第六大陸(1) の商品レビュー
“国際社会の流れは、協調と融和に向かっている。世紀初頭に中東で巻き起こった、アメリカとイスラム諸国の戦争も、時の合衆国大統領が世論に押されて無様な退陣劇を演じたことで、沈静化した。以来、むやみと軍事力を行使する国は、世界中から白い目で見られるようになった。いかに南沙の原油がほし...
“国際社会の流れは、協調と融和に向かっている。世紀初頭に中東で巻き起こった、アメリカとイスラム諸国の戦争も、時の合衆国大統領が世論に押されて無様な退陣劇を演じたことで、沈静化した。以来、むやみと軍事力を行使する国は、世界中から白い目で見られるようになった。いかに南沙の原油がほしいといっても、そのために戦争を起こすのは割に合わない。 これまでの遺恨はそれぞれ我慢して、なんとか平和協力の道を探ろうという合意がなされた。五ヵ国合弁の南沙開発公社が発足し、暗中模索の末に考え出されたのが、まず資源利用とは関係のない施設を南沙に建設し、戦争を抑止するシンボルにしようという案だった。”(p.26-27) 冒頭で説明されるこの世界の超近未来が、現実と余りにかけ離れていて悲しくなった。2003年の時点では、こういう夢を描くことがまだ可能だったのに、世界は真逆の方向に進んでいる。
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極限環境下での建設工事を専門に請け負う会社が主体の月面開拓物語。月面基地を作る時は結局はどこかの国の天才とか、大金持ちがバックアップして民間が主体にならないと国主体ではダメなのかもしれないなぁとか思ったり…
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すごくいい! 走也くんと妙ちゃんの関係も素敵だし、月に行くというありきたりかもしれない設定でも夢に溢れてる(*´▽`*) 続きを楽しみにしてます!
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ーーー西暦2025年。サハラ、南極、ヒマラヤ、極限環境下での建設事業で、類例のない実績を誇る御鳥羽総合建設は、新たな計画を受注した。依頼主は巨大レジャー企業会長・桃園寺閃之助、工期は10年、予算1500億、そして建設地は月……。 月面の中国基地へ、現地調査に赴いた機動建設部の青峰...
ーーー西暦2025年。サハラ、南極、ヒマラヤ、極限環境下での建設事業で、類例のない実績を誇る御鳥羽総合建設は、新たな計画を受注した。依頼主は巨大レジャー企業会長・桃園寺閃之助、工期は10年、予算1500億、そして建設地は月……。 月面の中国基地へ、現地調査に赴いた機動建設部の青峰が目にしたのは、想像を絶する苛酷な環境だった―民間企業による月面開発計画「第六大陸」全2巻着工! 裏表紙を読んだ瞬間レジに並んでいた、小川一水の長編 しっかりと踏みしめられる物語の設定から、重力6分の1のSFの空へと飛び立つ過程がきちんと描かれていて好印象。 「月に行って商業施設をつくる」 SF作品としては、ともすれば控えめにも思える目標。 それに伴う様々な課題がシビアにシミュレートされ、なおかつ夢を見させてくれるSFの楽しさと絶妙にバランスをとっている。 強いて欠点をあげるとすれば、後半〜終盤のイングーの登場が少し唐突に思えたぐらいか。 立ち塞がる壁を次々クリアする、経済小説的な側面もあるように思った。 「飛べ。速く、高く。」
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月に式場建設 建設主任 青峰走也 (23) 鍵は新型ロケット 数々の特殊建築を手がけてきた後鳥羽総合建設が月での事業計画を表明した。地球から38万キロ、重力は6分の1という極限の環境下に結婚式場を建てる。 この事業を企画した小川一水は丹念な取材に裏付けられた斬新な...
月に式場建設 建設主任 青峰走也 (23) 鍵は新型ロケット 数々の特殊建築を手がけてきた後鳥羽総合建設が月での事業計画を表明した。地球から38万キロ、重力は6分の1という極限の環境下に結婚式場を建てる。 この事業を企画した小川一水は丹念な取材に裏付けられた斬新なテーマのジュブナイルで好評を博している。
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第六大陸1、2 理系の娘に薦められて読んだ。SFは大昔に読んだブラッドベリ以来か……? 月に進出するという夢物語が、そのための経費の捻出や、技術開発、政治的駆け引き、マスコミの騒ぎっぷりなどの描写で、リアリティーあるストーリーになっていると思う。 これを機会に、他のSFも読んでみ...
第六大陸1、2 理系の娘に薦められて読んだ。SFは大昔に読んだブラッドベリ以来か……? 月に進出するという夢物語が、そのための経費の捻出や、技術開発、政治的駆け引き、マスコミの騒ぎっぷりなどの描写で、リアリティーあるストーリーになっていると思う。 これを機会に、他のSFも読んでみようかという気になる。 ただ、2の最後の方は、むしろファンタジーのようだ。
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人類が月面にその第一歩を印したのが69年の夏。不鮮明な画像の中を飛び跳ねる様に動いていたアポロ11号乗組員のことは今も鮮明に覚えている。その時、次は火星だと誰もが信じていた。しかし72年を最後に月面に立った者は居ず、有人火星探査の夢もほぼ潰えた。これは技術的問題ではなく巨額の投資...
人類が月面にその第一歩を印したのが69年の夏。不鮮明な画像の中を飛び跳ねる様に動いていたアポロ11号乗組員のことは今も鮮明に覚えている。その時、次は火星だと誰もが信じていた。しかし72年を最後に月面に立った者は居ず、有人火星探査の夢もほぼ潰えた。これは技術的問題ではなく巨額の投資に見合う目的を見出せないからである。本作は、ある種の月面建築物を日本の民間企業が請負い、幾多の困難を一歩一歩克服していく様子がリアルに描かれる。工期10年との絡みもあるのであろうが天才中学生がヒロインという点にやや違和感を覚える。
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著者の作品の最初に読んだ作品。 月面開発「プロジェクトX」をよりエンタテイメントな感じにした作品で、 とても面白かった。
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月に民間の会社が商業施設を建てる、近未来が舞台のハードSF小説。 わかりやすいくハラハラさせられる演出で、山あり谷ありで飽きません。 ハードSFならではの科学的根拠なども、しつこくない程度で良かったです。 ちょっとプロジェクトXの雰囲気があります。
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近未来の日本の割に設定がファンタジックだが、現代の我々に近い会社員の立場の視点から描いた壮大な宇宙開発ということで興味のひきたつ内容だと思う。
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