家守綺譚 の商品レビュー

梨木香歩(著者)

2024/11/09

好きな作家さん。
久しぶりに、不思議な世界に入り、ほっこりとした。

サルスベリに惚れられたり、犬が居ついたり、
はたまた、河童やキツネ、狸に翻弄されたり、
和尚にしても、怪なことをそのまま受け入れている。

亡くなった友人との、何とも言えないふれあいが、
楽しく、温かい気持ちにさせられた。

2024/10/01

冬虫夏草、がきっかけでこちらも読みました。
東京暮らしも長くなると、この作品の醸し出す世界にふと惹き込まれます。人間はもっと文明から離れた世界に歩み寄って良い。そんな気分になります。
ゴローとの出会いもわかり、のびのびしている様が目に浮かぶ。

2024/09/11

こんなにも、ゆっくり読もう、と感じた本はないと思う。
続きが気になる、結末が気になるというような読書とは全く違って…
この世界にできるだけ長くいたいなというような。
何度でも、どこからでも繰り返し読みたいような。

幽玄というのか、現実と非現実の境があいまいで、それを登場人物の誰もが不思議に思ったり騒ぎ立てたりしないのが心地よい。

2024/09/03

自然の情景が美しくて、ゆっくりじっくり読んで正解だった。
短い短編小説のような感じで、
全てを明かさない、その世界へ読者も一緒に迷い込めるところがいいな。
本来であればいないはずの生き物があたかも当たり前のように存在してる面白さ。
なんとなく、日本らしいなぁと思ってしまった。

たぬきが和尚に化けて出たり、小鬼がいたり、
季節は巡って行き、また生きる。
ただの日常が愛おしくなったな。

2024/07/26

とても好き。梨木香歩さんの文章は情景を美しく表し、一文字一文字を噛み締めながら読んだ。現実の美しさと、ありそうと思わせるような日常と、そこに少しの不思議が織り混ざっていて、この世界に行きたいと思わせられる。
1話1話の題名も好き、表紙のデザインと文字の美しさも好き、見返しの絵も好き、とても素敵な本。

2023/10/27

様々な植物にまつわる主人公の日常を描いていて、野草、野花、果樹、等が好きな方にはオススメしたいです。

2023/08/03

日常に見えて、全然日常じゃないんだよね。
なにせ登場人物にはいわゆる異種同士の子という
えらいこっちゃな人も紛れてるのよ。

そしていなくなったはずの友人まで
しれっと出てくるんだからたまらない。
でもそれも普段の日常。

ひょんなことからラスト、
彼は友人の世界へ危うく行ってしまいそうになります。
だけれども彼は言ったんだよね。

「家守でなければ」

そう、この不思議な世界、守らないと。

2023/08/03

不思議なちょっとした話が続くが、退屈ではなかった。むしろ大きな起承転結がない分、何度でも読み返してこの雰囲気に浸りたい。

2023/06/28

この摩訶不思議な世界はなんだろう。

最近、自然の素晴らしさを享受できるのは、そこに実は人の手が入って計算づくされているからということに気づいたのだが…

この物語のように古き良き自然？に入り込んだら、こんな摩訶不思議な体験ができるかも。でも、実際はそんな神秘は怖くもある。

2023/06/01

なんとも不思議な世界に迷いこんでしまいました。
とても心地よい(〃ω〃)
装丁も素敵です♪
好きなんですよ物怪、妖怪…

百年すこしまえの物語。
サルスベリ、河童、タツノオトシゴにマリア様
男は湖で亡くなった友人の家に住み、不思議な者達と違和感なく過ごしている。
とても美しい風景が浮かびます。

羨ましい…わたしもこんな暮らししてみたい(´ｰ｀)