レインレイン・ボウ の商品レビュー
最近読んだ「七人の敵がいる」がとても良くて、たなぞうで皆さんの感想を拝見してたら、なんと、陽子さんは「レインレイン・ボウ」で登場済みだと言うではないですか。しばらく加納作品は読んでなかったからなあ。さっそく読みました。 最初はそんなわけで、陽子さん目当てだったのだけれど、いやい...
最近読んだ「七人の敵がいる」がとても良くて、たなぞうで皆さんの感想を拝見してたら、なんと、陽子さんは「レインレイン・ボウ」で登場済みだと言うではないですか。しばらく加納作品は読んでなかったからなあ。さっそく読みました。 最初はそんなわけで、陽子さん目当てだったのだけれど、いやいやこれは面白かった。弱小ソフトボール部の部員だった「女子」たちのその後が、仲間一人の死を軸に描かれていく。個性豊かで、それぞれにいろんな事情と思いを抱え、それぞれに生きていく女の子達の姿が胸に響いてくる。みんないいんだよね。私は、さっぱりした気性で行動力のある由美子さんが気に入った。ぽっちゃりして優しい佳寿美ちゃんもいい。陽子さんがこの後ああなるわけか…人生って実に摩訶不思議。
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高校時代のソフト部の友人が20代で亡くなり、お葬式で久しぶりに対面した部活仲間。 しかし一番親しかったはずの彼女が来ていない。 亡くなって、お葬式の連絡をまわした張本人なのに…。 友人は何故亡くなったのか? 本当は生きている?? 一番親しかった友人はどうなった?? …というミステ...
高校時代のソフト部の友人が20代で亡くなり、お葬式で久しぶりに対面した部活仲間。 しかし一番親しかったはずの彼女が来ていない。 亡くなって、お葬式の連絡をまわした張本人なのに…。 友人は何故亡くなったのか? 本当は生きている?? 一番親しかった友人はどうなった?? …というミステリー。 というのが本筋。 でもストーリーは部活仲間たちの過去と現在の生活にまつわる出来事が綴られています。 その中で少しずつその本筋について触れられている感じで話が進んでいきます。 同じ部活に所属していたけれど、皆個性的で、それぞれ別々の世界で活躍しています。 私は自分自身が管理栄養士なので、管理栄養士として働いている女性のストーリーが一番印象に残りました。 そうそう、現場で働く管理栄養士はものすごく大変なのよね。 長年働く調理師や栄養士たちの中にポンと入るけれど、管理栄養士という資格を持っているから、一応その現場のボス。でも経験は全然違うので分からないことだらけ。そして長年働くオバチャンたちにいびられたり…。 これ、現実にこんな感じなんですよ。 私自身は現場に出たことはなくて事務所で献立管理とか病棟に顔を出したりとかそういう仕事だったのでその苦労はしていませんが、友達の話を聞くと、まさにこんな感じ。 その中で経費削減のためのアイデアを出して実行した、この本の中の女性は素晴らしい! やっぱり能力ある人には他の人がついてきますね。 他にも看護師や保母さんの話など、女性らしい感性で描かれていて「女の職場ってこんな感じだよね。」と思い、非常に楽しみました。 でもラストがなんだかあっけなかったかな。 えっ、そうなの?? …で?? と思ってしまいました。 そのラスト以外は非常に良かったので星4つ!!
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『月曜日の水玉模様』の主人公・陶子が高校時代キャプテンをしていたソフトボール部の部員たちの、卒業後の話。部員の一人、知寿子が25歳で亡くなった。心臓の悪かった知寿子の死は過労死なのかという疑問も絡めて、それぞれの女性の生き方が描かれる。 『七人の敵がいる』の主人公・陽子つながり...
『月曜日の水玉模様』の主人公・陶子が高校時代キャプテンをしていたソフトボール部の部員たちの、卒業後の話。部員の一人、知寿子が25歳で亡くなった。心臓の悪かった知寿子の死は過労死なのかという疑問も絡めて、それぞれの女性の生き方が描かれる。 『七人の敵がいる』の主人公・陽子つながりで再読。 収録作品 「サマー・オレンジ・ピール」 高校時代からの恋人と結婚し、専業主婦となった美久の話。 「スカーレット・ルージュ」 編集者となりばりばりと仕事をしている陽子の話。『七人の・・・・』にちらっと出てくる小説家は、ここに出てくる嶽小原のことかな。 「ひよこ色の天使」 保母になった佳寿美の話。 「緑の森の夜鳴き鳥」 看護師となった緑の話。 「紫の雲路」 ニートのりえの話。 「雨上がりの藍の色」 管理栄養士となった由美子の話。 「青い空と小鳥」 陶子と里穂の話。
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昔のチームメイトの通夜で久しぶりに集まった陶子たち7人。 来なかったのは一人だけ…。 7人の視点を通して語られる、それぞれの人生。 女たちの友情と成長を描き爽やかな読後感を残す青春ストーリー。 普通に青春ものかな?と思って読んでいましたが 実はこれミステリーなんですね(゜-゜)...
昔のチームメイトの通夜で久しぶりに集まった陶子たち7人。 来なかったのは一人だけ…。 7人の視点を通して語られる、それぞれの人生。 女たちの友情と成長を描き爽やかな読後感を残す青春ストーリー。 普通に青春ものかな?と思って読んでいましたが 実はこれミステリーなんですね(゜-゜) 軽いタッチなのでどんどん読めました☆ 加納朋子の文章はさくっと読みやすいです。 この方は身近な死について描くのが非常に絶妙な方ですね。 まさに〝諸行無常の響きあり”です。
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高校時代のソフトボール部で一緒だった彼女たち。 心臓の病気を持っていた娘が亡くなった。 かつて、彼女の周りにいた子たちは、今、どうして何を思って生きているのか・・・ 人間は、単色やツートンカラーの人間なんて居ない。色んな色が虹みたいに重なり合って、複雑な模様を作っているからこそ、...
高校時代のソフトボール部で一緒だった彼女たち。 心臓の病気を持っていた娘が亡くなった。 かつて、彼女の周りにいた子たちは、今、どうして何を思って生きているのか・・・ 人間は、単色やツートンカラーの人間なんて居ない。色んな色が虹みたいに重なり合って、複雑な模様を作っているからこそ、人間っておもしろい、とは言い得ているな、、、と。
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ブログにレビューを書きました。 http://yo-shi.cocolog-nifty.com/honyomi/2010/04/post-895e.html
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「単色やツートンカラーの人間なんて、いやしませんよ。 色んな色が虹みたいに重なり合って、 複雑な模様を作っているからこそ、人間って面白いんじゃないですか」 ◆ モノレール猫が気に入ったので他の作品も読んでみることにした。 作家の謎解きにドキッとした。 けど謎解きは...
「単色やツートンカラーの人間なんて、いやしませんよ。 色んな色が虹みたいに重なり合って、 複雑な模様を作っているからこそ、人間って面白いんじゃないですか」 ◆ モノレール猫が気に入ったので他の作品も読んでみることにした。 作家の謎解きにドキッとした。 けど謎解きはおまけ程度。 高校時代の部活がちょっと懐かしくなった。 社員食堂の話が印象的。
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高校時代、ソフト部に所属していた9人のうち1人の死をきっかけに再会したメンバー。それぞれを主人公にして、「今」の生活、亡くなったチーズとの思い出なんかが描かれている。 それぞれがそれぞれの視点から見た印象がちょっとずつ違ったり。そういうズレって面白い。ミステリー要素はそんなに。ほ...
高校時代、ソフト部に所属していた9人のうち1人の死をきっかけに再会したメンバー。それぞれを主人公にして、「今」の生活、亡くなったチーズとの思い出なんかが描かれている。 それぞれがそれぞれの視点から見た印象がちょっとずつ違ったり。そういうズレって面白い。ミステリー要素はそんなに。ほんわか楽しめるけど、タイトルありきってかんじも拭えなかった。
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「月曜日の水玉模様」続編と聞いていたけれど、繋がりはなし。陶子が主役というわけでもないし。というわけで「月曜日」読んでいなくてもまったく問題なし。 それぞれのタイトルに虹の七色を冠した連作短編集。個々の物語もいいのだけれど、七編を通して見えてくる真相がまた良いんだ。悲しい話なんだ...
「月曜日の水玉模様」続編と聞いていたけれど、繋がりはなし。陶子が主役というわけでもないし。というわけで「月曜日」読んでいなくてもまったく問題なし。 それぞれのタイトルに虹の七色を冠した連作短編集。個々の物語もいいのだけれど、七編を通して見えてくる真相がまた良いんだ。悲しい話なんだけど、加納さんらしく優しさと温かさも充分に感じさせてくれる作品。 どの物語も女性が主人公で、だいたい私と同年代。なのでかなり感情移入して共感できました。読んですごく落ち込んでしまったり、そして励まされたり。「緑の森の夜鳴き鳥」とか「紫の雲路」なんかが特に親近感。「雨上がりの藍の色」も良いなあ。
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虹色になぞって続く7つのお話。同じ登場人物でも、一章ずつ主人公が変わっていくようなお話が好きです。スピンオフ的な感じで。すっきりしつつも少し哀しい想いが残る話かな、と。
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