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雷桜 の商品レビュー

4.1

154件のお客様レビュー

  1. 5つ

    61

  2. 4つ

    55

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    5

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2019/06/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

江戸から3日かかる山間の村で起きた神隠しと、御三卿である清水家の当主の心の病がどう結びつくかと思ったら、そう来たか、という感じでした。 乳飲み子のうちにさらわれて礼儀作法を知らず、人目を気にすることなく自由気ままにふるまう遊を、将軍の息子として立派であらねばならぬという重圧に押しつぶされそうな斉道が気に入るかと言えば…気に入るかめっちゃ嫌うかのどっちかだと思うよね。 でも、遊が斉道のような男に魅力を感じるのだろうか。 ここがちょっと気になった点。 でも、遊は男に幸せにしてもらおうと思うわけではなく、不幸せな男の心をわかってあげたのだ。 自分の幸せは人に決められるものではない。 傍から見たら損な生き方だろうと、欲しいものは自分で掴み、大事なものは自分で守る。 あっぱれな愛の生き方だと思いました。

Posted byブクログ

2019/05/13

山あいの村で庄屋の一人娘がさらわれ、一家は失意の15年を過ごす。その後、山で育てられた娘が帰還するが、里の生活に馴染めないまま山と里の二重生活を送る。一方、次兄は江戸に奉公にでて、その働きが認められ、御三家の御曹司の家来となるが、この若殿は心の病を抱えていた。この二人が様々な偶然...

山あいの村で庄屋の一人娘がさらわれ、一家は失意の15年を過ごす。その後、山で育てられた娘が帰還するが、里の生活に馴染めないまま山と里の二重生活を送る。一方、次兄は江戸に奉公にでて、その働きが認められ、御三家の御曹司の家来となるが、この若殿は心の病を抱えていた。この二人が様々な偶然の末に出会い、惹かれ合うのだが、、、、。身分や置かれた状況、本人の意思とは無関係に起こる事故や事件、こういう出来事に翻弄されることは、いつでもあり得ることで、この二人以外のどの登場人物(馬までも)を見てもその部分にがあり、共感できるようになっている貴重な小説。以前読んだ「デミアン」に「肝要なのは 、任意な運命ではなくて自己の運命を見いだしそれを完全にくじけずに生きぬくこと」とあったことを思い出した。

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2018/10/28

赤ん坊のとき連れ去られ、甲賀の忍者に育てられた娘が家に戻る。将軍の息子と恋に落ちる。 設定は少々無理があるが、俗世から離れた感覚を持つ娘の行動はすがすがしさを感じさせる。

Posted byブクログ

2018/08/07

美しい、美しい物語だった。本を読んで、切なくて、こらえきれない涙が出たのは、いつぶりだろう。何もなされぬまま物語は終わってしまう。それがいわんとすることに、物語の肝があるのだと思う。ただ、そのことよりも、雷桜の、そこに描き出される風景の美しさに心打たれる物語だった。

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2017/11/08

宇江佐さんの作品としては、やや乾いた印象です。 宇江佐さんといえば「髪結い伊佐治」、おきゃんな芸者が主人公ですが、この作品の主人公はおきゃんを超えて野性です。そのせいでしょうか、作品全体に力強ささえ感じられます。 振り返れば、色々と中途半端な設定(隣藩や育ての親の動機)も有る...

宇江佐さんの作品としては、やや乾いた印象です。 宇江佐さんといえば「髪結い伊佐治」、おきゃんな芸者が主人公ですが、この作品の主人公はおきゃんを超えて野性です。そのせいでしょうか、作品全体に力強ささえ感じられます。 振り返れば、色々と中途半端な設定(隣藩や育ての親の動機)も有るのですが、読んでるときには余り気になりませんでした。それよりも主人公を取り巻く、殿や兄達、兄嫁などの人物設定の良さの方が印象的でした。 ひょっとしたら宇江佐ファンには違和感があるかもしれませんが、私にはなかなかいける作品でした。

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2017/10/05

狼女など、極端な言葉が並ぶ書籍紹介がインパクトを与えており、それで手に取る人もいるのかいないのか。でもそれはあんまり正しいやりかたではないような気がする。本作品の大きな方向性を示しているわけでも、端緒を示しているわけでもない。それを言ってしまうとそれこそネタバレなのかしれないが。...

狼女など、極端な言葉が並ぶ書籍紹介がインパクトを与えており、それで手に取る人もいるのかいないのか。でもそれはあんまり正しいやりかたではないような気がする。本作品の大きな方向性を示しているわけでも、端緒を示しているわけでもない。それを言ってしまうとそれこそネタバレなのかしれないが。 できれば、その帯なしで純粋な宇江佐真理作品としてよんでみたかったかも。

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2016/02/18

美しいお話・・・この一言に尽きます。 物語の後半部分から、何故か目頭が熱くなる場面が何か所かあり、各ページの場面が頭の中で映画のように流れていきました。主人公の「遊」と「殿」の間の愛は絆の深い愛でした。二人が生まれ変わったら、雷桜の下で寄り添って花見を・・・と願います。 初めて...

美しいお話・・・この一言に尽きます。 物語の後半部分から、何故か目頭が熱くなる場面が何か所かあり、各ページの場面が頭の中で映画のように流れていきました。主人公の「遊」と「殿」の間の愛は絆の深い愛でした。二人が生まれ変わったら、雷桜の下で寄り添って花見を・・・と願います。 初めてこの作家さんの本を読みました。綺麗で切ないラブストーリーの主人公が殿様と狼娘という設定が意外で、物語に引っ張られるように読み進められました。

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2016/01/24

設定が複雑だが、面白くてスイスイ読み終わった。恋愛物だとは思っていたが、このような話だったとは。積読していたので、もっと早く読めば良かった。

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2016/01/10

この小説は身分違いの恋がテーマになっているにも関わらず、その2人が出会うのは中盤以降になっている。前半丁寧に2人の背景が描かれていることによって、人物に厚みが出て出会いの井戸の場面も鮮烈だし、気の病のある殿様と「おとこ姉様」と呼ばれる遊が惹かれあうことにも、最後の選択もすんなりと...

この小説は身分違いの恋がテーマになっているにも関わらず、その2人が出会うのは中盤以降になっている。前半丁寧に2人の背景が描かれていることによって、人物に厚みが出て出会いの井戸の場面も鮮烈だし、気の病のある殿様と「おとこ姉様」と呼ばれる遊が惹かれあうことにも、最後の選択もすんなりと納得できる。 巻末の解説にもあったけど、2人が馬に跨っているシーンや、千畳敷の雷桜など情景の描写も美しくて、絵を想像しながら読むことができて愉しかった。

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2015/12/08

初読作家さんかつ、追悼読書。時代物に恋愛要素が合わさったもので、どちらかというと恋愛要素の方がやや強い印象。自然豊かな風景、桜咲く春の空を脳裏に浮かべつつ、遊が降りかかる災難などに翻弄されながら愛とは何かを自分自身に問いながら生きる姿を感じながら読了、決して不幸な運命ではないと思...

初読作家さんかつ、追悼読書。時代物に恋愛要素が合わさったもので、どちらかというと恋愛要素の方がやや強い印象。自然豊かな風景、桜咲く春の空を脳裏に浮かべつつ、遊が降りかかる災難などに翻弄されながら愛とは何かを自分自身に問いながら生きる姿を感じながら読了、決して不幸な運命ではないと思う。時が進むごとに様々な出来事が起こるが、村の様々な人々と関わりながら自分の人生を生きていたことは潔さ、芯の強さを感じる。切ない余韻が残る読後。映画の方は見ていないのでDVDを視聴したいと思う。心からご冥福をお祈りします。

Posted byブクログ