敗北を抱きしめて 増補版(上) の商品レビュー
【由来】 ・「単一民族神話の起源」の小熊英二つながりで「民主と愛国」が出てきて、その説明文にあった。 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ ...
【由来】 ・「単一民族神話の起源」の小熊英二つながりで「民主と愛国」が出てきて、その説明文にあった。 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・
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戦後の占領期における状況を多数の図版でヴィヴィッドに描く。 最後には、日本の官僚システムは戦前・戦中から引き継がれたものを占領軍が手を付けずに温存したもので、と指摘。
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敗戦後、連合国の占領下にある日本の姿をリアリティーを持って伝えている一冊。上巻では政治家ではなく一般市民がメイン。インフレ、食糧難、教育改革、風俗など様々な側面から敗戦の虚脱、急激な変化の中でも力強く生きる庶民の姿が描かれている。 読みやすい文章に加えて写真・資料が多数掲載されて...
敗戦後、連合国の占領下にある日本の姿をリアリティーを持って伝えている一冊。上巻では政治家ではなく一般市民がメイン。インフレ、食糧難、教育改革、風俗など様々な側面から敗戦の虚脱、急激な変化の中でも力強く生きる庶民の姿が描かれている。 読みやすい文章に加えて写真・資料が多数掲載されており、目で見ながらその時代を感じることができる非常に読みやすく充実した内容の良書。
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膨大な資料を渉猟して記述されたにもかかわらず、単に資料の羅列にならない文章になっているのは、著者の並々ならぬ筆力の賜物であろう(もちろん、訳者も含めてのことであるが)。 何より、歴史記述の視点を、その時代を生きる一人一人の人間に焦点化しているということが、この著作をまるで小説を読...
膨大な資料を渉猟して記述されたにもかかわらず、単に資料の羅列にならない文章になっているのは、著者の並々ならぬ筆力の賜物であろう(もちろん、訳者も含めてのことであるが)。 何より、歴史記述の視点を、その時代を生きる一人一人の人間に焦点化しているということが、この著作をまるで小説を読むかのように、夢中になって読ませる大きな要因となっているのではないか. とにかく、この本によって、初めて日本の戦後史を詳しく知ることができた。 下巻を読むのが楽しみである。
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2年半積ん読状態だったものをようやく読了。戦後アメリカの占領政策のもと、日本人と国がどう形作られてきたかがつかめる良書。現在の私たちの価値観や良心の根底が作られた時期ともいえ、とても参考になる。「占領政策をリードしたのが戦勝国のアメリカであり、侵略の被害者である中国人や朝鮮人、イ...
2年半積ん読状態だったものをようやく読了。戦後アメリカの占領政策のもと、日本人と国がどう形作られてきたかがつかめる良書。現在の私たちの価値観や良心の根底が作られた時期ともいえ、とても参考になる。「占領政策をリードしたのが戦勝国のアメリカであり、侵略の被害者である中国人や朝鮮人、インドネシア人やフィリピン人ではなかったことが、彼らに対する懺悔の気持ちを損なわせる決定的な要因となった。」「GHQの絶対的な権力による自由民主化という、矛盾した体制による仕組みづくりが、あちこちに矛盾を残すこととなった」「義理、人情、助け合い、平等という、昔から日本人が持ち合わせていたとされる心情は、戦災孤児、未亡人、負傷帰還兵などには発揮されず、弱者に対する深い愛情は持ち合わせていなかったともいえる。」「戦後発行された書籍等に共通する感情として、例えば学徒動員や特攻隊の死は悲劇とされているが、彼らが殺した被害者の死には触れられることはない」「天皇を崇拝し、軍部を支持していた国民が、終戦と同時に敵国であるアメリカを支持するようになった。こうした変化が悪いのではなく、なぜこうした変化が起こったのかを理解する必要がある」「それまでの価値観を破壊し、転換させたのはアメリカかもしれないが、日本人はものすごい勢いでそれを受け入れ自分たちのものにした。これはもともと日本人側に受け入れる土壌があったと言える」「民主主義を絶対権力者に求めたり、社会主義を天皇の威光に訴えるなど、思想の混乱がうかがえる。これは現代でも起こっていることではないか。そこを見落とすと、予想もしていなかった事態に陥ることがある」
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戦後日本の空気感や日本人の様子を細かく調べてまとめた本。戦後の庶民のディテールが知りたくて読み始めたが、小ネタをかき集めてグダグダ並べたような内容なので途中で飽きる。さらに著者は確認バイアスにはまってしまっていたようで、『戦中の団結力や和の心のようなものは全て嘘だった』や『戦後の...
戦後日本の空気感や日本人の様子を細かく調べてまとめた本。戦後の庶民のディテールが知りたくて読み始めたが、小ネタをかき集めてグダグダ並べたような内容なので途中で飽きる。さらに著者は確認バイアスにはまってしまっていたようで、『戦中の団結力や和の心のようなものは全て嘘だった』や『戦後の政治家は私利私欲に走り、国家国益のために働いた公人は一人もいなかった』など自分の中で作り上げた結論を裏付けしてくれるネタ探しに躍起になっている。面白くないとは思わないが下巻を読む予定はない。
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天皇を含む記述はやはり外人でないと書けない。 丹念に調べられた分析には驚かされる。知らない事かたくさんあるのだなぁ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
敗戦直後の日本の状況を、アメリカ人日本史家がありありと描く作品。写真や資料が豊富で、上下合わせて800ページ以上になるけれども、飽きのこない構成になっています。 その時代を生きた人と接することだってある、わずか70年前のことなのに、自分はあまりに無知であることを実感。 天皇の戦争責任回避、虚脱、カストリ文化、逆コース、皇位継承者、極東軍事裁判過程、日本国憲法制定過程、などなど... 読み終えて、近年の自民党政権の動向に危うさをより感じるとともに、良くも悪くも日本人の国民性は戦中・戦後からあまり変わっていないのだなと感じる次第です。
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1945年8月、、、日本は敗戦を迎えました。 焦土と化した日本、たくましく復活した日本。 名もなき一般の人々がどのようにこの時期を過ごしたのか、非常に興味深い話がつづられています。 デリケートなカテゴリーの話でもあり、非常に労を尽くして書かれたと推察されます。 ただ、、、字が小...
1945年8月、、、日本は敗戦を迎えました。 焦土と化した日本、たくましく復活した日本。 名もなき一般の人々がどのようにこの時期を過ごしたのか、非常に興味深い話がつづられています。 デリケートなカテゴリーの話でもあり、非常に労を尽くして書かれたと推察されます。 ただ、、、字が小さく、非常に中身が濃く、、、読むのに苦労しました。 下巻に入る前に少し休憩^^
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近頃…閉塞感にとらわれてならない…それが、 どこに起因するのかをたどりたくて本書を手にした。 上下巻、それぞれ300ページを超える大書…昨日から 今日にかけて読了した。下巻を含めての感想をここにアップする。 本書は、大戦終結以降の日本を、政治、経済、教育… 文化、風俗に至るまで...
近頃…閉塞感にとらわれてならない…それが、 どこに起因するのかをたどりたくて本書を手にした。 上下巻、それぞれ300ページを超える大書…昨日から 今日にかけて読了した。下巻を含めての感想をここにアップする。 本書は、大戦終結以降の日本を、政治、経済、教育… 文化、風俗に至るまで、さまざまな側面からとらえ、 その経緯、背景と影響、状況の変遷をまとめたもの。 日本を占領したアメリカとの関わりを中心に描く… それは史上なかった「非軍事化」と「民主化」の完遂を めざしたものだった…本書では、日本の戦後の終わりを、 裕仁天皇の在位期間に照らしあわせ、1989年としている。 折しも日本経済のバブルがはじけた時期と重なる… そこで日本がつかみえたものは、何だったか… 本書ではこう記している。 ―(戦後)日本が経済と技術では目標を達成したものの、 新しい進路を描くだけの構想力と柔軟性に欠けていた。 ―戦後のナショナリズムを満たすべく日本の指導者たちに 残された唯一の現実的な方法は、経済面にしかなかった。 今の閉塞感に起因するものが、ここにあるように感じられた。 では、どうすればいいのか…どのように考えればいいのか… 本書は、終章で、叫びのような一文を置いている。 ―つまるところ人は、自分以外の誰を本当に信用できるというのか。 ここで展開されている、さまざまな知見を確かめながら、 個人の生活を脅かすものには、はっきりと異議を唱え続けることの 必要性を再認識させられた。この連休のほとんどを、本書を 読むことに費やしたが…ボクにとっては意義あるものに感じられた。
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