決されているので効...
精神科の症例集×童話。患者は精神科へ出向き心の悩みを吐露する。一方、医者は患者の話を聞き『赤ずきん』や『幸運なハンス』などの“童話”の一部に例えて深層心理を明解にする。 少々のこじつけ感は否めないですが、患者側は馴染み深い例えをまえに目の前の霧が晴れたように解決されているので効果的な解決法なのだと思います。謎に覆われた心療内科の世界を覗かせてくれます。 本書では“童話”を迷える患者の「例え」として示していますが、もとは幼い子には「道徳」を教え、大人には時に「訓戒」として忙しい日々に気付きを与えてくれます。“童話”はつい子供のモノと考えがちですが、常に人生に寄り添っていて、大人となっても時々立ち返る必要があるかもしれません。
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「おすすめ文庫王国」で、えらく古い本が三省堂の年間ランキングベスト100に入っていたので、読んでみた。調べたら、三省堂限定復刊だったのか。 おとぎ話を使って患者と向き合う心療内科医の話。 話を聞けば、納得はする。が、臓腑に染みるまでいくかというと…。 自分が実際患者で、そういう話...
「おすすめ文庫王国」で、えらく古い本が三省堂の年間ランキングベスト100に入っていたので、読んでみた。調べたら、三省堂限定復刊だったのか。 おとぎ話を使って患者と向き合う心療内科医の話。 話を聞けば、納得はする。が、臓腑に染みるまでいくかというと…。 自分が実際患者で、そういう話をされたら違うかもしれないけど。
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この本は心の病を著者が「ももたろう」等の物語で解き明して治療してゆく様子がわかりやすく描かれています。なじみ深いけれど遠い物語たちが読む前と違った面を持って自分にぐっと近くなって来ます。 かなり前の本ですが今の時代にも通じる内容です。 訳もなくだるーい日がやたら続いたり、何と...
この本は心の病を著者が「ももたろう」等の物語で解き明して治療してゆく様子がわかりやすく描かれています。なじみ深いけれど遠い物語たちが読む前と違った面を持って自分にぐっと近くなって来ます。 かなり前の本ですが今の時代にも通じる内容です。 訳もなくだるーい日がやたら続いたり、何となく暗い気分の続く人におススメです。 何かが見えてハッとしたりホッとしたり出来ると思います。 ペンネーム:猿亀
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昔々あるところに...。子供のころ、さんざん聞かされたフレーズだ。 その昔話、童話、民話、おとぎ話が精神医療に用いられてるとしたら、意外に思うだろうか。 精神を病んだ人が医者に「あなたの病気はこうで、原因はあーです」と言われても、素直に受け入れるほどの心の余裕はないだろう...
昔々あるところに...。子供のころ、さんざん聞かされたフレーズだ。 その昔話、童話、民話、おとぎ話が精神医療に用いられてるとしたら、意外に思うだろうか。 精神を病んだ人が医者に「あなたの病気はこうで、原因はあーです」と言われても、素直に受け入れるほどの心の余裕はないだろう。 そこで、物語療法では誰もが聞いたことのある物語を使う。 あなたの状況は、この物語にそっくりではないでしょうか。突然に物語の話を出された患者は驚き、自身の状況を物語に当てはめて納得する。 子供のころに聞いた物語が、大人にも必要な時がある。 昔々あるところに...。このフレーズが今の社会にも途絶えず子供たちに伝えられますように。
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中々面白いし、含蓄がある。 人の心の悩みと言うものは、他人には分かりにくいものですが、それが童話になぞらえて上手に説明されています。 それが、中々タメになりそうな感じなのがまた良いです。
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興味を持てばいろんな見方ができる。人の気づきのサポートできるというのは素晴らしい。老後の職業、ボランティア活動に増えてきそうだ。13.8.3
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2013/06/29 精神科医である筆者が患者に昔話やおとぎ話をつかって患者の原因をわからせるというフィクション さまざまな人のさまざまな問題を分かりやすく教えてくれて面白い
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童話や昔話といった物語を心療に用いる精神科医、大平健先生エッセイ。 もともとは看護師向け雑誌の「看護技術」(メジカルフレンド社)に連載されていたものから修正・加筆をおこなったもの。 物語を”面接の鏡”として、そして推理として用いることによって心療を進める様子が12編。 おおきく...
童話や昔話といった物語を心療に用いる精神科医、大平健先生エッセイ。 もともとは看護師向け雑誌の「看護技術」(メジカルフレンド社)に連載されていたものから修正・加筆をおこなったもの。 物語を”面接の鏡”として、そして推理として用いることによって心療を進める様子が12編。 おおきく4章にわかれていて、それぞれの終わりにまとまった解説が加えられていて、話の解釈がさらに深められている。 ある程度抽象化された物語の中に、”自分”を見つけ出す場面が描かれていて興味深かった。 そういった”気付き”を物語によって引き出す過程がおもしろかった。 僕にぴったりの物語は何かあるだろうか・・・と考えてみるのもいい。 ちなみに著者も、『自分の物語』をみつけられている。それが『王子と乞食』。 自分自身を症例として紹介されているのもおもしろかったな。 ---------------- 【内容(「BOOK」データベースより)】 「むかしむかし、あるところに…」まさか精神科を受診して、昔話や童話を聞かされるなんて誰も思ってもみなかっただろう。でも、患者たちの当惑はすぐ驚きに変わる。そこに繰り広げられるのは自分の物語なのだ。悩みを抱えた心の深層を「赤ずきん」「ももたろう」「幸運なハンス」「三びきのこぶた」などで解き明かす、ちょっと不思議で、ほんとうは不思議じゃない12話の「心の薬」。 ---------------- 【目次】 まえがき I ・ねむりひめ ・三ねんねたろう ・幸運なハンス ・鏡の国の精神科医(下) II ・食わず女房 ・ぐるんぱのようちえん ・ももたろう ・鏡の国の精神科医(下) III ・赤ずきん ・うらしまたろう ・三びきのこぶた ・不思議の国の精神科医(上) IV ・いっすんぼうし ・つる女房 ・ジャックと豆の木 ・不思議の国の精神科医(下) 小さなあとがき ----------------
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頭のいい人は話がわかりやすい。幸運なハンスの話が特に素敵に思えた。絵本は大切なことを教えてくれているので、子供にもたくさん読んであげたい。
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ブックナビで紹介いただいた本です。 著者は精神科医で診察の際に用いた物語療法についての お話です。 そういう世界もあるんだなぁという感じでした。
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