三幕の殺人 の商品レビュー
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章立の仕方がこれまでのものとちがうと思ったら、タイトル通り三幕仕立にしてあるんですね! 何作も読んでいるのに、犯人はわかりませんでした... 動機にも納得いかないな〰。そこまでして、手に入れたい女なのか、それともその思い込みが老化ゆえなのか。 一番あっぱれだったのは、ポアロがわざと英語を下手なふりをしたり、わざと尊大にふるまって相手を油断させていることかな。そしてここでもカードの家を組み立ててましたね!
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第一幕では、引退した俳優チャールズ・カートライトが開いたパーティーで、無害で敵がいたとは考えられない牧師スティーヴン・バビントンが殺されます。第二幕では、医師であるバーソロミュー・ストレンジが開いたパーティーで、バーソロミューが殺されます。二件の殺人事件は状況がそっくりでした。そ...
第一幕では、引退した俳優チャールズ・カートライトが開いたパーティーで、無害で敵がいたとは考えられない牧師スティーヴン・バビントンが殺されます。第二幕では、医師であるバーソロミュー・ストレンジが開いたパーティーで、バーソロミューが殺されます。二件の殺人事件は状況がそっくりでした。そして、第三幕でも、殺人事件が起きます。 チャールズと、美術・演劇のパトロンであるサタースウェイト、チャールズに恋するエッグの三人がこの事件に挑み、そこにポアロが加わります。この物語ではチャールズが主役でなくてはならず、ポアロは助演として、真相へと導きます。 第一の殺人事件は、“ひじょうに奇妙な動機(p342)”でしたが、一連の事件の動機は、“シェルシェ・ラ・ファム(犯罪の裏に女あり)(p365)”という格言のとおりでした。今回もポアロの推理には感心させられました。 元俳優が出てくることもあり、舞台のような物語だと感じました。
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いつまでたってもポアロが表舞台に出て行動しないので、いささか物足りなく思っていたら、あらまぁ、演出家というか脚本家というか、すっかり謎解きの指揮は取ってくれてあっぱれの構成に脱帽です。
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元役者の家のパーティで牧師が突然亡くなる。招待客として偶然居合わせたポワロも含めて自然死と判断するが、これを殺人と睨んだ役者とその友人たちは独自の捜査を行い…。 終盤のどんでん返しは意外性はあるものの少し無理がありすぎるのでは。タイトル通りの非現実的なドラマチックすぎるストーリー。
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三人の素人探偵が物語を引っ張り、エルキュール・ポワロが完全に脇役に回る異色なストーリー。最初の事件でポアロがあっさり事件性を否定するのは違和感を覚えますが、プロットはよく練られていますし、クリスティらしい意地の悪い仕掛けも炸裂するので、概ね出来の良い作品だと思います。 ただ、一人...
三人の素人探偵が物語を引っ張り、エルキュール・ポワロが完全に脇役に回る異色なストーリー。最初の事件でポアロがあっさり事件性を否定するのは違和感を覚えますが、プロットはよく練られていますし、クリスティらしい意地の悪い仕掛けも炸裂するので、概ね出来の良い作品だと思います。 ただ、一人目の殺人の動機は納得がいくものの、その為にリスクを冒せるものなのかと考えると微妙に感じてしまいます。
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ポアロシリーズ。またしても犯人が最後までわかりませんでした。ちょっと悔しい。確かに二人のうち、どちらかだとは思っていたのですが、理由がまったくわかりませんでした。 最後のポアロのセリフがユニークで素敵。
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ポアロ視点でストーリーが進まないので、ポアロ好きな私にとっては少々物足りない。 表紙が洒落てるのがいいですね。
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ポアロが脇役として出るのは面白かった、最後の最後は出てきてくれたから楽しかったけど、やはりポワロがもっと出てきてほしかったから、☆4で。
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引退した俳優チャールズのホームパーティで善良な牧師が死んだ。 チャールズの友人バーソロミュー医師のパーティでは同じ状況下で殺人が起きた。 元俳優チャールズと、彼に恋する若き女性エッグ、 それから美術・演劇のパトロン サタースウェイト。 一幕・ニ幕で彼等三人が事件解決に乗り出しま...
引退した俳優チャールズのホームパーティで善良な牧師が死んだ。 チャールズの友人バーソロミュー医師のパーティでは同じ状況下で殺人が起きた。 元俳優チャールズと、彼に恋する若き女性エッグ、 それから美術・演劇のパトロン サタースウェイト。 一幕・ニ幕で彼等三人が事件解決に乗り出します。 探偵業を引退しているポワロは脇役です。 三幕でようやくポワロが表に出ますが、照明役の如く、 的確なコメントで事件のポイントを照らし彼等を真相へと導きます。 「あなたは演劇者の頭脳を持っておいでです、チャールズさん、 創造的で、独創的で、常に演劇的要素を求める。 サタースウェイトさんは、観客の頭脳でもって、登場人物を観察し、 芝居の雰囲気を感じ取る。しかし、わたしはというと、 わたしの頭脳はおもしろみのない事実で成り立っているのです。 芝居の衣装や照明を抜きにしてそのものだけを見るのです。」 第一幕「疑惑」、第二幕「確信」、第三幕「真相」 アガサ女王様、また同じような気が・・・! ポワロはシェリーがお好き。
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再読。 第一の殺人が誰にも恨まれそうにない老牧師、第二の殺人が第一の殺人の時に居合わせた医師。同一犯の犯行としても、動機が分からないのは第一の殺人。何故、犯人は老牧師を殺さなければならなかったのか。その一事に悩まされるポワロ達。 本当にポワロものか、というくらいにでしゃば...
再読。 第一の殺人が誰にも恨まれそうにない老牧師、第二の殺人が第一の殺人の時に居合わせた医師。同一犯の犯行としても、動機が分からないのは第一の殺人。何故、犯人は老牧師を殺さなければならなかったのか。その一事に悩まされるポワロ達。 本当にポワロものか、というくらいにでしゃばらない作品。 トリックよりも事件に隠された背景や意図を推理することに主眼が置かれている。最後のポワロの一言がなかなか洒落ている。 改めて読んでみて思うのが、クリスティのロマンスものは正道であるということ。
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