1,800円以上の注文で送料無料

ノルウェイの森(下) の商品レビュー

3.9

1654件のお客様レビュー

  1. 5つ

    470

  2. 4つ

    515

  3. 3つ

    395

  4. 2つ

    99

  5. 1つ

    19

レビューを投稿

2025/01/05

「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。」(下巻P54より) 生きること、愛すること、喪うこと。自分の一部に等しい愛する者を亡くした哀しみと、そこからの再生。お互いを理解すること。心の底の欲情に繊細さと。1960年代後半を生きるワタナベ君たちの、哀愁と情感たっ...

「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。」(下巻P54より) 生きること、愛すること、喪うこと。自分の一部に等しい愛する者を亡くした哀しみと、そこからの再生。お互いを理解すること。心の底の欲情に繊細さと。1960年代後半を生きるワタナベ君たちの、哀愁と情感たっぷりのモラトリアムな作品。 最後の、レイコさんとのやり取りが良かったです。 性の描写も多く、クセもあるので、好みは分かれるかなとも思いました。

Posted byブクログ

2025/01/03

死に引き摺り込まれそうな感覚は分かる気がする。 生と死のどちらを取るかはその人次第。ただどうしても救うことは出来なかったのだろうか。

Posted byブクログ

2024/12/25

若い時に読むのと、40代50代になって人生の経験もそこそこ積んでから読むのは全く違う印象になると、みなさん仰ってる通りだなあと。 賢いけれど傷つきやすく、自身の感情をうまく処理できずにもがく主人公。読んでいてとても悲しいのだけれど、大学生の彼らの純粋すぎるところ、痛いくらいの瑞々...

若い時に読むのと、40代50代になって人生の経験もそこそこ積んでから読むのは全く違う印象になると、みなさん仰ってる通りだなあと。 賢いけれど傷つきやすく、自身の感情をうまく処理できずにもがく主人公。読んでいてとても悲しいのだけれど、大学生の彼らの純粋すぎるところ、痛いくらいの瑞々しさが押し寄せて。 ノルウェイの森、やっぱり村上春樹のなかでもかなりの傑作だと思う。 35年ぶりに読み返して本当に良い読書ができたと思ってます。一家に一冊の本。

Posted byブクログ

2024/12/20

大切な人に先立たれた悲しみは、本人が認識できない潜在意識まで蝕む。 世界は何も変わらないけれど、残された人たちが今まで通り生きる事はできない。 読み終わってからどっと疲れてしまった。 生があれば必ず死は存在し、そこからは逃れられないという現実を突きつけられる。 死を選ぶ人...

大切な人に先立たれた悲しみは、本人が認識できない潜在意識まで蝕む。 世界は何も変わらないけれど、残された人たちが今まで通り生きる事はできない。 読み終わってからどっと疲れてしまった。 生があれば必ず死は存在し、そこからは逃れられないという現実を突きつけられる。 死を選ぶ人にも生を選ぶ人にもそれぞれの苦しみがある。 性的描写があまりにも多すぎて人に勧めるのは躊躇うが1生に1度は読みたい一冊。

Posted byブクログ

2024/12/20

読了直後の感想は「何だこの本は、気持ちが悪い。」でした。最後の展開も私には理解が出来ず、ただただ、気持ちが悪い、読み進めたくないという気持ちで読んでいました。 しかし、ある日どうしようもなく寂しくて悲しくて暗い夜を過ごした時にふと、村上春樹がこの本で描きたかった世界が理解できたよ...

読了直後の感想は「何だこの本は、気持ちが悪い。」でした。最後の展開も私には理解が出来ず、ただただ、気持ちが悪い、読み進めたくないという気持ちで読んでいました。 しかし、ある日どうしようもなく寂しくて悲しくて暗い夜を過ごした時にふと、村上春樹がこの本で描きたかった世界が理解できたような気がしました。 この世界で「幸せ」に生きるということは、酷く難しいことなのかもしれないですね。

Posted byブクログ

2024/12/19

上巻より早く読み終わりました。面白かったです! 本作、一般的にはあまり身近に起こる状況や環境ではないとは思いますが、村上春樹の突き抜け感と、小説という点でのエンタメ感として割り切って読みました。ひとりの大学生が人間関係・恋愛において起こる様々な出来事や苦境・死 に、何を感じどう行...

上巻より早く読み終わりました。面白かったです! 本作、一般的にはあまり身近に起こる状況や環境ではないとは思いますが、村上春樹の突き抜け感と、小説という点でのエンタメ感として割り切って読みました。ひとりの大学生が人間関係・恋愛において起こる様々な出来事や苦境・死 に、何を感じどう行動していくのか、共に潰れてしまうのか、大人への成長の糧となるのか、辛くもあり切なくもあり応援したくもあり、様々な感情が揺さぶられる作品だと思います、よく言えば!性的表現が生々しいというか独特な描き方なので嫌悪感示す方多いのも納得します。私は意外と嫌いじゃない。。。村上春樹を満喫するには良い一冊だと思いました。

Posted byブクログ

2025/01/25

「•••辛いだろうけど強くなりなさい。もっと成長して大人になりなさい。」 一言で言うのならばこの物語は“喪失“をテーマとしているのだろうなと思いました。 親しい人の死を目の前にした時の心のありようをやさしくとも丁寧に、それでいて決して決めつけることなく淡々と書かれている印象が...

「•••辛いだろうけど強くなりなさい。もっと成長して大人になりなさい。」 一言で言うのならばこの物語は“喪失“をテーマとしているのだろうなと思いました。 親しい人の死を目の前にした時の心のありようをやさしくとも丁寧に、それでいて決して決めつけることなく淡々と書かれている印象がありました。 あまりに淡々と描かれすぎていて死が耽美的にも思えるほどでした。 20代の頃に読んだときにはあまりにも衝撃的で主人公のワタナベくんのような世界を斜に構えるようなことがかっこいいと思っていたことを思い出しました。 今の自分は過去の自分より成長できているのだろうか。 今読んでも色褪せない、むしろおもしろく読めました。 何度も読み返したい本です。

Posted byブクログ

2024/12/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主要な登場人物がみんな変わり者というか独特な感性を持った人たちだなと思った。性描写が多いのはよくわからなかったけど、寂しさとか不安定さを表しているのか…⁈それを含めて生きるってことなのかな。 文章の表現は細かいところまで読んでいて伝わるし、読みやすくて、やっぱりすごいなと思ったけれど、作者が伝えたいことや表現したいことを理解するのは難しかった。 レイコさんの手紙にあった、「私たちは不完全な世界に住んでいる不完全な人間なのです。」という言葉が心に残った。 ワタナベくんがキズキや直子の死の苦しみを抱えながらも生きていてくれてよかった。

Posted byブクログ

2024/12/12

心が少しずつ抉られるような感覚で読んだ。 また読みたいけれど精神的な疲労がすごいので時間が経ってから読み直したい。

Posted byブクログ

2024/12/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

多分、面白かった。ほとんど3日間で読んだから面白かったんだろう。本当に上巻を2年半も読み続けたとは思えないほどあっという間に読み終わった。 面白かったという感想はあんまり相応しくないかも。でも、バイト中も続きが気になってどうしようもなかったし、読み終わった今も心に刺さった映画を見終わった時と同じ感覚になっている。 村上春樹が書く情景描写がすごく好きだった。なんというか、儚い世界観を想像させてくれて、それがすごく好きだった。直子が入っていた施設近くの森や草原の想像はとても気持ちいいものだったし、幾分か儚くも思えた。この作品を通して、エロがすごく描かれていて、最初は生々しくて、受け入れることが出来なかったけど、だんだんと慣れてきてこの描写さえも好きになっていた。だけど、これは大学生で読んだからだと思う。今読むのに適した(出来ればもう少し前)本だったと思う。高校生や社会人では絶対にない。直子の儚さやすぐに壊れてしまうんだろうな感が本1冊から伝わるのはすごいなと思った。これをきっかけに本をたくさん読めればと思う。 やっぱりビートルズはいいね

Posted byブクログ