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図書館の神様 の商品レビュー

3.8

426件のお客様レビュー

  1. 5つ

    98

  2. 4つ

    139

  3. 3つ

    142

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2023/10/05

過去の辛い出来事によって、将来に希望を見出せなくなった女性が、赴任した高校で文芸部の顧問になったことをきっかけに、変化していく気持ちを描いた物語です。 タイトルから、本に関係した話題がありそうだと想像していましたが、作中で取り上げられる川端康成、夏目漱石、山本周五郎…といった作...

過去の辛い出来事によって、将来に希望を見出せなくなった女性が、赴任した高校で文芸部の顧問になったことをきっかけに、変化していく気持ちを描いた物語です。 タイトルから、本に関係した話題がありそうだと想像していましたが、作中で取り上げられる川端康成、夏目漱石、山本周五郎…といった作家さん方を恥ずかしながらほとんど読んでいないので、とても勉強になりました。 主人公の弟や、文芸部所属の男子生徒のキャラクターもとても良く、彼らの何気ない言葉の中にも優しさや温かさが感じられ、それが心にじわりと沁みてきます。

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2023/08/06

文芸部の垣内くんとのやりとりが面白い。 真面目に「私」からの冷やかしにも思える会話に答えているところとか。 あと毎週末に海を見に遊びにくる弟もいいキャラしてる。

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2023/07/09

部活の仲間の死に主人公は関わっていたのかはわからない。でも、厭世的になった主人公がダラダラと人生を生きていながら、弟、生徒と話しながら変化していく話。不倫する男女の自分勝手な感じが良く描かれていた。生徒がすごく魅力的。

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2023/07/07

挫折した主人公が教師になり生徒と向き合っていくうちに自分を取り戻していく。最後のお手紙にジーンとしました。次の学校でも頑張って!

Posted byブクログ

2023/03/09

僕は、図書館では、本を読まない。でも、よく図書館に行く。小学校の頃は、かくれんぼのいい隠れ場所であったし、中学校の頃は内緒の話をする場所で、高校の頃は昼寝の場所だった。浪人時代は、朝から晩まで図書館の隅っこで数学を解いた。大学時代は、友達のノートをコピーしたり、待ち合わせや休講の...

僕は、図書館では、本を読まない。でも、よく図書館に行く。小学校の頃は、かくれんぼのいい隠れ場所であったし、中学校の頃は内緒の話をする場所で、高校の頃は昼寝の場所だった。浪人時代は、朝から晩まで図書館の隅っこで数学を解いた。大学時代は、友達のノートをコピーしたり、待ち合わせや休講の暇つぶしの場所であった。 でも、なんとなく図書館から守られている感じがあったと思う。古い沢山の本は、無知で生意気で向こう見ずな若い僕を優しく包んでくれていた。図書館の止まったような時間は、激しく流れ日々変わる若い僕の感情をなだめてくれた。いつ行っても、無表情で淡々と受け入れてくれる図書館に僕は何度も救われたんじゃないかと、振り返るとそう思う。 図書館には、それぞれの思い出や思い入れがあると思う。 だから、『図書館』とつく題名の小説、漫画、映画等は意外と多い。小説では『図書館戦争』が有名だが、今日は、瀬尾まいこ作『図書館の神様』を紹介する。瀬尾さんの作品には、悪い人は出てこない。だけど、ちょっと変な人だったり、傷ついた人とか、トラブルを抱えた人が出てきて、良い感じに、リアル感を伴って物語が展開されて心地よい読後感を与えてくれる。デビュー2作目の本作で、その傾向を決定づけるものとなったと個人的には思う。図書館が前面に出るわけではないのだが、図書館の奥深さと寛容さを秘めたストーリー。あなたの中にも、『図書館』があることを気づかせてくれる素敵な本。

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2023/02/24

また新たな切り口で、いいことばかりではないけれどなんだか心が和んだ。 垣内くんみたいなコいたら会いたい。 瀬尾さんの理想像なのかな。 「天国はまだ遠く」「夜明けのすべて」にも出てくるようなこういうキャラクターの人が側にいてくれたらいいなぁ。

Posted byブクログ

2023/02/18

乙一さんの「箱庭図書館」から図書館繋がりで こちらの「図書館の神様」。 優しい題名と思って読んでみたら なんとも優しい本だった。 幼い頃から高校までバレーボールに全てを捧げてきた清は、バレー部の後輩の自殺をきっかけに バレーボールから離れてしまう。大学生になり またバレーボール...

乙一さんの「箱庭図書館」から図書館繋がりで こちらの「図書館の神様」。 優しい題名と思って読んでみたら なんとも優しい本だった。 幼い頃から高校までバレーボールに全てを捧げてきた清は、バレー部の後輩の自殺をきっかけに バレーボールから離れてしまう。大学生になり またバレーボールをしたくなった清は 恋人の勧めで「コーチ」という立場からバレーボールに携わることを提案され、高校の講師となる。しかし、清が受け持つことになったのは、部員がたった1人しかいない文芸部の顧問だった。 後輩の自殺のきっかけを作ったのは自分の指導のせいではないかと悩んだり、恋人は婚約者と結婚して不倫関係になったりと、清の人生はなかなかに暗くハードなものに思うんだけど なぜかそれを重く感じることは出来なかった。清の性格のせい?周りの人が優しい人ばかりのせい?どんな悲しいことも 生きていけば日々の生活の中でいつかは薄れていくよってメッセージだったのかな? 高校の講師にも部活の顧問にも退屈さを感じていたり 不毛な恋をしていたりの清の毎日に、唯一の文芸部員の垣内くんの存在はよかったなぁ。垣内くんとのやりとりも、部活最後の日に意味もなくグランドを走り回ったあとに 図書室でソーダを飲むのも。あ、青春ってなんかこんな感じだったよなぁって。 子供の頃は 何か困ったことがあると「神様どうか助けて下さい」と何かと神頼みをしたもんだけど、大人になり大抵のことじゃ神頼みもしなくなったし おみくじとかも信じてないし。 ただ 朝日に照らされて輝いている海や、日が落ちて赤や紫にグラデーションを作る山のシルエットや、自然や景色に心を奪われることが年々増えてきて 『目になれし山にはあれど 秋来れば 神やすまむとかしこみて見る』 という石川啄木の短歌に 生徒たちが「わかるなぁ」と感慨深げに言う場面にはっとした。「秋の山を目の当たりにすればわかる。山には神が住んでいる。単に美しいのではなく、神々しい。」なるほど。わたしも神様をちゃんと感じていたんだ。 神様が図書館にもいるならば、神様、感動で心が震えるような、怖すぎて次のページもめくれなくなるような、笑いすぎて腹が捩れて涙がでるような、そんな本との出会いがありますように。 『文芸部は何一つ同じことをしていない。僕は毎日違う言葉をはぐくんでいる。』 こんなに書いといて星は2 疲れているときにはホッとできるような本でした。

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2023/01/28

中学生の娘にお薦めを頼まれて、どうかな、とタイトルだけで選んだけど、不倫は多分受け付けないね。こっそりお蔵入りです。

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2022/11/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

p128「財布を落として困り果てた時、浅見さんに助けてもらえればどんなにいいだろうと思いながら、一時間の道のりを歩いて帰った。授業参加の前日、眠れなくて、浅見さんの大丈夫ってひと言が聞きたかった時もあった。すぐに叶う簡単なことなのに、それができない。それを諦める瞬間、私はとても悲しかった。(中略)いつも私は一人だった。どんなに浅見さんを必要としていたか。 だけど、そのたびに私はちゃんと衝動を抑えてきた。一人でじっと気持ちを外に漏らさずに抱えていた。 なのに、今、思わず気持ちを漏らしてしまった私に浅見さんが発した言葉は「困るんだけど」それだけだった。」

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2022/09/22

う~ん、何だろう? 不倫を設定として織り込むのは分かる気はするんだけど、ちょっと自分には余分な生々しさかな。相性の問題だけど。何で講師がこんなに高校生と馴れ馴れしいの?って不自然に感じるのは世代ギャップの問題なのかな? 面白いと言えば面白いんだけど。舞台の演劇とか好きな人なら抵抗...

う~ん、何だろう? 不倫を設定として織り込むのは分かる気はするんだけど、ちょっと自分には余分な生々しさかな。相性の問題だけど。何で講師がこんなに高校生と馴れ馴れしいの?って不自然に感じるのは世代ギャップの問題なのかな? 面白いと言えば面白いんだけど。舞台の演劇とか好きな人なら抵抗無く楽しめるのかも知れない。

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