銀の匙 の商品レビュー
この本をやっと手に取ることができた 大人が読んで新鮮な というよりは 私も子ども時代、中高生時代 こんな想いをもって生きていたこともあったな と、そんな自分の若いころの想い出も引き出してくれる 懐かしさがこの本に詰まっていました
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綺麗な日本語といえばこれ。心洗われたいときに読んでる。 読んでると色と風と味と人の温かさが見えてくる。
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子供の鋭い視線、質問には時々どきりとするけれど、まさにそのような子供視点の話。「だって先生も人間だって思うから」とか、好きな子にいつまでも素直になれないところ(!)に中勘助の繊細で心優しい人柄が伝わってくる。 謙遜しながらも周りから応援されたと聞くけれど、本当に人に恵まれていた方...
子供の鋭い視線、質問には時々どきりとするけれど、まさにそのような子供視点の話。「だって先生も人間だって思うから」とか、好きな子にいつまでも素直になれないところ(!)に中勘助の繊細で心優しい人柄が伝わってくる。 謙遜しながらも周りから応援されたと聞くけれど、本当に人に恵まれていた方だったんだと思う。
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作者の当時の幼少期と自信のそれとは全く時期が異なるし,体験内容も違うのだけれども,幼き頃に感じた印象・思いというのはとても共感できた。 大人になった今では当たり前の景色でも,子供の頃はやたら不思議に映ってたなぁと妙な郷愁を感じてしまった。
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表現が美しい。 短く章立てされているので一つあたりの話に劇的な起承転結があるわけではないが、不思議と引き込まれる。 子供のころに見えていた世界を透明な水越しに覗き込んでいるような気分になる。景色もそうだが、心情もそうだ。 周囲と自分との差ーー例えば漢籍を知る主人公と知らない他の...
表現が美しい。 短く章立てされているので一つあたりの話に劇的な起承転結があるわけではないが、不思議と引き込まれる。 子供のころに見えていた世界を透明な水越しに覗き込んでいるような気分になる。景色もそうだが、心情もそうだ。 周囲と自分との差ーー例えば漢籍を知る主人公と知らない他の子供たちとの中国観の違いのようなーーを感じてしまう時、主人公は他の子供を見下しながらも孤独を覚える。 皆と同じであることは楽でしかも快感だ。しかし同調できない。協調性の有無ではなく、自分を裏切ることになる行為に諾と言えないのである。 だから、この小説は水鏡で世界を映したような美しさと悲しさを湛えている。
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夏目漱石が絶賛し、1913年、1915年に東京朝日新聞に掲載された中勘助の自伝的小説。主人公が子供の頃の生活を回想する形で書かれています。当然、作者が大人になってから書かれた作品ですが、感受性豊かな幼少期のことが生き生きと描かれています。読み始めた時は、独特の日本語の言い回しや使...
夏目漱石が絶賛し、1913年、1915年に東京朝日新聞に掲載された中勘助の自伝的小説。主人公が子供の頃の生活を回想する形で書かれています。当然、作者が大人になってから書かれた作品ですが、感受性豊かな幼少期のことが生き生きと描かれています。読み始めた時は、独特の日本語の言い回しや使い方に少し苦労するのですが、慣れてくると突然目の前が開けたように様々な情景が目に浮かぶようになります。この本は、読む年齢や読まれる時代によって、ぜんぜん違った印象をあたえると思います。
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わたしが失ったものを、鮮やかに蘇らせる。これは・いったい・なんだ。そればかり考えていた。わたしにとっての銀の匙のようなものがきっとどこかにあって、わたしはそれをどこかにおいてきてしまったようだ。
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★SIST読書マラソン2015推薦図書★ 【所在・貸出状況を見る】 http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=all&c...
★SIST読書マラソン2015推薦図書★ 【所在・貸出状況を見る】 http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=all&category-mgz=all&materialid=09930223 ☆展示:文庫本100年
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中勘助「銀の匙」(岩波文庫 緑51-1) 毎朝、一節(2〜4ページ)ずつ音読して読了しました。 また素晴らしい一冊と出会えました。 とにかく文章が美しい。読んでいて気持ちの良い作品でした。 また、大人の描く子供時代の心理描写ではなく、まるで子供時代に書いた日記のように生々...
中勘助「銀の匙」(岩波文庫 緑51-1) 毎朝、一節(2〜4ページ)ずつ音読して読了しました。 また素晴らしい一冊と出会えました。 とにかく文章が美しい。読んでいて気持ちの良い作品でした。 また、大人の描く子供時代の心理描写ではなく、まるで子供時代に書いた日記のように生々しく、的確に心情を表現していて、不思議な心地でした。 内容は、ノンフィクションなので、非常にドラマティックな展開というわけではありませんが、全く飽きず、次々読みたい気持ちを押さえながら読みました。 引っ込み思案で人見知りな主人公にどこか親近感を覚え、少年の淡い恋心、別れ、死別…最近涙もろいせいか、思わず泣き出しそうな場面もありました。 あっという間に読める本です。 読んだことのない方は、是非一度読んでみてください^_^
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2014年6月26日読了。 子供の頃のできごと、子供の頃の世界がこうも鮮やかに描けるのは素晴らしい。
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