残虐記 の商品レビュー
是非オススメです
失踪した作家の手記として語られる物語。かつて起きた、少女の誘拐・監禁事件の真相とは……?極限状態の人間心理、歪んだ愛情。常に斬新なテーマを追い求める著者が記す、実験的な意欲作。
yoko
人間には毒がある。毒を持っているのは爬虫類や虫ばかりでない。人間にだってある。生まれ持って毒を持ったのか、あるいは生きる術として毒を身につけたのは不明だが。 監禁事件の顛末とその後があまりに痛切だが、強烈なのはそこではない。本書のある行で世間が事件そのものに熱狂していて当人たちな...
人間には毒がある。毒を持っているのは爬虫類や虫ばかりでない。人間にだってある。生まれ持って毒を持ったのか、あるいは生きる術として毒を身につけたのは不明だが。 監禁事件の顛末とその後があまりに痛切だが、強烈なのはそこではない。本書のある行で世間が事件そのものに熱狂していて当人たちなどどうでもいいと指摘した瞬間だった。 本作は、暴力によって血が、肉が、内臓が顔を出したり、無惨に殺される人が登場したりしない。ただ、世の中の無理解があまりにも残酷で残虐に描かれている。その中で悲鳴をあげる人々に、我々は残虐な刃を向けて俎上にあげて調理し、話のネタにしているのだ。
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この作家の創造力には、ついていけないところが多い。 まぁそれがこの作家のセールスポイントかも知れない。
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ダラダラ読んだせいか、いまひとつピンと来なかった。 スッキリしないというか。 面白みがわからないというか。 そもそもダラダラ読んでしまったのは 作品に入り込めなかったからで。 表現も主人公の創作なのか、真実を書いているのか わかりにくかった。 モヤモヤした読後感でした。
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「ハピネス」が面白くて 桐野夏生さんを読んでいる。 興味をひく内容ではあるけれども。 結局のところは? という感じ。 ただ、描写、主人公の気持ちは とてもよく書かれている。 キーワード #監禁 #虐待#誘拐 #心的外傷
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失踪した小説家が残したのは、25年前に自分が被害にあった少女誘拐監禁事件の事実を書いた記録だった。 現実にも同じような悲惨な事件が何度も起こっています。 被害にあった人達が、どれほどの心理的傷を受けているのかは、想像することも出来ないことでしょう。 被害にあった者だからこそ書...
失踪した小説家が残したのは、25年前に自分が被害にあった少女誘拐監禁事件の事実を書いた記録だった。 現実にも同じような悲惨な事件が何度も起こっています。 被害にあった人達が、どれほどの心理的傷を受けているのかは、想像することも出来ないことでしょう。 被害にあった者だからこそ書くことが出来たと言う、小説家になった景子がつらい。 最後になっても、景子のその後がわからないことも、事件の真実は誰にもわからないということのようで、モヤモヤとした気持ちを残します。 このような事件が今後二度と起こらないことを願ってやみません。
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失踪した小説家が残した小説には、かつて小説家が10歳の少女だった頃、誘拐され1年も監禁されていた事実が書かれていた。 解放されてからの周囲の視線、詮索などの好奇の目に、少女時代は残虐と言っていいほど、彼女の心を乱れさせ、常人では理解できない境地に踏み入っていく。 タイトル...
失踪した小説家が残した小説には、かつて小説家が10歳の少女だった頃、誘拐され1年も監禁されていた事実が書かれていた。 解放されてからの周囲の視線、詮索などの好奇の目に、少女時代は残虐と言っていいほど、彼女の心を乱れさせ、常人では理解できない境地に踏み入っていく。 タイトルからはグロテスクなものを予想していましたが、少女期に負った心の傷を背負いながら生きてきた女性の苦悩を、少女時代に考えてきたことをプレイバックしながら描いています。 このタイトルに納得といった感じでした。
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少女監禁!ルームっていう映画を思い出した。 なるほそ、、、やっぱり桐野夏生はハズレなし。なにが本当なのかわからないところも、また良し。今回も人間のいやらしさが存分に描かれてるなーっという感じ!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
誘拐され、1年余りもの期間監禁されていた小学4年生の少女。犯人との奇怪な同居生活の末無事救出されるも、世界の変わりように不安を抱き、想像されることの屈辱に耐え切れず、次第にケンジ(犯人)との単純な生活に逃げ込みたいと思うようになる。しかし、誰にもその心を打ち明けられない。唯一彼女を救ったのは、「夜の夢」だった。 夜の夢を見ることで、図らずも妄想力を鍛えた彼女は、20数年の時を経て小説家になっていた。本著は、裁判時にも一切証言をしなかった事件の真相を、被害者の立場から語った原稿である。加えて、事件に残された謎を妄想という名のスパイスを加えて補完しているため、真実は結局わからないまま、そして彼女が失踪した理由も明かされないまま、決して読後感は良くない。 朝なんとなく点けたテレビからは、毎日のように悲惨な事件が報道されている。それに顔をしかめながらも、顔のない被害者を思いやっているふりをしながらも、私たちは想像している。そういう想像を欲する「残虐さ」から、「残虐記」なのかなぁと思った。
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なんじゃこの気持ち悪いストーリーは。だから小説って嫌なんだ。こんな胸糞悪い話でしかも作り話かよ。得るもの何もないかな。
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