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「おたく」の精神史 の商品レビュー

3.7

21件のお客様レビュー

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アニメや漫画には詳し…

アニメや漫画には詳しくありませんが、興味深く読みました。

文庫OFF

2021/04/25

非常に中身の濃い本でした。 80年代のカルチャーは年齢の割にはかじっている方ですが、やはりリアルタイムで体験した方の話を聞くとまだまだ知らないことだらけです。 政治や哲学などの高度な内容も含んでいるため、二割くらいはわからなかったところもあります。 宮崎勤、オウムの事件など...

非常に中身の濃い本でした。 80年代のカルチャーは年齢の割にはかじっている方ですが、やはりリアルタイムで体験した方の話を聞くとまだまだ知らないことだらけです。 政治や哲学などの高度な内容も含んでいるため、二割くらいはわからなかったところもあります。 宮崎勤、オウムの事件などの考察は、特に前者の事件に深く関わった方の意見として貴重だと思います。

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2014/05/20

ある現象を解こうとすると現れる時代性と連続性。 この著者が常に「成熟」を指向していることが、各論に説得力を与えている。

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2013/10/06

この著者のような生き方(つまりすべてにおいて非正規的な)を可能にしたのがこの時代だった。 絶対者(ならびにイデオロギー)と均質的大衆という構図は、商品的価値の消費に還元され、もはや本質的個性というものは相対の中に埋没し、事件だけが突出した。 メイン、サブを問わずカルチャーとは無縁...

この著者のような生き方(つまりすべてにおいて非正規的な)を可能にしたのがこの時代だった。 絶対者(ならびにイデオロギー)と均質的大衆という構図は、商品的価値の消費に還元され、もはや本質的個性というものは相対の中に埋没し、事件だけが突出した。 メイン、サブを問わずカルチャーとは無縁の生活を送っていた身としても、失われた20年(30年)を振り返るのは感慨深い。 本当に歴史は終焉してしまったのかもしれない。

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2013/07/02

「それらの自作自演の宗教はやがてオウムというサブカルチャー宗教に回収されていくことになるのだけれど、僕がその思いつきに一人で悦に入っていた「宗教コミック」は14歳の徳島の女の子に届く質のものではなかった」 ー 282ページ 実際のところ、彼の指している「自作自演の宗教」=個人...

「それらの自作自演の宗教はやがてオウムというサブカルチャー宗教に回収されていくことになるのだけれど、僕がその思いつきに一人で悦に入っていた「宗教コミック」は14歳の徳島の女の子に届く質のものではなかった」 ー 282ページ 実際のところ、彼の指している「自作自演の宗教」=個人化した宗教(特に女性を対象とした)はオウムというサブカルチャー宗教には回収されず、そのあとスピだのなんだのに展開されていっているような気もするけど、宗教コミックは確かにおもしろいと思う。これから来る宗教コミックというのはどういった類のものだろうか。

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2012/09/18

大塚英志「おたくの精神史 一九八〇年代論」を読みました。前回読んだときは、素直に感嘆した記憶があります。今回は、違和感を覚えました。UWFを例に考えてみましょう。プロレスは、八百長なのか、真剣勝負なのかという論議があります。プロレスファンを含めて、世間は、プロレスを真剣勝負とみな...

大塚英志「おたくの精神史 一九八〇年代論」を読みました。前回読んだときは、素直に感嘆した記憶があります。今回は、違和感を覚えました。UWFを例に考えてみましょう。プロレスは、八百長なのか、真剣勝負なのかという論議があります。プロレスファンを含めて、世間は、プロレスを真剣勝負とみなしていません。それに対して、UWFは、新日本、全日本等の既存のプロレス団体のおこなうプロレスは八百長だが、UWFのプロレスは真剣勝負だと主張して、一世風靡しました。それに対して、著者は、UWFの試合を観戦して、真剣勝負なのだろうかという違和感を持ったそうです。さらに、前田日明の演説を冷やかに見つめるプロレス記者の姿を描写しています。本来、プロレスは、実(真剣勝負)と虚(八百長)の境界にあるものであり、既存のプロレス団体のプロレスは、あまりにも虚に傾きすぎていた。 UWFは、プロレスの本来あるべき場所へのゆり戻しに過ぎない。つまり、UWFも、虚と実の境界線にあり、真剣勝負ではない。この主張自体は、正しいと思います。しかし、叙述は、本来、観戦した試合の展開に即した形で、おこなうべきです。この技は、事前の打ち合わせがなければ決まらないとか、この技は、シュートだとかを説明しなければなりません。そのような記述がないので、わかりにくいです。他の章も、具体的記述が乏しいところが共通しています。独りよがりな文章です。

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2013/01/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何点か違和感がある。1970年には「御宅(おたく)」という言葉が御宅の世界ではあり、世間で「新人類」という言葉があった。その後、新人類について、朝日ジャーナルの「若者たちの神々」と「新人類の旗手たち」という記事で、新人類について論じている。 朝日ジャーナルの記事での分類は便宜的なものである。たまたま「若者たちの神々」という標題で新人類の旗手たちについて書いたのち、「神々」に記載しなかった新人類の旗手たちを、「新人類の旗手たち」という標題で書いたものにすぎない。1980年代初等に新人類の旗手と言われた人達がいて、雑誌が追従した記事だ。 雑誌の記事にさらに追従した分類を書いていても,違和感がありピンと来ない。 新人類は、御宅という言葉にやや遅れて1970年代初頭に、1960年代の若者と行動様式の異なる人々に向けられた用語という記憶がある。新人類は御宅とは限らないが、御宅は間違いなく新人類だと思われる。 詳細は http://researchmap.jp/jop3ywvbv-45644/

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2011/09/04

1980年代にあらわれた「おたく」というひとびとそこに透けてみえる1980年代とういう時代なんか、とても浮かれているようで、神戸の事件や五日市の事件などが頻発しました。ほんの少し前のようで、ずいぶん前のような、不思議な感じをうける1980年代をおたくを切り口にふり返ります。なんか...

1980年代にあらわれた「おたく」というひとびとそこに透けてみえる1980年代とういう時代なんか、とても浮かれているようで、神戸の事件や五日市の事件などが頻発しました。ほんの少し前のようで、ずいぶん前のような、不思議な感じをうける1980年代をおたくを切り口にふり返ります。なんか、そんなじだいもあったな・・・と思いだしました。

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2010/11/20

[ 内容 ] ロリコンまんがの誕生、岡田有希子の自死、キャラクター産業の隆盛、都市伝説ブーム、フェミニズムの隘路。 現代日本社会の起源を探る試み。 [ 目次 ] 第1部 「おたく」と「新人類」の闘争(「おたく」の誕生 「新人類」とは何であったのか ほか) 第2部 少女フェミニズ...

[ 内容 ] ロリコンまんがの誕生、岡田有希子の自死、キャラクター産業の隆盛、都市伝説ブーム、フェミニズムの隘路。 現代日本社会の起源を探る試み。 [ 目次 ] 第1部 「おたく」と「新人類」の闘争(「おたく」の誕生 「新人類」とは何であったのか ほか) 第2部 少女フェミニズムとその隘路(岡田有希子と「身体なき」アイドル 黒木香とピンクハウス ほか) 第3部 物語消費の時代(ディズニーランドと現実化する虚構 収集する主体 ほか) 第4部 九〇年代のなかの八〇年代(湾岸戦争と「文学者」たち 漂流する人々 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2015/07/25

大塚英志の私的な評論として『「おたく」の精神史』というのがあるが、まさか漫画ブリッコ時代のエロオタな告白が書かれていようとは思いもよらず、恥ずかしくなって読破後すぐにブックオフに売ってしまった記憶がある。

Posted byブクログ