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どうぶつさいばん ライオンのしごと の商品レビュー

4.4

30件のお客様レビュー

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2018/04/20
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タンザニアの大草原で開廷した動物裁判。母親を殺されたヌーの子どもが、殺したライオンを訴えた。被告人の言い分とは?証人たちは何を語るのか?イチジクの大木が見つめ続けてきた動物たちの姿とは? 野生動物の営みは人間の倫理観では語れないはず。 だからこそ、長年動物に接し続けてきた竹田津実さんとあべ弘士さんの考えが知りたくて、本書を手に取りました。 自然界の絶妙なバランスには驚くばかり。 また、そこに介入する人間にも「自然の一部」たる自覚が必要なのは言うまでもありませんが、それを実践している人々(モンゴルの羊飼いなど)がいるというのは、本当に感動的。 単に「食物連鎖とはそういうもの」といった結論で終わらず、その上で親を失った子どもの悲しみを皆で分かち合う事が判決に折り込まれているのが素晴らしい。 まさに「いいさいばんだった」という気持ちです。 他の『どうぶつさいばん』シリーズも是非読んでみたい!

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2017/03/30
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6年生最後の読み聞かせに都合のつくボランティアでペープサートをしました。 ヌーのお母さんがライオンに食べられて裁判が行われることになりました。 裁判長、弁護人が任命され、証人たちも呼ばれて次々証言をしていきます。 ライオンはむやみに動物を襲うのではないこと、 ライオンに襲われるより、病気のほうが怖いことなど、 単なる弱肉強食の自然の掟と一言では表せない事実を分かり易く明らかにしてくれます。 児童書でありながら、内容はとても深く自然界の仕組みを解き明かしてくれます。 あべさんの描くダイナミックで力強い動物たちも素晴らしいです。 裁判が終わり「いいさいばんだった、いいさいばんだった」と 黄昏の中を帰っていく動物たちの満ち足りた気持ちが伝わってきます。 平成29年3月14日(火) 6年生

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2017/01/22

弱肉強食の世界の中では、「殺す」ということとも一つの営みだと言うことを分かりやすく教えてくれる。 立場が違えば、思いや正義は違うんだと言うことも教えてくれる。子どもにも大人にも、おすすめできる一冊だと思う。

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2016/08/22
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ヌーの子どもがライオンを訴えます。 「お母さんが殺され、食べられた」と。 ライオンは小さな声で言いました。 「だって殺してほしい。食べてくれーと、あのヌーが言ったんだもの」 民事裁判なのかしら。 ゾウがヌーの弁護士となり、オオカミギツネがライオンの弁護士となります。 そしてそれぞれに証人も。 私は「生きていくためには食べなければならないのよ」という論調でライオンの無実が訴えられるのだと思って読んだのですが、そんな単純な話ではありませんでした。 生きていくこと。生き延びること。生かされること。 自然の中で生きることの冷徹なまでの命のやり取り。 “「いいさいばんだった」「いいさいばんだった」と、みんな草原のなかにかえっていきました。” “狩りはライオンのしごとでした。しぜんはそのしごとのなかに、もうひとつの役目をかくしていました。” その役目とは…。 いい絵本でした。 目に見える行動と目には見えない役割。 読み終わって「ほうっ」とため息が出ました。 あべ弘士の絵も力強くて良いです。

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2015/01/29
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2冊目 高学年になったら読むつもりだった本がやっと読めました。物語はライオンがヌーの母親を殺し食糧にしてしまい、その子どもが訴えて動物たちで裁判をするお話。お互いの証人が出てきて弁護をし、大自然の摂理で生きることはバランスも必要であることをわかりやすく描写しています。立場が変われば考え方も変わることや単純な弱肉強食社会ではないこと、生きることは食べることをも考えさせられます。

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2014/01/14

深い。 小学校の高学年ぐらいだと すごく考えさせられる本だと思った。 静かに話しが進む中でも内容に力がるから お話の世界に入りやすいんではないかと 思います。

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2012/09/11
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ヌーの子が母親をライオンに殺されたと訴え、裁判が開かれる。 ライオンは肉食動物だから、動物を殺して食べるけれど、野生動物の世界の中ではその行いに、大切な役割があるのだと裁判を通してわかる。 ライオンが草食動物を食べるから、草食動物が増えすぎることなく、草をみんなが食べられる。 ライオンは群れの中で弱ったものを狙って襲うため、病気の動物が他の仲間に病気をうつす前に死ぬことになる。結果的に、群れが病気から守られている。 少し難しい内容なので、高学年向き。

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2012/07/09

お母さんを食べられてしまったヌーのこどもの立場に立てば、なんてひどいことをするのかと思えるけれど、ライオンにはライオンの言い分があるのです。 ライオンのおしごと。 「あっ、そうか、そうなんだ。そんな役目もあるのか」と読んだ子供にも伝わることの多いお話だと思います。 とはいえ、やっ...

お母さんを食べられてしまったヌーのこどもの立場に立てば、なんてひどいことをするのかと思えるけれど、ライオンにはライオンの言い分があるのです。 ライオンのおしごと。 「あっ、そうか、そうなんだ。そんな役目もあるのか」と読んだ子供にも伝わることの多いお話だと思います。 とはいえ、やっぱりヌーのこ、かわいそう、と言ってましたけど…いろいろ考えられる一冊。

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2011/03/03

絵の迫力・色彩といい、パースといい、そしてなにより内容が素晴しい。奥深く、絵本てやっぱり素晴しい。 イキモノの哲学が凝縮されていると思います。 淡々とした運び方、最後は自分自身でそして家族で話し合って考えるべき表題のえほん。

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2011/01/25

殺されたヌーの家族と殺したライオンの裁判。 判決はどのようにくだされるんだろう・・・? と先を読み進めるのがワクワクソワソワする本です。 裁判では自然界での様々な視点が語られます。 人間も登場します。 絵も、動物の特徴をとてもとらえていて好きです。迫力があるしおもしろい。 ...

殺されたヌーの家族と殺したライオンの裁判。 判決はどのようにくだされるんだろう・・・? と先を読み進めるのがワクワクソワソワする本です。 裁判では自然界での様々な視点が語られます。 人間も登場します。 絵も、動物の特徴をとてもとらえていて好きです。迫力があるしおもしろい。 教室に置きたい本のひとつ。

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