キーリ(1) の商品レビュー
お奨めです
霊感の強い少女キーリ、「不死人」ハーヴェイ、ラジオの憑依霊である兵長。それぞれ行き場を持たない3人が旅する荒廃した大地。乾いた空気の中で、ぎこちなくよりそうぬくもりが暖かいシリーズ。
yoko
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※このレビューにはネタバレを含みます
R3.5.12〜8.13 (きっかけ) 有人に借りた (あらすじ) キーリは教会の寄宿学校に通う14歳の少女。霊感が強く霊が見えることから、神の存在や教義に疑問を抱いていた。 冬の長期休暇初日、キーリは<不死人>の青年ハーヴェイと、その同行者の小型ラジオの憑依霊・兵長と知り合う。 キーリは、勝手に彼らの旅についていく事に……。様々な亡霊たちとの出会いと別れを経験しながら、キーリはやっと自分の居場所を見つけた気がしていた。 しかし、旅の終わりは思いのほか早く訪れる。ハーヴェイが教会の<不死人狩り>に捕まってしまい……。 (感想) 物語はまあまあでしたが、文章が少し読みづらかった。 キャラクターの動きの描写などがくどく感じました。
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主人公のキーリは、教会の寄宿学校に通う14歳の少女です。霊感が強く、他の人には見えないものが見える彼女は、クラスメイトたちから避けられており、唯一の友人は幽霊のベッカだけでした。 ある日、彼女はイースタベリの駅前で、「不死人」の青年ハーヴェイと、ラジオの憑依霊「兵長」と出会いま...
主人公のキーリは、教会の寄宿学校に通う14歳の少女です。霊感が強く、他の人には見えないものが見える彼女は、クラスメイトたちから避けられており、唯一の友人は幽霊のベッカだけでした。 ある日、彼女はイースタベリの駅前で、「不死人」の青年ハーヴェイと、ラジオの憑依霊「兵長」と出会います。不死人とは、兵士の死体に、超高純度のエネルギーの結晶である「核」を、心臓の代わりに埋め込まれた者たちのこと。80年前の戦争で、死なない兵士として作り出され、現在は「核」を狙う教会に追われる身となっています。 ハーヴェイは、炭化銃を装備した教会兵たちの目をかいくぐって、兵長を戦争で亡くなった兵士たちの眠る墓場に送る途中でした。キーリは、そんな彼らについて行くことを決め、奇妙な3人の旅が始まります。 旅の途上、3人はかつてハーヴェイが世話になったという診療所を訪れます。ところがそこで、ハーヴェイと同じく不死人であり、現在は教会のために「核」の回収人として働いているヨアヒムに見つかってしまいます。 キーリと別れたハーヴェイは、ヨアヒムの襲撃を受けて「核」を奪い取られてしまいます。そしてヨアヒムは、なにくわぬ顔でキーリの前に現われ、彼女を首都の神学校に招くという話を持ちかける。ヨアヒムの正体を知らないキーリは、彼の言葉に従って首都へ向かう列車に乗ります。そんな彼女に、「核」を失ったハーヴェイの身体に入り込んだ兵長がやってきて真実を告げます。キーリは、ヨアヒムからハーヴェイの「核」を取り戻すことを決意します。 「あとがき」にも書かれているように、「荒野の惑星、スチームパンク、旧式ラジオ、さびた機械と古いオイル」といったギミックが詰め込まれた世界が舞台ですが、キーリには霊が見えるということで、すこし幻想的な雰囲気もある物語です。いちおう全体の流れはありつつも、連作短編のようなスタイルになっているところが気に入っています。
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コミカライズ版をきっかけに出会い、中学時代の青春を捧げた作品の一つ。 幽霊が見える事で周囲から遠巻きにされていた少女と、戦争の罪をなすりつけられ命を狙われる身となった不老不死の青年、そして、戦死後ラジオに憑依した兵士の霊が、3人で荒廃した惑星を旅しながら、それぞれの居場所を求め...
コミカライズ版をきっかけに出会い、中学時代の青春を捧げた作品の一つ。 幽霊が見える事で周囲から遠巻きにされていた少女と、戦争の罪をなすりつけられ命を狙われる身となった不老不死の青年、そして、戦死後ラジオに憑依した兵士の霊が、3人で荒廃した惑星を旅しながら、それぞれの居場所を求めていく物語。 砂埃の匂いがするような荒廃した世界の中で、 陽だまりのようにほんのり暖かくて、涙が出るような優しさが溢れる作品です。 呼んでいくうちに切なさで苦しくなっていくので、正直何度も読み返そうと思える作品ではないのですが、最近ふとしたきっかけで再読し始めました。 互いの存在に救われ、互いを救いたいと心から思うキーリとハーヴェイの、少しずつ少しずつ縮まっていく距離感と関係性が本当に尊くて切なくて、やっぱりこの作品が大好きだなと心から思います。 読み終わった後、必ず心に何か残る作品なので、 ライトノベルであることに食わず嫌いせずに色んな人に知ってほしいな、、
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今まで読んできた本の中で一番好きなシリーズ 中学生の頃に出会い、読み終わった後もずっとカバンに入ってました。 当時は最終巻のラストを思い出す度に涙が…。
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間違いなく私に青年×少女の良さを知らしめた、影響を受けた一冊。 あとハーヴェイみたいな人と結婚することを夢見て彼氏ができなかったのもこの本のせい( ˘ω˘ ) この本を読んだのがそれこそキーリと同年代(!)だったので自己投影しながら読んでいたし、恋愛にしか興味のない年頃だったので...
間違いなく私に青年×少女の良さを知らしめた、影響を受けた一冊。 あとハーヴェイみたいな人と結婚することを夢見て彼氏ができなかったのもこの本のせい( ˘ω˘ ) この本を読んだのがそれこそキーリと同年代(!)だったので自己投影しながら読んでいたし、恋愛にしか興味のない年頃だったので最後はくっつけくっつけ…!と念じていた。残念ですがこの巻ではくっつきません、続きを買いましょう。 退廃的な世界で救いのちらつく車窓から、不死人と少女とラジオがあどけなく笑っている話。 ちなみに兵長と言えばリヴァイよりこっち。
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再々読。不老不死の青年の旅に霊感が強い少女がついていく話。それまで青年は生きることに対して嫌気を感じていたが、少女との出会いで(途中殺されかけても)無意識に生き延びようする所までの変化が印象に残った。 2014.8.9(1回目)
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一巻のみ。 霊感が強く幽霊が見える少女と不死人という不老不死の男の物語。 私の周りで 「一巻は凄い面白い」 と評判。 「二巻以降は?」 「あんま印象残ってない」とのこと。 宗教だったり惑星移住だったりでちょっと不思議な世界勘が結構雰囲気出てます。良いです。 中世っぽいけどスチームパンク的な。 黒髪でおとなしいという主人公のキーリがどうも没個性的に感じてあまり好きじゃなかったんですが、読み進めてく内に我が見えてきたり成長が垣間見れたりでダンダン好きになってました。 かわいくてたくましいです。 読みやすく読後感も良いんですが対決シーンがやや強引かつ早急な決着だったのであっけにとられた 最後はとても素敵です読後感良し。 全部読むのでとりあえずの★3!
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退廃的な世界観に引き込まれました。 幽霊の見える少女と不死人の青年とラジオに憑依した兵長の霊が旅をします。
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高校生のときに友だちに貸してもらって読んだキーリシリーズ、古本屋で安く売られていて、再読したくなったので買いました。 幽霊が見える女の子、キーリ。 戦争兵器として作られ、永遠の命をもつ青年ハーヴェイ。 しゃべるラジオ、兵長。 そんな3人の、どこか不器用だけど暖かい、けれど常に...
高校生のときに友だちに貸してもらって読んだキーリシリーズ、古本屋で安く売られていて、再読したくなったので買いました。 幽霊が見える女の子、キーリ。 戦争兵器として作られ、永遠の命をもつ青年ハーヴェイ。 しゃべるラジオ、兵長。 そんな3人の、どこか不器用だけど暖かい、けれど常にいつ終わってしまうか分からない寂しさと切なさが織り混じった旅は、まだはじまったばかり。 おぼろげに覚えている最終巻にあった、彼らの旅の終着までの間に、また私も3人といっしょにブルーグレーの空の下を旅できると思うと、なんともいえない喜びと懐かしさが胸に込み上げます。 大好きなシリーズの第一巻、再読記念。
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