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国盗り物語(四) の商品レビュー

4.3

120件のお客様レビュー

  1. 5つ

    50

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    2

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2013/04/20

●内容 室町幕府末期の日本、斎藤道三が一介の僧侶から身を起こし、知謀/胆力/武を発揮し美濃で旧体制を覆した。織田信長と明智光秀は道三の弟子でありながら、信長は人の才能を見出して磨き上げる才能を発揮して天下統一に迫り、光秀は道三死去とともに美濃を追われたものの教養/武芸/鉄砲/政治...

●内容 室町幕府末期の日本、斎藤道三が一介の僧侶から身を起こし、知謀/胆力/武を発揮し美濃で旧体制を覆した。織田信長と明智光秀は道三の弟子でありながら、信長は人の才能を見出して磨き上げる才能を発揮して天下統一に迫り、光秀は道三死去とともに美濃を追われたものの教養/武芸/鉄砲/政治/指揮官といった幅広い才能を信長に見出され、大名に返り咲いた。道三、信長、光秀はいずれも非業の死を遂げ、道三と光秀は逆賊として記憶されている。 ●所感 斎藤道三の生き方が印象的であった。妙覚寺の法連坊から始まってのし上がる度ごとに名前が変わり、還俗して松波庄九郎、油屋のお万阿を娶って奈良屋庄九郎/山崎屋庄九郎、美濃へ行って西村勘九郎/斎藤道三となった。この間、名前が変わる度に京都に残したお万阿の元へ帰っていたとのこと。最後は生涯をかけて作り上げた功績を伝承するため京都を離れるが、夫として男としての一つのありたい姿である。

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2013/03/29

斉藤道三と その道三が期待した2人である(娘婿である織田信長と親戚の明智光秀)の3人の物語。 最後は弟子2人の戦い(本能寺の変)で幕を閉じる。 20年ぶりに読んだが、この2人にこんなドラマがあったとはすっかり忘れてた。 司馬遼太郎のこの切り口に感動。

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2013/03/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

油売りから美濃国主になった斎藤道三、その相弟子と言える織田信長・明智光秀、そして作者本人も言っている通り付け加えるなら、足利・織田・豊臣・徳川の四代に仕えた細川幽斎を描いた長編小説。 登場人物の人物描写に焦点を当てて描かれているのだが、変に熱くなることもなく、様々な出来事の際の人物像としての描かれ方がシンプルですんなりと頭に入ってくる。 作者は明智に思い入れがあるようなことを言っていたわりには、ここでの明智像は慎重過ぎで小心者で個人的には嫌いになってしまう描かれ方だったなぁと思う。 信長のただひたすら高効率を求めての描かれ方や、驚くように成り上がりながらも結局は一国しか治めることができなかった道三の描かれ方など、司馬のシンプルな人物描写は冲方のキャラ立たせた人物描写とはまた違い非常に面白かった。

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2013/02/27

怒涛の戦国絵巻の最終巻。 明智光秀の人柄、謀反までの心の濁りの積み重ね、信長の冷酷さと優しさ。どれもさすがによく書かれており最後まで一気に読めた。 太閤記を読んだ後なので、明智光秀の陰気さと真面目さはいやだなと思い、ますます秀吉っていいなと思う。 それにしても司馬遼太郎はオ...

怒涛の戦国絵巻の最終巻。 明智光秀の人柄、謀反までの心の濁りの積み重ね、信長の冷酷さと優しさ。どれもさすがによく書かれており最後まで一気に読めた。 太閤記を読んだ後なので、明智光秀の陰気さと真面目さはいやだなと思い、ますます秀吉っていいなと思う。 それにしても司馬遼太郎はオモシロイ。これだけの歴史小説家って今いるんだろうか。

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2012/10/20

斎藤道三の立身出世物語かと思いきや、斎藤道三から織田信長へと続く天下盗りの夢、そして織田信長と明智光秀との道三イズムの対比、その対比による結末(本能寺の変)へと続きます。室町から戦国時代へと変化する時代に生きる漢達の夢に乾杯!!

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2012/09/27

明智光秀と自分の性格の共通点が多すぎてグッときました。光秀は50を超えて「オレいつまでも信長の言いなりで何やってんだろ」と言う気持ちになったんだと思う。 僕も50を超えた頃「いつまでもラットレースで必死に走り続けてなにやってんだろ」とならないよう、軸のぶれない充実した生活を送りた...

明智光秀と自分の性格の共通点が多すぎてグッときました。光秀は50を超えて「オレいつまでも信長の言いなりで何やってんだろ」と言う気持ちになったんだと思う。 僕も50を超えた頃「いつまでもラットレースで必死に走り続けてなにやってんだろ」とならないよう、軸のぶれない充実した生活を送りたいもんです。

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2012/09/21

国盗り物語、これも長くかかったがようやくフィナーレ。これで司馬遼太郎の戦国四部作をも読破したことになる。私にとっては、面白かった順に、「新史太閤記」、本作品、「関ヶ原」、「城塞」であった。やはり信長と秀吉が登場するほうが私好みなのかも知れない。家康ももちろん好きなのだが、ドラマ性...

国盗り物語、これも長くかかったがようやくフィナーレ。これで司馬遼太郎の戦国四部作をも読破したことになる。私にとっては、面白かった順に、「新史太閤記」、本作品、「関ヶ原」、「城塞」であった。やはり信長と秀吉が登場するほうが私好みなのかも知れない。家康ももちろん好きなのだが、ドラマ性は二人には敵わない。 本巻の主人公は明智光秀。光秀の視点で戦国時代、足利義昭、信長、秀吉が描かれている。光秀は日本史的にはヒールであり、あまり好きだと公言する人には会ったことがない。しかし、彼のテロ行動は日本史に大きな風穴を開けたものであり、彼を主人公に据えるという目の付けどころは、さすが司馬氏と感嘆せざるを得ない。特に、だんだんと苦悩が募っていく光秀の心理描写はリアルで、あの立場ならば誰でも本能寺で信長を襲うだろうという気にさせてくれる。 今回も以下に、興味深かった記述を引用したい。 ・「つてはいくらでもある。濃姫様に手紙を差し上げてもよいし、旧知の美濃人猪子兵助を通してもよい。しかしそのような手はわしは用いぬ。さようなつてでは身上が小さくなる。最初から一手の大将をつとめたい。一手の大将でなければ大功を望めず、大功を樹てねば天下を睥睨する存在にはなれぬ」 →信長に仕えるにあたって家臣に「つてはあるのですか」と問われた際に帰した光秀の言葉。安易なつてを頼っても小さくまとまらざるを得ないということである。私のような凡人などは、それでも安易な方法を選んでしまいがちなのだが…。 ・「俺は若い。若い俺がこれほどの金城湯池を持つ必要はない。持てば必ず気持ちがおのずと殻にひっこむようになる。常に他領に踏み出して戦う気持ちがなくなれば、もはや俺ではない。」 →岐阜城を前にした信長の思いである。保守的にならないよう、自分を律する信長らしい台詞である。これは現代にも当てはまる。身分不相応な自宅を持ち、それを保守しようと汲汲とするより、常に外で闘う気持ちがなければ男として終わってしまうと私は考える。 ・かれは「目に見えざるもの」をいっさい否定し、神仏も人間が作ったものだ、左様なものは無い、霊魂も無い、「死ねば単に土に帰し、すべてが無くなるのだ。ただそれだけだ」という無神論を常々言っていた。常識ではない、と言っても非合理という意味ではない。むしろ世間の常識というものが非合理なことが多い。見たことのない神仏を人間は信じ、畏れている。これが常識というものであった。しかし信長はそうではなく、徹底的な合理主義と実証精神をもっていた。 →信長を表現したもの。第三巻の書評でも書いたが、私はこんな信長の唯物論が大好きである。 ・信長は自分の先例を真似ないということに光秀は感心した。常人のできることではなかった。普通なら、自分の若いころの奇功を誇り、その戦法が良いと思い、それを模倣し、百戦そのやり方でやりそうなものだが、信長はそうではなかった。「桶狭間の奇功は窮鼠たまたま猫を噛んだにすぎない」と自分でもそれをよくしっているようだった。彼は自分の桶狭間の成功を、彼自身がもっとも過小評価していた。 →現在読んでいる「経営学(小倉昌男著)」においても、「経営者は過去に成功体験があるとそれにこだわり、往々にして経営の路線を誤ることがある。その後の環境の変化を見誤るからである。」と評しているが、これに通じるものである。私も、現在こつこつと積んでいる仕事での経験を、そのまま将来において応用できるものと考えず、その時の環境に合ったものか否かを考えて判断しなければならないと認識した。

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2012/09/06

特に2巻以降は昼も夜も忘れて読んでしまった。楽しい読書生活でした。 *庄九郎とお万阿夫婦のちょっと変わった睦まじさは多分にフィクションではあろうが、泣ける。蝮をただの蝮ではなくしている。 *戦のシーンは飛ばし読みすることが多いが、庄九郎の最期は泣きながら読んだ。 *岐阜に行こう。...

特に2巻以降は昼も夜も忘れて読んでしまった。楽しい読書生活でした。 *庄九郎とお万阿夫婦のちょっと変わった睦まじさは多分にフィクションではあろうが、泣ける。蝮をただの蝮ではなくしている。 *戦のシーンは飛ばし読みすることが多いが、庄九郎の最期は泣きながら読んだ。 *岐阜に行こう。 *信長編は実のところ光秀編。真面目で教養があり武辺も強い光秀だが上司に恵まれず鬱に。苦悩する現代人の小説かと錯覚する瞬間すらあった。 *これまで読んできた天下統一ものの司馬小説で、いつも「この日信長は死んだ。」などと一文で済まされるあの事件がみっちり語られて、ものすごい満足感。 *京都に行こう。

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2012/08/19

斎藤道三から織田信長までの物語。戦国時代って今の世の中より遥かに実力主義の社会。実力が無ければ死があるので、みんな頭脳をフル回転させて生きていたんだな、と感じます。

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2012/08/18

織田信長編完結。壮絶な彼の人生を明智光秀の目線を主に描かれる。光秀がかわいそうになってしまう…天才は本当に恐ろしい…

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