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卒業式まで死にません の商品レビュー

3.9

107件のお客様レビュー

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2023/11/05

ここにいるのは、特別な女の子ではありません。 もしかしたら自分だったかもしれない「もう一人のあなた」です。渋谷、ゲーセン、援交、カラオケ――。青春を謳歌しているイマドキの女子高生かと思いきや、実は重度のリストカット症候群にしてクスリマニア。 行間から溢れ出る孤独と憂鬱の叫びが、あ...

ここにいるのは、特別な女の子ではありません。 もしかしたら自分だったかもしれない「もう一人のあなた」です。渋谷、ゲーセン、援交、カラオケ――。青春を謳歌しているイマドキの女子高生かと思いきや、実は重度のリストカット症候群にしてクスリマニア。 行間から溢れ出る孤独と憂鬱の叫びが、あなたの耳には届くでしょうか。死に至る三ヶ月間の過激にポップなモノローグ。精神病院入院体験などをインターネットで公開しネットアイドルとして人気だった南条あやが、残したネット日記を書籍化。 リストカットやオーバードーズにハマった理由、正しさを押し付け今の自分の状態を受け入れてもらえない被害妄想が激しい双極性の父親との関係、なによりも読む人の期待に合わせて明るく自分のメンヘラ具合を面白く語る中で見える自分が穏やかな日常を生きられないことの不安と絶望感や「南条あや」でしか生きられない閉塞感が見える荒削りなノンフィクション。

Posted byブクログ

2023/06/13

私のことを 私が消えて 私のことを思い出す人は 何人いるのだろう 数えてみた … 問題は人数じゃなくて 思い出す深さ そんなことも分からない 私は莫迦 鈍い痛みが 身体中を駆け巡る (P.15) 怖いのです。何にもなれない自分が、情けなくて申し訳なくて五体満足の身体を持て余...

私のことを 私が消えて 私のことを思い出す人は 何人いるのだろう 数えてみた … 問題は人数じゃなくて 思い出す深さ そんなことも分からない 私は莫迦 鈍い痛みが 身体中を駆け巡る (P.15) 怖いのです。何にもなれない自分が、情けなくて申し訳なくて五体満足の身体を持て余していて、どうしようもない存在だということに気付いて存在価値が分からなくなりました。ー所属する何かがないと、私はダメになってしまうようです。(P.298) 手首を切ったり、薬を飲んで自分を保っていたあやさん。それが彼女の生きやすさであり、ステータスであったのかもしれない。誰かに見捨てられる、見放されることに恐怖を感じ、自分では自分の頑張り、心を労わってあげられない。学校をサボったり、用事に遅れたりしているけれど、心の奥底は真面目な人なのかなと思った。彼女が死のうとして生きているのは偶然だったのか、必然だったのか。彼女の性格からして、早死や自殺は避けられなかったのかなとも思ってしまった。この世を去ることで、自分という存在を記憶の中の存在にする。これが彼女が望んだことだったのかな。不安や自己肯定感皆無に近い時は、私も薬を飲んで死んだように眠りたくなるので、気持ちがわかる気がした。

Posted byブクログ

2022/08/24

大好きな本の仲間入り。 彼女の苦しみ、リスカを楽しみながらするところや、クスリマニア。とても自分に近いと感じました。 あんなに明るく綴っているけれど深い闇を感じる内容。

Posted byブクログ

2022/06/19

自分と共感するものが多すぎてびっくりした 自分もこういう気持ちになる!って思うことがあまりにも多すぎて、共感の意味で涙が止まらなかった 自分は今何とか生き長らえてはいるけれど、そんな自分と彼女との違いは一体なんだろうって考えてた

Posted byブクログ

2021/06/11

好き嫌いが分かれる作品だと思いますが、私は他人の日常を読むのが好きなので、この手の日記系文章は大好物です。 インターネットがまだ普及していない時代に生きた1人の女子高生、南条あやさん。 彼女が抱える心の闇を、内臓まで絞り出したかのように赤裸々に文章にしてあります。 2005年く...

好き嫌いが分かれる作品だと思いますが、私は他人の日常を読むのが好きなので、この手の日記系文章は大好物です。 インターネットがまだ普及していない時代に生きた1人の女子高生、南条あやさん。 彼女が抱える心の闇を、内臓まで絞り出したかのように赤裸々に文章にしてあります。 2005年くらいに初めて読み、何十回と読み返している本作品。大好きです。 ※メンタルヘルスに理解のない方は読まないほうがいいかもしれません。

Posted byブクログ

2021/06/07

私は若い頃から病んではいるんだけど、こうい うのを読んでも信奉者になったりはしないんだよね。 Coccoも好きだけどリストカット格好いいとかは全く思わない。 だから、この本は自殺者を増やして危険て言うけど、これにハマる人はこれが無くてもいつか別の物にハマって同じような目に合ってた...

私は若い頃から病んではいるんだけど、こうい うのを読んでも信奉者になったりはしないんだよね。 Coccoも好きだけどリストカット格好いいとかは全く思わない。 だから、この本は自殺者を増やして危険て言うけど、これにハマる人はこれが無くてもいつか別の物にハマって同じような目に合ってたんじゃなかろうか。 まぁ自傷する子供の資料としては役立つのでは。というか大人たちは役立てなくてはならない。 一時期こういう高校生のリスカ&OD日記を読むのにハマってて、その子からこの本を知った。 その子そんな生活してるくせに凄く良い大学受かっててびっくりしたんだけど、今思うとせっかく大学入れたけど一生ロクな人生じゃないだろうな。身体にも心にも傷が残るから。 だってそんな全身傷だらけの子が普通の人と結婚して普通の人生とか無理でしょ。 不登校、OD、自傷、こういう状況に陥る子に共通してるのが、親や周りがそれらの行為を大して咎めないというところ。咎めるってのは、その行為の始まりを見た段階でコテンパンに怒る、体を掴んででも止めさせる、如何にそれが今後の不利益を生むかを具体的に説明する、ですよ。 それをしてない。一見理解ある良い親みたいだけど、絶対それじゃ解決しない。大体理解してないだろ。原因を取り除く、工夫して解決するのが一番大事なのに、現実逃避の肯定しかしてない。 なのに最近そういうの推奨する声多いよね。 休んでも良いんだよとか、自傷は本人に必要なんだから否定しないで、とかさ。虫酸が走るわ。 誰もその子の今後の人生が詰んでも、責任取るわけでもないくせにね。

Posted byブクログ

2020/04/11

昨日のこのくらいの時間帯にkindle版を購入し今日の昼くらいまで一気に読み通しました。 冒頭の4編の詩は死への覚悟を感じさせるに足りるものです。しかし、情報が正しければ、彼女が3月30日に服用した向精神薬の量は致死量に満たないものだったとのこと。これだけの知識を持った彼女がそ...

昨日のこのくらいの時間帯にkindle版を購入し今日の昼くらいまで一気に読み通しました。 冒頭の4編の詩は死への覚悟を感じさせるに足りるものです。しかし、情報が正しければ、彼女が3月30日に服用した向精神薬の量は致死量に満たないものだったとのこと。これだけの知識を持った彼女がそこを図り違えることはないと私は思います。あるいは自らの体調不良を感じ、このくらいの量を服用すれば・・・と推定でその量を選択したとしても、死に導かれる選択を確信のもとに彼女がとったとは思えません。 終止符を打つという意思と行動とそれを躊躇する選択を想います。 心臓の弁に穴が空いていたことが結果としての死因に結びついたのが事実だとすれば、それは彼女がそう命を運んだことの結果だったのではないか。私は彼女の祈りが通じた結果なのだろうと想います。彼女は自らの命を運に預けたのだろうと。 真実はわかりません。強い意思を持って臨んだのか。安らかに微笑みを浮かべて逝ったのか。途中恐怖を感じ後悔をしたのか。寂しさがあったか。悲しさがあったか。喜びがあったか。 「私はいつでも追いかけられている・・・・自分自身に」 自分を苦しめる自分を止められるのは自分しかない。 自分を苦しめる自分を救えるのは自分しかいない。 それは人への絶望であるとともに申し訳なさでもあり、自分への憐れみと攻めだったことでしょう。 親も友人も教師も医者もみんな自分を想ってくれている。 幸せも願ってくれている。 自分を救ってほしい願いと救おうをしてくれている他人と救ってもらえない絶望と本質的には他の誰かの問題ではないと自覚している自分と。 彼女が抱えていたのは病気ではなく孤独。 彼女は柵の外から世界を眺めていた人の一人だったように思います。 その柵の外から中に入ろうという気持ちはあったのでしょうが入れない。「こっちへおいでよ」と柵の中から手を伸ばしてくれる人に感謝を覚えながらも入りきれない。そんな自分が好きでもあり忌々しい存在でもあったのだろうと想います。 様々な考え方があっていいと思います。 彼女を救って上げるには何をすればよかったのかと考える人がいてもいい。 もうこんな悲しいことが起きないようにどうすればいいかを考える人がいてもいい。 そんな途方も無いことは考えられないからといって、せめて彼女の意思を掬って上げることを考える人がいてもいい。 私は彼女に「あなたは素敵だ」とそう伝えたい。 救うためでも死んでもらわないためでもない。 私は彼女の正直さを素敵だと思うからです。

Posted byブクログ

2020/03/19

南条さんはとても聡明な人だと思いました。 いつも心のどこかに醒めている自分がいて、はしゃいででラリっててもそれをちゃんと見て後で表現しているし。 心が繊細で傷付きやすくて、自分を甘やかせない、というのはそうだと思います。だらだらした生活をすることと、自分を甘やかすのは違う。 自分...

南条さんはとても聡明な人だと思いました。 いつも心のどこかに醒めている自分がいて、はしゃいででラリっててもそれをちゃんと見て後で表現しているし。 心が繊細で傷付きやすくて、自分を甘やかせない、というのはそうだと思います。だらだらした生活をすることと、自分を甘やかすのは違う。 自分に甘い、というのは図太い人だと思います。わたしもかつてはODの虜だったし、今でも精神科に通っていますが、やっぱりどこか図太いのだろう。 わかる、というところと、違う、というところ。2歳しか年齢が離れてなかったのも衝撃でした。 南条さんも高野さんも、自ら死を選ぶ強さと絶望があったのだろうと思いました。

Posted byブクログ

2019/10/27

私もこの日記を書いた南条あやと同じように、自傷行為をしていた時期がありました。今でもすごく心の支えとなっています。なんとなく行き詰まったと感じた時に、「南条あやだったらどうしてたんだろう。」と考えて読むこともあります。生きることを再確認できる1冊です。

Posted byブクログ

2018/06/30

なん年ぶりに読んだかな。懐かしい。 この人に憧れのような気持ちをもったひとたくさんいたんだろうなと思う。

Posted byブクログ