1,800円以上の注文で送料無料

国盗り物語(四) の商品レビュー

4.2

118件のお客様レビュー

  1. 5つ

    49

  2. 4つ

    41

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

織田信長<後編>には…

織田信長<後編>にはなってますが、本能寺の変では終わらず、明智光秀が討たれるトコロまで話しは進みます。途中から若干、明智光秀が主役的な感じもしますが、彼の苦悩がすごく良く書かれている作品だと思います。学校で習ったコトがたくさん出てきますが、新発見ばかりで凄く楽しい4部作でした。こ...

織田信長<後編>にはなってますが、本能寺の変では終わらず、明智光秀が討たれるトコロまで話しは進みます。途中から若干、明智光秀が主役的な感じもしますが、彼の苦悩がすごく良く書かれている作品だと思います。学校で習ったコトがたくさん出てきますが、新発見ばかりで凄く楽しい4部作でした。ここまで読んだら「太閤記」も読まずには居られません!!

文庫OFF

信長と光秀の対比が鮮…

信長と光秀の対比が鮮やかで物語が主題が非常に分かりやすい。実際のところ、光秀の経歴は謎に包まれていますが、道三ゆかりの武将だと割り切っています。そうすることで、より明智光秀という人物像を明確にできているのではないでしょうか。素晴らしいです。

文庫OFF

信長の最後、光秀の苦…

信長の最後、光秀の苦悩、共に現代を生きる我々のよき師になり得る。

文庫OFF

信長編の後半。足利義…

信長編の後半。足利義昭を擁立し(利用し!?)、天下を治めようとした信長が、様々な抵抗勢力を排除しながらも、道半ばで明智光秀に本能寺で討たれるまでの物語。一見、悪役に思われがちな光秀にもしっかりスポットを当て、うまく信長との対比することで、物語の理解がより深まったのではないでしょう...

信長編の後半。足利義昭を擁立し(利用し!?)、天下を治めようとした信長が、様々な抵抗勢力を排除しながらも、道半ばで明智光秀に本能寺で討たれるまでの物語。一見、悪役に思われがちな光秀にもしっかりスポットを当て、うまく信長との対比することで、物語の理解がより深まったのではないでしょうか。信長は常識に決して囚われない天才ではありカリスマ性もあったんですが、やっぱり何か欠けていたんでしょう。今風に言えば、コミュニケーション力かな!?一

文庫OFF

2024/02/23

光秀と信長の関係性の中で、信長が上洛し、本能寺の変まで到達する。彼らの人となりの描写の豊かさはさすがで、時代の激動さも相まって、ほとんど一気に読んでしまった。基本的に光秀の視点で話が書かれているので、光秀が本能寺に向けて出立を決意する辺りの覚悟はかなり来るものがある。この後の秀吉...

光秀と信長の関係性の中で、信長が上洛し、本能寺の変まで到達する。彼らの人となりの描写の豊かさはさすがで、時代の激動さも相まって、ほとんど一気に読んでしまった。基本的に光秀の視点で話が書かれているので、光秀が本能寺に向けて出立を決意する辺りの覚悟はかなり来るものがある。この後の秀吉への展開もぜひ読みたい。

Posted byブクログ

2023/12/28

信長編後編。道三の果たせなかった夢を、もともと大名の子に生まれるというアドバンテージをもった信長が本気で追いかける。 それにしてもよく働く男で驚かされる。日本人離れした勤勉さ。 わたしは、自分がぐうたらなのも含めて、日本人は勤勉ではないと思う。本当は働きたくないけれど、嫌々働け...

信長編後編。道三の果たせなかった夢を、もともと大名の子に生まれるというアドバンテージをもった信長が本気で追いかける。 それにしてもよく働く男で驚かされる。日本人離れした勤勉さ。 わたしは、自分がぐうたらなのも含めて、日本人は勤勉ではないと思う。本当は働きたくないけれど、嫌々働けないこともない、これは勤勉と言ってもいいのではないか、を略して日本人は勤勉である、と言う人もいるけれど。 アメリカ人は勤勉だと思う。よりよい生活のために努力するのは当たり前だし、よく働くことは良いことだと心から思っているから行動のレベルが違う。ヨーロッパは行ったことないのでわからないけれど、労働を軽蔑してそう。 信長は日本人とは思えないくらいよく働く。 勉強は、つとめてしいる、と読む。 旧時代を破壊する革命家でありながらその勤勉さゆえか神に愛された超幸運の持ち主でもある。斉木楠雄で言うところの照橋さん。どちらにも失礼ですね。冗談です。 その強運を持って命懸けで生きながら、だんだんと狂気が滲み出てくる。なぜ信長が恐ろしいと言われるかわかってきた。ちなみに正義のための戦争って言うのも、悪い意味でアメリカの主張と同じですね。タイムスリップでもしたのか?この人。 光秀の好感度はどんどん上がる。 頑張って生き抜いて、成功して、そして何になるんでしょうね。わからないから正義を持ち出すのかな。 少なくとも光秀は、古い時代を壊すべき時に懐古趣味に走ったのが間違いだった。だから道に迷う。でも彼のアイデンティティだから間違うしかない。そこは好きになれないけれど。 というか、信長の狂気をみて思うのは、他人の行動原理なんてどんなに言葉を尽くしてもわからない、ということなのかもしれない。 平和を目指す世の中ではそれを平準化しようと推し進める。 でもそんなことは不可能だからせめて行動ではこれはしないでね、心の中ではなんと思っていようと、というのが限界であって、 心の底から平準化できると幻想をみるから日常の小さな諍いが起きるのだ。 だからわからない前提で生き抜くための心理戦が繰り広げられる。功臣殺しなんて学校で習わなかった。 そういえば。鏡花が地元金沢を他力本願の浄土真宗がほとんどと書いていたのは、この時代の石川は本願寺の領土だったからなんですね。へー、知らなかった。 物価は上がるのに給料が上がらないってニュースが最近よくあるけれど、500年前から日本の人件費が安いって話をし続けている。この時代にきたポルトガル人宣教師も、城をつくる人夫の人件費の安さに驚いている。 有能な人は人の使い方がうまい。個人の1番得意なことを引き出して生かす。信長も浅井亮政も。 他の人には難しそうに見えても、あ、これならできるかもと思えるものがその人の得意なことらしい。とラジオでも言ってました。 あ、これならできそう、を大事にしていきたいですね。周りにも言ってあげたい。 若い時の家康は年取ったときほど嫌な感じがしない。秀吉とともに驚きの社畜であるものの、大河ではものすごく脚色して人間らしくしている気がする。 力技で奪い合う世の中でも世間体はとても大切らしい。決して裏切らない人、という印象も計算のうちなのかな。というか武田家に寝返るほうが楽そうなのに、命をかけて誠実さをとったといえば、すごい人である。 天才であればいいわけじゃないんだよ、という視点があれば、関ヶ原だってやきもきしすぎず読めるかも。 もしもなんて考えても仕方ないけれど。 年齢的に秀吉も家康も社畜として一生を終える可能性のほうが濃厚だったのに、精神状態が限界だった光秀が奇跡を起こして天下が手のうちに転がってきた。何が起こるかわからないものですね。 でも天才革命家がどんな世の中を作るのかみてみたかった気もする。平家の末裔を名乗る限り幕府は開けないし(大河でわざわざ改名のシーンを出したのは、源氏の一族だけが征夷大将軍になれる、という話の布石だったんですね。ふたりとも最初は藤原氏の末裔と名乗っていたらしい)、光秀も良い領主であるのなら、江戸幕府より良い世の中だったのかもなあ、とか。でもそしたら幕末もないからパラレルワールドとしての想像が及ばない。運命の女神が的確に取捨選択しているように思えてしまう。 うじうじ許せないことがあるけれど、そのせいで自己嫌悪になるけれど、信長の執拗さ、恨みの深さをみているとすん、と冷静になる。坊主憎けりゃ、ってやつですね。こんなに怒ることないのにね。自分も他人も。

Posted byブクログ

2023/12/21

完結編を読み終えた今、信長の野望が成り立っていく展開と同時に、光秀もそれ相当の野心を持ち合わせていたことが認識できた。なぜ主君の信長を討つに至ったのか、諸説あるけどこの作品がやっぱりしっくりくるような気がする。 歴史小説家の今村翔吾氏がオススメするだけあって、抜群の読み応えでした...

完結編を読み終えた今、信長の野望が成り立っていく展開と同時に、光秀もそれ相当の野心を持ち合わせていたことが認識できた。なぜ主君の信長を討つに至ったのか、諸説あるけどこの作品がやっぱりしっくりくるような気がする。 歴史小説家の今村翔吾氏がオススメするだけあって、抜群の読み応えでしたね。 あらすじ すざましい進撃を続けた織田信長は上洛を遂げ、将軍に足利義昭を擁立して、天下布武の理想を実行に移し始めた。しかし信長とその重臣明智光秀との間には超えられない深い溝が生じていた。外向する激情と内向し鬱結する繊細な感受性。。信長と光秀、共に斎藤道三の愛顧を受け、互いの資質を重んじつつも相容れぬ二つの強烈な個性を現代的な感覚で描き、本能寺の変の真因を捉えた完結編。※カバーから抜粋

Posted byブクログ

2023/09/20

物語が進むにつれて光秀の神経衰弱していく様子が色濃くなっていき、後半は心苦しい展開が続いた。信長と光秀のような相容れない性質をもつ者同士が出会った時、傷つけあう以外に道はなかったのか……。もっと尊重し合えていたら本能寺の変は回避出来ていたのではないかと、お互いの才能を認め合ってい...

物語が進むにつれて光秀の神経衰弱していく様子が色濃くなっていき、後半は心苦しい展開が続いた。信長と光秀のような相容れない性質をもつ者同士が出会った時、傷つけあう以外に道はなかったのか……。もっと尊重し合えていたら本能寺の変は回避出来ていたのではないかと、お互いの才能を認め合っていたからこそ後悔の念が残る。

Posted byブクログ

2023/09/10

戦国時代は、実力本位の時代というイメージがあるが、実際には、家柄、官位が重んじられ、だから信長は異端だったという事なのだろう。斎藤道三が、美濃を手中に収める過程で当地の名家を継ぐ形で改名を繰り返す様は、現代の感覚では理解し難いが、歌舞伎役者や落語家が名跡を継ぐようなものか?

Posted byブクログ

2022/04/03

主人公は信長というよりも光秀なのではないかと思われる。また、主人公ではないが、細川藤孝は影の主役に位置付けられる。 ただ、信長にしろ光秀にしろ、斎藤道三の弟子であり後継者として位置付けられている。その意味で、この物語はやはり道三よる国盗りについての話だといえる。すなわち、道三は...

主人公は信長というよりも光秀なのではないかと思われる。また、主人公ではないが、細川藤孝は影の主役に位置付けられる。 ただ、信長にしろ光秀にしろ、斎藤道三の弟子であり後継者として位置付けられている。その意味で、この物語はやはり道三よる国盗りについての話だといえる。すなわち、道三は美濃という国を盗ったがそこまでであり天下は盗れず、それを受け継いだ信長は多くの国を盗ったが天下を盗る寸前で道三のもう1人の弟子である光秀に討たれ、光秀が一時的にではあるが天下を盗った。その意味で、この物語は信長と光秀に交代しつつ、道三による国盗りという点では一貫していると言えるだろう。

Posted byブクログ