パーネ・アモーレ の商品レビュー
イタリア語通訳の抱腹絶倒エッセイ。めちゃくちゃ面白い。前に読んだようだが初めてのように楽しめた。(何も覚えていないのが怖い) 1970年東京外語大の学生のとき、イタリア人30人をアテンドして東京、日光、箱根、伊勢志摩、京都、神戸、大阪を12日間回る地獄がデビューだったという話が...
イタリア語通訳の抱腹絶倒エッセイ。めちゃくちゃ面白い。前に読んだようだが初めてのように楽しめた。(何も覚えていないのが怖い) 1970年東京外語大の学生のとき、イタリア人30人をアテンドして東京、日光、箱根、伊勢志摩、京都、神戸、大阪を12日間回る地獄がデビューだったという話が一番印象的だった。その後通訳技術も日本の名所案内もうまくなっていったはずなのに、貰ったチップは最初が一番多かったというのは何やら含蓄深い。
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読了。イタリア語通訳者の話。幼少期から通訳という仕事にいたるまでの話、仕事での失敗談など、さすが言葉を生業とする著者だけあって表現力が豊富で言葉のセンスが素晴らしい。想像を超える苦労と思われるエピソードも面白おかしく読めてしまう。 以前、英語通訳の長井鞠子さんの本を読んだが、言語...
読了。イタリア語通訳者の話。幼少期から通訳という仕事にいたるまでの話、仕事での失敗談など、さすが言葉を生業とする著者だけあって表現力が豊富で言葉のセンスが素晴らしい。想像を超える苦労と思われるエピソードも面白おかしく読めてしまう。 以前、英語通訳の長井鞠子さんの本を読んだが、言語が違うと、また違う苦労があるようで、お国柄というのは面白いと思う。 彼女のいう「言葉は自分が自分である存在理由」はまさにその通りだと思う。 通訳とは外国語が流暢に話せればできるわけではなく、一般常識も踏まえて日本語がきちんと話せることが基本であり、なおかつ即座に嘘をつく能力、想像力が必要。他人になりきりその人の言わんとすることを他者に伝える恐山のイタコそのもの。こう表現する田丸さんはやっぱりすごい女性だと思う。面白かった。 次はほかの言語訳者の本を読んでみようと思う。さしあたって、あとがきの米原万里さんの本を買おう。
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"先日、森永卓郎さんの講演を聴いた。経済学の専門家なので、昨今の経済状況をわかりやすく講演していただいた。森永さんは、日本をイタリアのように明るい国にしたいという妄想?(森永さんごめんなさい)を抱きつつ、日夜奮闘されている。(私も、森永さんの計画に100%賛同している。...
"先日、森永卓郎さんの講演を聴いた。経済学の専門家なので、昨今の経済状況をわかりやすく講演していただいた。森永さんは、日本をイタリアのように明るい国にしたいという妄想?(森永さんごめんなさい)を抱きつつ、日夜奮闘されている。(私も、森永さんの計画に100%賛同している。)イタリア人のように、明るく飲んで、唄って踊って、恋をしよう!と必ず講演の時にお話をする。 そこで、ふと思い出したのが、米原万里さんの本に出てきたイタリア語通訳の方の話。シモネッタという愛称を持つ田丸公美子さん。この方の本を読みたくなり、本屋で購入して読んでみた。イタリア人の気質、文化の一端を田丸さんの体験談からかいま見られる。男の人がナンパしまくる国民では、女性はそんな男達の中でどんな気持ちでいるのか気になる。そんな疑問にもふれている。口説くのが礼儀と思っている男性、そんな男性達から毎日「きれいだ」「かわいい」「すてき」と言われ続ける女性達は、ますます美しくなる。とのこと。 このほかにも、子育て、とんでもない通訳の仕事、ご自身の成長記など楽しいエッセイが詰まった本。楽しいひとときが過ごせた。"
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通訳という仕事の激務ぶりとか、イタリア人のちゃらんぽらんさ(?)などなど色んな要素を差し置いてこの作者の強烈な個性が際立っております。この人の旦那様と御子息は大変そうやなぁ、こんなに弾け飛んでいると。イタリア人にまつわるエピソードがほのぼのしたものに思えて気さえするのは気のせいで...
通訳という仕事の激務ぶりとか、イタリア人のちゃらんぽらんさ(?)などなど色んな要素を差し置いてこの作者の強烈な個性が際立っております。この人の旦那様と御子息は大変そうやなぁ、こんなに弾け飛んでいると。イタリア人にまつわるエピソードがほのぼのしたものに思えて気さえするのは気のせいではないはず。
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イタリア語通訳の筆者によるエッセイ。通訳としての経験から出てくる逸話の数々に、思わず声に出して笑ってしまった。イタリアの文化や人びとの気風もいくらか見えてくるし、(通訳は分からないということが許されないので)ウソもつくという機転の利かせ方は、それ以外の職業でも大いに参考になると...
イタリア語通訳の筆者によるエッセイ。通訳としての経験から出てくる逸話の数々に、思わず声に出して笑ってしまった。イタリアの文化や人びとの気風もいくらか見えてくるし、(通訳は分からないということが許されないので)ウソもつくという機転の利かせ方は、それ以外の職業でも大いに参考になるところがあると思う。 が、なんといってもこの本の魅力は面白い。役に立つとか、細かな感想を抜きにして、直球的な面白さがある。 例えば、のっけからこの調子である。 "「雄太君のお母さんですか。こんなこと申し上げてもよろしいかしら。実はうちの息子が申しますには、雄太君に巨乳のヌード写真集を見せていただいたとか……」 私は答えた。 「うちの子に限ってそんなはずは……。だって巨乳は嫌いだ、手に入る小ぶりサイズが好きだっていつも言っているんですのよ (p. 25)」 " 冒頭からこんな描写に出くわしたときの感動といったら。本を読んで久しぶりに噴き出した。 この本の冒頭で、通訳はその国の文化と同化する、という経験則が紹介されているけれど、まさにその通りだ。通訳という人たちはどれだけ面白いのか。冒頭にすこしだけ書かれている、フランス語通訳の「プッツン」、スペイン語通訳の「ガセネッタ」様たちにもご登場頂きたい。ついそういう欲が出てしまう。
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初めて田丸さん 読みました。米原さんを読んでいたので気にはなっていたのですが 今年初めて読みました。期待に違わず面白かった。
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ペロッと読みおわった。米原万里さんのエッセイからシモネッタと称される田丸さんの本を読みたくなった。 げに通訳とは生きた言葉との格闘だ。愛憎塗れる言葉との戦い。同じ言葉をTPOを考えて読み替えて行くのは、まだ機械ではできなさそう。この本では言葉そのものの話より、それにまつわる人の話...
ペロッと読みおわった。米原万里さんのエッセイからシモネッタと称される田丸さんの本を読みたくなった。 げに通訳とは生きた言葉との格闘だ。愛憎塗れる言葉との戦い。同じ言葉をTPOを考えて読み替えて行くのは、まだ機械ではできなさそう。この本では言葉そのものの話より、それにまつわる人の話。通訳にお国柄が出るってのも面白い。イタリアだと奔放でとことん人生を楽しむ達人、なイメージがある。人と同じであることを嫌うイタリア人と、人と同じであることが安心材料の日本人…面白い。
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留学経験のない著者がイタリア語通訳者として活躍する日常を描いたもの。 やはり高校生時代から英語はかなりできたようだが、東京外国語大学イタリア語専攻に入ってからも留学経験がないのに通訳者になれる程の語学力を身につけられたのは凄いと思った。 ただ、語学万能というわけではなく、初心者の...
留学経験のない著者がイタリア語通訳者として活躍する日常を描いたもの。 やはり高校生時代から英語はかなりできたようだが、東京外国語大学イタリア語専攻に入ってからも留学経験がないのに通訳者になれる程の語学力を身につけられたのは凄いと思った。 ただ、語学万能というわけではなく、初心者の頃は分からないという苦しみを感じたようで、ベテランになってからも分からないことは多いということ。
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さわやかに面白いです。 サブタイトルの通訳奮闘記からか、語学コーナーにありましたが、普通に翻訳に興味がない人が読んでも楽しめると思います。 昔は英語が話せるだけでも貴重だったとあります。その時代と比べると、英語を話せるのが普通になっているので、少し寂しい思いがしました。 あと...
さわやかに面白いです。 サブタイトルの通訳奮闘記からか、語学コーナーにありましたが、普通に翻訳に興味がない人が読んでも楽しめると思います。 昔は英語が話せるだけでも貴重だったとあります。その時代と比べると、英語を話せるのが普通になっているので、少し寂しい思いがしました。 あと、驚くのが、いかに著者の英語力が優れているかです。イタリア語については、現場でのたたき上げの機会を得たことによって、非常に上達されたものと思われますが、下地となる英語力があってこそだと思いました。 また全編を読むと伝わってくる、今も勉強をつづけられている姿勢は、やはり見習わなければと思いました。
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なぜかさかのぼって読んできてとうとう田丸女史第一作。 他の著作と比較してプライベートで遭遇した話題が少なく、 通訳という仕事に軸をおいたエピソードがほとんど。 後半、どうしてイタリア語通訳になったのかの自伝部分もあり、新しい顔を見た気がします。 処女作ということで文章...
なぜかさかのぼって読んできてとうとう田丸女史第一作。 他の著作と比較してプライベートで遭遇した話題が少なく、 通訳という仕事に軸をおいたエピソードがほとんど。 後半、どうしてイタリア語通訳になったのかの自伝部分もあり、新しい顔を見た気がします。 処女作ということで文章が少しぎこちない(といってもかなりレベル高い)部分もあるけど、 笑える(下)ネタ多く、 また通訳という仕事に真摯に向かい合っていて、一人の働く人として尊敬。 時代に恵まれた部分は決して小さくないけれど、 田丸さんはいつだってきっと輝けるパワーがある人だと思う。 それにはもちろん根気と努力と体当たりの精神が不可欠。 つまりそれがあれば人生何とかなるのかも。 見習いたいものです。 好きこそ物の上手なれ。愛し続けるのもまた才能。 こんなに愛せるものを見つけ、ともに生きていける、とても幸せな人だなと思ふ。
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