ナイルに死す の商品レビュー
面白かった スタイルズ荘、オリエント急行よりも個人的に好いた 『当てはまらない真実から出発する』シャーロックホームズも同じようなことを言っていたような 映画も観てみようかなと思う
Posted by
ジャクリーンが印象的だった。「彼を愛しすぎている」と作中で強調されていて怖いなこの女としか思わなかったけど、真相が明かされるにつれて味わい深い人へと印象が変わった。ラストの彼女の決断が切ない。ダブルミーニング(2つ以上の解釈が可能な意味づけのこと)が見事だったなと感じた推理小説だ...
ジャクリーンが印象的だった。「彼を愛しすぎている」と作中で強調されていて怖いなこの女としか思わなかったけど、真相が明かされるにつれて味わい深い人へと印象が変わった。ラストの彼女の決断が切ない。ダブルミーニング(2つ以上の解釈が可能な意味づけのこと)が見事だったなと感じた推理小説だった。あとポワロさんって何だかんだ女性には優しいよね。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
はっきりいって今までのクリスティー作品の中でダントツで面白かった。親友に婚約者を奪われた哀れな女性の行く末に心を揺さぶられた。無限に拡散していく人物相関はどこに着地するのだろう?ととにかく夢中になって読んだ。まだ著作を5分の1も読めていない私だが、読んだことない方にクリスティーのおすすめを聞かれたら現時点では真っ先にこれをお勧めすると思う。 【ネタバレ強め】【シリーズ過去作ついても触れるので注意】 肝心な時に限ってピタリと当ててしまった。当てたくなかった。なぜ当てられたかというと同シリーズの過去作にほぼ同じと言ってもいい犯人の設定と動機があるからだ。どうしてもその作品の使い回しという印象が拭えない。緻密に計画した犯行のはずなのに、あの(5分の空白)には確定的な要素がないとも思う。確かに過去作品よりは、経緯が詳細に描写される分、真相は効果的に映るし、ロマンスとしてもビターなエンディングも好みだ。過去作品さえ読まずに本作だけをつまみ食いしていたら、他の名作に並ぶ評価だったのが悔やまれる。でも、本作の持つ魔力に惹かれて、必ずいつか再読してしまうと確信している。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
子供の頃に映画で見てあのトリックは衝撃を受けました(笑)原作を読んだのは初めてですが読み応えがありますね。メインのトリックの解明がアッサリしてましたが事件の謎の解明後の犯人とポアロの会話がいいですね。ポアロ、映画よりもカッコいい(笑)
Posted by
ポワロものを順に読んでいるところだけど、改めてホント面白い。たぶんほとんど以前に読んだことがあると思うが、ありがたいことにほとんど忘れているし、デビット・スーシェのポワロシリーズも見ていないので謎解きの部分でも全然犯人がわからないけれど、本作ではめずらしく途中で予想したとおりだっ...
ポワロものを順に読んでいるところだけど、改めてホント面白い。たぶんほとんど以前に読んだことがあると思うが、ありがたいことにほとんど忘れているし、デビット・スーシェのポワロシリーズも見ていないので謎解きの部分でも全然犯人がわからないけれど、本作ではめずらしく途中で予想したとおりだった。ポワロの「情け」に救われる。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
悲しい結末だった。きっとジャクリーヌはお金がなくてもサイモンのことを愛していたと思う。でもサイモンはジャクリーヌを愛していたからこそ、2人で何不自由なく暮らせて自分の趣味に興じられるお金が欲しかった。 そして美貌も頭脳も財産も有するリネットは、おそらく欲しいものを何不自由なく手に入れてきたからこそ、『欲しいもの』となった親友・ジャクリーヌの恋人であるサイモンを奪うことに特に大きな抵抗がなかったのだろう。自分本位で動いてきたからこそ、最後は2人の画策に気付かず殺されてしまったとあり、なんともいえない気持ちになる。 ポアロは名探偵でありながら洞察力に優れ、何を赦して何を裁くかを自分自身で決めている。罪を犯した人をすべて『罪人』にせず、正当な理由や自分が最善だと思った時に救済のチャンスを与える。そこが『事件を解決に導いた正義のヒーロー』でありながら『一個人』という感じで最高! アガサ・クリスティのシリーズものは、番号が若いものから読まないと過去作のネタバレを食らうことがあるということは覚えておく必要があるだろう。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ミステリー小説に興味を持ち始めたとき、「アガサ・クリスティは外せない」と友人にすすめられて手に取ったのが『ナイルに死す』でした。 舞台はナイル川を巡る豪華な旅。美しい景色に囲まれながら進んでいくミステリーという設定に惹かれ、読み始めました。 最初は登場人物が多くて少し戸惑いましたが、それぞれの人物が物語に重要な役割を持っていることが少しずつ分かってきて、読み進めるうちにどんどん引き込まれていきました。 物語の中心にいるのは、すべてを持っているように見える女性リネット・リッジウェイ。彼女を取り巻く人間関係の緊張感や嫉妬、憎しみが、まるで静かな水面の下に隠れていた感情が一気に噴き出すように描かれていて、ページをめくる手が止まりませんでした。 殺人事件が起きてからは、一気に空気が変わり、エルキュール・ポアロの冷静で鋭い推理が光ります。ただ真相が明らかになるだけでなく、「人はなぜ人を憎むのか」「愛は時に破壊的になりうるのか」といった深いテーマも感じられて、読み終えたあとも心に余韻が残りました。 最後の真相には驚きと同時に、どこか切なさもあり、ただのミステリーにとどまらない作品だと実感しました。 クリスティ作品の面白さを知るきっかけとなった一冊です。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
注:内容に触れています 読んだのは、『鈍色幻視行』の舞台がクルーズ船だったので。 クルーズ船が舞台と言ったらコレだろー!、みたいな感じで読み始めた(^^ゞ クリスティーはそこそこ読んでいると思うけど、『ナイルに死す』を読むのは初めて。 というのも、自分はポアロものよりは、マープルもの。マープルものよりは、ノンシリーズが好きだからだ。 というか、いわゆる「名探偵」ってヤツが、なぁ〜んか好きじゃない(爆) 『ナイルに死す』は世間ではクリスティーの傑作ということになっているけど、今回読んでみて思ったのは、「そうかぁ〜?」みたいな感じ(^^ゞ いや、面白いのは面白いし。 華麗なる美女であるリネットから始まって、めくるめくように登場人物が次から次へと出てきて。 ちょっとまどろっこしくも感じるw、冒頭の人物紹介が進むにしたがって、ジワリジワリと物語が進み出す感じもいい。 ただ、殺人が起こって以降が、ミョーに地味に感じちゃうのは自分だけ?(^^ゞ 殺人以降はエジプトテイスト、ほとんどゼロだしw なにより、初めの方で出てきた会話がそのまま犯人で。 もちろん、「それ、違うからね」と読者を惑わす展開は出てくるんだけどさ。 でも、結局、犯人が犯人w それ、最初の方に書いてあったよねー、みたいな(爆) 犯人たちが事件を起こすこととなる動機のメロドラマの部分とミステリーの要素が、クリスティーにしては珍しくビミョーに噛み合ってない。 その二つの混ざり合うことで面白さが何倍にもなるはずが、たんなる足し算に終わっちゃった感じ。 個人的には、リネットはヒロインとして、最後まで生かしておいて。 その上で、リネットの周りで別の事件が起きる展開の方がよかったんじゃないかな?って思った。 ★3つは、「名作!」と聞かされていたわりに「ミステリー」の展開がイマイチだったから(^^ゞ ミステリー小説の良し悪しは、「ミステリー」の要素と「メロドラマ」の要素のバランス加減だと思う。 これは、「ミステリー」がちょっと弱めかな?
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
名探偵ポアロシリーズの作品です。 前半は事件が起こらず、様々な人間が登場して、それぞれの立場や思惑が描かれます。人間関係を理解して読み進める必要があり、登場人物も多いので、最初は丁寧に読む必要があります。クリスティの作品の中でもかなり長編の部類だと思います。 犯人だけでなく、犯人以外の人物がそれぞれの理由で証言で嘘をつくので、より複雑になっています。殺人事件の犯人も意外な人物で、犯人が分かった後でもどんでん返しがあって驚きました。
Posted by
