そして、警官は奔る の商品レビュー

日明恩(著者)

2009/10/04

「それでも、警官は微笑う」の続編。実直で鬼畜とあだ名される刑事武本と、警察小説が大好きな実家は茶道家元の潮崎のシリーズ。
前作に比べると勢いが無かったように感じたのですが、それでも面白かった。
前半、ちょっとスローな始まりかなとも思ったのですが、潮崎が出てきてからはテンポも良くさくさくっと進みました。
警察組織の「部品」であることとと警察官「個人」であることの葛藤。
果たして正しい刑事としての在り方とは？
冷血か温情か。それとも、別の道が？
彼らの理想の「警察」。そして、犯罪の絶えない現実。
こんな刑事がたくさんいるのなら、警察も捨てたものじゃないな、と思いました。
潮崎が小説に出てくる人物をまるで実際にいるかのように話すシーンが好きです。
警察ものが好きな人にはそういうところでも楽しめる一冊だと思います。
作中に出てくる、「やらないで悔やむより、やって悔やむ方がいい」という台詞が好きです。

2009/10/04

前作より人物が面白く、深く捉えることができ、ストーリーも飽きさせない展開でよし。犯人のいいたいこともわかる。これは社会が代わらなければどうしようもないことでもあるし、話の中で触れられている国籍取得についても難しい問題である。武本のことについては、これほどの人物を見てみたいとはおもうが、知り合いになるのは大変そうですね。でも、お互いに信頼し合える関係になったら、これほどいい人物はいないだろう。潮見に関しても同じかな？いい子なんだけどねって(^^;　また、彼らの活躍を読みたいです。