ローマ人の物語(12) の商品レビュー
ポンペイウスに勝って、 独裁的に政治を行うことで ローマ式の社会を周辺諸国にも 浸透させ、強靭な国を作る その手腕たるや凡人には 付いていけなかったであろう。 あらゆる面で先見性があったことに 驚きを隠せない。 この巻の内容は、カエサルが行った 施策が記述され少し退屈でした。 ...
ポンペイウスに勝って、 独裁的に政治を行うことで ローマ式の社会を周辺諸国にも 浸透させ、強靭な国を作る その手腕たるや凡人には 付いていけなかったであろう。 あらゆる面で先見性があったことに 驚きを隠せない。 この巻の内容は、カエサルが行った 施策が記述され少し退屈でした。 この英雄がもう少し長生きしていれば、 どう歴史は変わったであろうか? 歴史はロマンですね〜
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ポンペイウスやその残党との戦いに勝利し、エジプトやポントス王国の乱を鎮圧したカエサルは、実質的に皇帝となりローマの内政充実を図る。 しかし、そんな彼に対して反感を抱く者たちもおり…。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
どうしましょう。 ユリウス・カエサルに惚れてしまいました。 ユリウス・カエサルがやったこと 1.福祉政策―福祉とは施すことではなく、生活自立のための一時支援という考え方 2.失業対策・植民政策―人々が自尊心を保持するために、社会不安をなくするために 3.組合対策―階級闘争をなくし、相互扶助を目的とした組織に改編 4.治安対策―金持ちが雇う私警団を廃止し、公的に首都警察的な機関を設置 5.交通渋滞対策―荷車の往来を夜間のみとし、日中街中で輿を使えるのは既婚女性と女祭司のみ 6.清掃問題―治安と清掃は、そこに住む人々の民度を図るもっとも簡単な計器 7.贅沢禁止法―度を越えた贅沢を禁止 8.首都再開発―城壁の撤廃。壁(領土問題の象徴)のいらない平和な世界を目指す 9.教師と医師の優遇 10.徴税の見える化―徴税吏の裁量をなくす 11.改暦―暦と実際の季節のずれを補正 大きなことから細かなことまで、これらすべてに目配りをし、指示を出し、精力的に問題を解決していくカエサル。 彼はあまりにも遠くを見据えていたため、同時代の人々には理解されなかったことも多い。 けれども、自分がどう思われようと自分の目指すものを信じ、同じように他人が信じる権利を尊重し、反逆者を赦し、ストイックなまでにローマの再建に尽力するカエサル。 誰だよ、金と女にだらしないやつって言ったのは。 カエサル自分のための贅沢なんて全然してないし、クレオパトラともエジプトでちょっと息抜きした時に付き合っただけじゃん。 ではなんで、カエサルは殺されなければならなかったのか。 それは敵を赦したから。 赦されて、その上カエサルに認められた彼らが、どれだけ肩身が狭かったか。 自業自得で誰のせいにもできない分、鬱屈は積もり積もって殺意となった。 それは覚悟の上だったのだろうと思う。 いくつもの戦場で命のやり取りをしてきた男が、自分だけは死なないなんて思ってはいなかったと思う。 それでも、「寛容」はカエサルの信条なのだ。 人に寛容な世の中でありたい。 カエサルよ、なぜ死んだ? なぜ今の世の中にいないのか? 今目の前にカエサルがいたら、惚れてまうやろ~。 いなくても惚れてるけど。
Posted by
前半は「来た、見た、勝った」ポントス王ファルナケスとの戦い、そして北アフリカでのポンペイウス派残党との戦い。後半はローマに戻り、終身独裁官となったカエサルの改革について。事実上の帝政の開始と、カエサル暗殺。 カエサルの器の大きさを感じる逸話が多い。あと印象に残ったのは小カトーとキ...
前半は「来た、見た、勝った」ポントス王ファルナケスとの戦い、そして北アフリカでのポンペイウス派残党との戦い。後半はローマに戻り、終身独裁官となったカエサルの改革について。事実上の帝政の開始と、カエサル暗殺。 カエサルの器の大きさを感じる逸話が多い。あと印象に残ったのは小カトーとキケロの親友アッティクス。 一個人に権力が集中するのを防いできたローマの共和制。既に機能不全に陥っていたとはいえ、そこから一個人に権力が集中する帝政に移行するんだから、本当に激動の時代だったんだろう。
Posted by
この後、どう表現しますかね?このお方。 カエサルが唐突に暗殺されているような描き方で、もしかしてその事実を消化しきれず、目を逸らしているということないですよね、不都合な真実に対して。
Posted by
カバーの銀貨について 壮年後期Virilitas(承前) 紀元前四九年一月~前四四年三月 著者:塩野七生(1937-、北区、小説家)
Posted by
遂にカエサル暗殺される。 これだけ全てのあらゆる能力や才能を兼ね備えた人物でも、暗殺を未然に防ぐことはできなかった。 人間というのは、 どれほどの天才であっても未来を完全に見通すなどということは出来ないという格好の例である。 だが、 カエサルの行った様々な行跡は、2000年経...
遂にカエサル暗殺される。 これだけ全てのあらゆる能力や才能を兼ね備えた人物でも、暗殺を未然に防ぐことはできなかった。 人間というのは、 どれほどの天才であっても未来を完全に見通すなどということは出来ないという格好の例である。 だが、 カエサルの行った様々な行跡は、2000年経った今も私達の生活の質に多大な影響を及ぼし続けていることは、特筆して然るべき点である。 中でも現在でも使われている太陽暦や、 また、元々巻物であった書物の形態から、現在も使われている一冊の本として作られる造本法も、カエサル考案のものであり驚きだ。 あらゆることに通ずるカエサルのこの多角的かつ先見的かつ合理的な視点や視野を生み出す素地となる教養の多くは、 ローマ随一の知識人と呼ばれるキケロをもってしても認める、カエサルの読書量に裏打ちされたものであることは、否めないだろう。 そんな知識人であるキケロでさえも見えていなかった未来の展望を、先見の明をもってして見ていたカエサルの卓越した見識眼には驚く。 その違いを生み出すものは一体何なのか? 人間とは本当に面白い。
Posted by
内容 : カエサルは、ギリシアでのポンペイウスとの直接対決に勝利し、地中海のほぼ全域を掌握する。 しかし首都ローマでは、カエサルの片腕アントニウスの失政により、兵士の従軍拒否、経済停滞という事態が生じていた。 帰国後カエサルは巧みな手腕でこれを解決。 北アフリカとスペイン南部で相...
内容 : カエサルは、ギリシアでのポンペイウスとの直接対決に勝利し、地中海のほぼ全域を掌握する。 しかし首都ローマでは、カエサルの片腕アントニウスの失政により、兵士の従軍拒否、経済停滞という事態が生じていた。 帰国後カエサルは巧みな手腕でこれを解決。 北アフリカとスペイン南部で相次いで蜂起したポンペイウス派の残党をも制圧する。 その間にも、新秩序樹立のために数々の改革を断行していくのだが…。 著者 : 1937年東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。 「ルネサンスの女たち」でデビュー、70年以降イタリア在住。 著書に「海の都の物語」「わが友マキアヴェッリ」など。
Posted by
ポンペイウス派の残党もアフリカで一掃され、ついにローマの新生に着手するカエサル。終身独裁官となり、事実上の帝政を開始。しかし、不満分子に暗殺され、その生涯を閉じる。 戦闘の描写もさることながら、ローマの制度改革に取り組むカエサルの手腕に脱帽。相当仕事ができる人。
Posted by
先輩に薦められ手に取った作品。 教養として古代ローマ史を学びたい方の必読書です。 ハンニバルからカエサルまで一気に通読してしまったぐらい面白かったです。
Posted by