社会起業家 の商品レビュー
名門大学を出て、自分で会社を興して、事業が拡大した暁には株式を上場し、第二のビル・ゲイツになるか、さもなければ大企業に就職して、ハードワークをこなしながら高級を得る 一昔前のエリートの考え方だったが、最近は事情が違うらしい。 「日本でもNPOが就職ランク1位になれるか?」 h...
名門大学を出て、自分で会社を興して、事業が拡大した暁には株式を上場し、第二のビル・ゲイツになるか、さもなければ大企業に就職して、ハードワークをこなしながら高級を得る 一昔前のエリートの考え方だったが、最近は事情が違うらしい。 「日本でもNPOが就職ランク1位になれるか?」 http://agora-web.jp/archives/1530290.html 今では、NPO(利潤も追及するNPO)が上位にきている Humanities/Liberal Arts、日本でいう文系出身の新卒は 3位が、Teach for America(教育のNPO) という記事を見て、この本をとりました。 社会起業とは何なのか、社会起業家が増えてきた時代背景など、一通り学べる。 自己啓発本よりも、はるかに自分が将来何を実現したいのか考えさせられる。 企業が社会性を求めている背景と理由 ・企業のグローバル化(国家が衰退、GDPで比較すると、上位で21位でエクソンモービルが他国を抜いてでてくる) ・ステークホルダーの行動の変化(買う・買わないで意思表示。ナイキの不買運動など) ・エンロン事件の影響(自分は何のために働くのか、考えるきっかけとなった事件) パタゴニアのイヴォン・シュナイザー 「会社は社会を変えるための道具」 この人を紹介している章を読んでしびれた。かっこよすぎる。 いろいろと勉強になりました。 次は、イヴォンの本買うぞーーー
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ビジネスを通じて社会を変えようと登場した社会起業家についてまとめた本。出版が2004年と古いため、あまり目新しいことはなかったのが残念。 ①社会起業家とは(結びにかえて) (1) 経済への貢献 (2) 市民社会の形成 (3) ライフスタイルの提唱
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ひとつに、消費者の啓蒙の重要性を感じた。 環境に配慮していたり、きちんと労働基準を守る企業の商品を選んで買ってもらう。そういった雰囲気を醸成する必要がある。 市場における商品選択の基準を、より人道的・環境配慮的なものにシフトすることによって、企業の利益至上主義を資本主義の内部か...
ひとつに、消費者の啓蒙の重要性を感じた。 環境に配慮していたり、きちんと労働基準を守る企業の商品を選んで買ってもらう。そういった雰囲気を醸成する必要がある。 市場における商品選択の基準を、より人道的・環境配慮的なものにシフトすることによって、企業の利益至上主義を資本主義の内部から解体させる。解体というより「ずらす」。そういう試みも可能なわけで、とても面白いと思った。 つまるところ、買い物は常に政治的な行為なのだ。 消費者としての市民は、労働者としての市民と同等に重要なトピックだと感じた。 そして、消費者がよりよい商品選びをするための選択肢を、社会事業家が積極的に示していく。 進歩的な企業の 良識的な振る舞いが、他の企業の経営方針にも影響を与えていく。 営業成績以外の評価基準を新設し、意識的な投資家たちに示していく。 そういった投資家が援助するのは、「所属する組織に対する忠誠心」よりも「目標達成に対する忠誠心」を持った人たち。市場原理に飲み込まれることをうまく避けつつ、思い思いの社会貢献事業を目指す。 企業や個人のミクロな行動が、マクロ的な市場全体に影響を与えることが可能であることを示していると思う。 ところで、筆者は行政のダメダメさを自明として、「官から民へ」みたいな項目もメリットとして掲げているが、「社会事業」って そもそも そういう枠組みの話なのか、対比されるべきものなのか疑問。 「官僚」ははたして非効率なのか、社会に関する事業をすべて個人に任せて良いのかは、また次の機会に考えてみたい。
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国内外で活躍する社会起業家達のやりがいと困難をわかりやすい文章で簡潔に掘り下げていってくれる。 なかでも私はSRIであるとか、NPOにも求められるようになってきた経営的な視点に惹かれた。 善意だけでは長期的な社会貢献は難しいというのが私の考えである。第一世代の社会起業家達が、自ら...
国内外で活躍する社会起業家達のやりがいと困難をわかりやすい文章で簡潔に掘り下げていってくれる。 なかでも私はSRIであるとか、NPOにも求められるようになってきた経営的な視点に惹かれた。 善意だけでは長期的な社会貢献は難しいというのが私の考えである。第一世代の社会起業家達が、自らが正しいと思って営利活動に勤しみ、その結果として社会貢献が付随してきたというこのモデルこそ、理想であると考える。そのようなモデルが生まれる背景を作るには消費者の監視が不可欠である。 しかし消費者全てがいちいち「この企業のこの製品はどこどこでこのような方法で製品を作っている」という風に調べていくのは困難である。そこでSRIである。SRIが企業倫理の監査として機能するには私達、消費者が環境や福祉、労働基準といった新しい経済的価値について関心を持たねばならない。 我々消費者は、価格やブランドといった選択が主流となっている現状の経済から、もう一段階上へと考えをシフトする必要があると感じた。
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入門編としていいと思います。 少し難解な表現のきらいもありますが、事例がよく載せてあって、イメージがつかめるかもしれません。
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NPOであれ企業であれ、そこでの活動を通して世の中にポジティブな影響を与える。社会問題を解決する。そんなことを大切にして起業する人達の活動を紹介している本です。 彼らが注目するのは、地域活性化や環境保護、社会福祉・・・。問題が山積みのこれらの分野を前にしてひるまず、前向きに解決...
NPOであれ企業であれ、そこでの活動を通して世の中にポジティブな影響を与える。社会問題を解決する。そんなことを大切にして起業する人達の活動を紹介している本です。 彼らが注目するのは、地域活性化や環境保護、社会福祉・・・。問題が山積みのこれらの分野を前にしてひるまず、前向きに解決策を考え行動し、それで食べている。自分の所属する団体を大きくすることや、そこで得られる利益を最大化することよりも、その組織を作り出した理由や哲学を優先する。なんか企業のイメージ変ります。 社会問題解決の手段として企業的活動を利用する彼らの世の中へのスタンスには、とってもあこがれます。だって、それって問題だらけの世の中を変えていくことだから。思えば何とかしたい社会問題は周りにいっぱいあるなぁ。
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起業家への応援歌。 髪の毛が真っ白になった方、 廃業した方、 夢を忘れて、維持に走っているように見られている方 などなど、必ずしも薔薇色ではないかもしれない。 仕事柄、起業家を支援しなくてはいけないのに出来ていない現状が嘆かわしい。 技術支援をしなくてはいけない組織なのに、「仕事がないか」「人がいないか」の相談が多い。 原点に帰れなくなる起業家はそう多くない。 次世代に引き継げない悩みは耳にする。 次世代は次世代で起業してもらえばいいということだろうか。
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岩波新書にしては分かりやすかった(笑)。社会起業家というのがどのようなものなのかよく分かった。ざっくり説明すると、社会に与える影響を十分に考慮しながら、最終的に公益につながような手法で利益を追求する起業家のこと。 高い志と優れたスキルがなければ社会起業家になれない訳ではない。...
岩波新書にしては分かりやすかった(笑)。社会起業家というのがどのようなものなのかよく分かった。ざっくり説明すると、社会に与える影響を十分に考慮しながら、最終的に公益につながような手法で利益を追求する起業家のこと。 高い志と優れたスキルがなければ社会起業家になれない訳ではない。社会起業家は、ちょっとした問題意識から生まれることもある。社会起業家は「難しい」とか「流行に過ぎない」とか思っている人には是非とも読んで欲しい。
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副題に『社会責任ビジネスの新しい潮流』とあるように、社会責任投資(SRI)を中止に社会起業とNPOの動向を紹介しています。日本でも有名なスターバックスについても触れています。 彼ら社会起業家たちは環境や人権問題、地域再生等に対し、使命感を持って活動・起業している様が伺えます。他人任せでなく、『自分が変えていくんだ!』という責任感が強く、その志に共鳴した人々が、ついには今日の世界システムの変革を起こすまでに成長する姿には脱帽と敬意を表するばかりです。 非常に新鮮で、この様な世界があるのだと改めて知らされた内容がこの一冊に凝縮されています。 サクサク読めて面白いのですが、その実態、設立当初の思いと実際の現場の行動が今も一貫しているのか、また設立数年後の課題をもう少し具体的に述べてほしいと感じました。今やNPOの存在意義は不動の地位となっていますが、乱立するそれらは受益者が特定されており、万人が利用するものではありません。そのため、NPO活動についてよく分からないという人も多いはずです。また、SVN(ソーシャル・ベンチャー・ネットワーク)もNPOも、いまの時代だからこそ隆盛できる背景がありますが、数十年後には廃れていく可能性も否定できなく、それについて言及してくれたら更に面白いだろうと感じました。
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【内容】構成としては、前半に社会起業そのものやその背景についての概念的知識、後半は実例の紹介というわかりやすい形になっていた。社会起業家についての知識がかなり少ない人への導入の本としては最適。 【文責】みなみ
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