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新書百冊 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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新書案内。結構読みた…

新書案内。結構読みたくなる本が多いが、あらすじなので余りおもしろさは感じない。

文庫OFF

2024/06/16

この「高級感のなさ」が信頼できる、と思った。もちろん坪内祐三の超人的な眼力から生まれる「シブい」達成はぼくが逆立ちしたってかなわないものだが、それがエリーティズムのハッタリに満ちたものではなく、かといってありがちな不良気取りでもなく(どっちにしても「箔」「オーラ」を匂わせるもので...

この「高級感のなさ」が信頼できる、と思った。もちろん坪内祐三の超人的な眼力から生まれる「シブい」達成はぼくが逆立ちしたってかなわないものだが、それがエリーティズムのハッタリに満ちたものではなく、かといってありがちな不良気取りでもなく(どっちにしても「箔」「オーラ」を匂わせるものでもなく)あくまで庶民派の匂いを感じさせつつ、しかしその地に足の着いたポジションからこそ語りうる真実を語っているところ。そこが「真似できない」とこちらを唸らせる。批評の域を逸脱した軽やかなエッセイ的文章の中に充分凄さは感じ取れるはず

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2018/10/28

【ノート】 ・引き続き読書ガイドだが、実はこういう「必読書◯◯選」みたいなものが昔から好きだ。中学の頃、OUTというサブカル雑誌に高千穂遙というSF作家が書いていたSFガイドが自分にとってのSF読みの始まりだった。そこで取り上げられていた本を読み進め、また、「初心者を卒業したらハ...

【ノート】 ・引き続き読書ガイドだが、実はこういう「必読書◯◯選」みたいなものが昔から好きだ。中学の頃、OUTというサブカル雑誌に高千穂遙というSF作家が書いていたSFガイドが自分にとってのSF読みの始まりだった。そこで取り上げられていた本を読み進め、また、「初心者を卒業したらハヤカワ海外SFノベルズ」という一文が、高価なハードカーバー本に対する強烈な憧れをインプリントしたものだった。これは今でも拭い去ることができなくて、ハヤカワSFは文庫よりハードカバーこそが「通の証」という思い込みから逃れることができない。 ・「新書365冊」に比べると本書は出版時期が2003年ということで3年早い。本書も「365」と同様、新書レーベルの創刊時の1冊。著者が自覚している通り「新書本のガイドブックのような体裁をとりながら、品切れ本や絶版本ばかりを紹介(P220)」しているので、実用性という点では「365」の方に軍配が上がる。しかし、本書では、思春期を中心とした著者の読書遍歴が、当時の状況や心境、興味の広がり方と共に語られており、しかもそれがとても正直で素直なので、好感と共感を持って読み進めていける。読書ガイドでありながら、読書をテーマにしたエッセイでもあり「365」とは少し趣旨が違う読書本だと言える、ちなみに「365」には本書が取り上げられており、「こんな本を書きたいと思っていた」と述べられている。なお、本書では人文、それも文学系統に対する比重が高く、それが今の自分の興味とは少し合わなかったのが少し残念。しかし、いつか重宝する時がくるだろう。 ・清水幾多郎の「本はどう読むか」からの引用が特に印象深い。いわく、気になった本は、その時に読まなくても積ん読用に買っておくこと。また、読み方にはスピードが大事で、蕎麦と同じで一気に読んだほうがよい。「のどごしが大事」ということか。

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2017/07/02

プレゼント本:茂樹さん キャッチ:あぜやん 町田の本の雑誌関係のイベントに 行けなかったが、この本をゲットできて、 さらに貴重な冊子(椎名誠オススメ本40冊)が 入っていて、町田に行った気分になっている。 感謝。感謝。

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2016/01/11

本・古本・神保町好きで有名な評論家・エッセイストの坪内祐三が、自らの半生とそのときどきに読んできた新書百冊を重ねて振り返った“読書半生記”である。 本書では、吉川幸次郎/三好達治『新唐詩選』、渡部昇一『知的生活の方法』、丸山真男『日本の思想』、E.H.カー『歴史とは何か』、加藤周...

本・古本・神保町好きで有名な評論家・エッセイストの坪内祐三が、自らの半生とそのときどきに読んできた新書百冊を重ねて振り返った“読書半生記”である。 本書では、吉川幸次郎/三好達治『新唐詩選』、渡部昇一『知的生活の方法』、丸山真男『日本の思想』、E.H.カー『歴史とは何か』、加藤周一『羊の歌』のようなロングセラーも紹介されてはいるが、絶版となっているもの、当時でこそ読む価値の大きかった(であろう)ものも少なくなく、間違っても新書本のブックガイドとしてではなく、坪内氏がこれらの新書にどのように出会い、どのように読んだのかを、当時の世相とともに振り返るものとして読まれ得るものである。 私は坪内氏より少々若い世代ながら、同じように御茶ノ水で浪人生活を送ったが、「私が通っていた御茶ノ水の駿台予備校は、当時、単なる受験合格のテクニックではなく、もっと本質的な「学問」を教えてくれた。特に英文解釈の奥井潔先生の授業はいつも心待ちにした。教壇で奥井先生は例えばT.S.エリオットやポール・ヴァレリーの文学的意味について語ってくれた」というくだりは、なんとも懐かく読んだ。(今にして思えば、当時の私が、奥井先生の意図するところがどこまで理解できていたのかわからないのだが、学生時代のテキストの中で唯一、奥井先生の授業で使った「CHOICE EXERCISES」だけは30年以上経った今も手元に残っている) また、山口昌男と中村雄二郎の共著の『知の旅への誘い』に関する、「私がもっとも繰り返し読んだ新書本の一つである。といっても、共著者の中村雄二郎には申しわけないのだが、私が繰り返し読んだのは、二部構成のこの新書本の、山口昌男が執筆している第II部「知の冒険」である」という部分なども、同書を読んだ、その“ぞくぞくするような感覚”には大いに共感するのである。 坪内氏と同様、神保町すずらん通り(特に東京堂書店)を訪れるのが習慣となっている私としては、こうした本・書籍の文化が変わらずに続いていくことを願うのである。 (2005年9月了)

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2014/05/12

およそ十年前の本.新書を通して著者の読書遍歴を語った本とでも言えば良いか.再読. 私も新書を読んでいる方だと思うが,紹介されている100冊のうち私が読んだことがあるのは五冊ほど.しかも著者が面白がっていることがまったくピンとこない. 私と著者が年が一回り近く離れていること,著者の...

およそ十年前の本.新書を通して著者の読書遍歴を語った本とでも言えば良いか.再読. 私も新書を読んでいる方だと思うが,紹介されている100冊のうち私が読んだことがあるのは五冊ほど.しかも著者が面白がっていることがまったくピンとこない. 私と著者が年が一回り近く離れていること,著者の読書が,私の興味の少ない社会学,哲学分野に偏っていることが原因だろう. ニューアカデミズムの登場や岩波新書の黄版の全盛期の記憶は私にもあって懐かしかったが,今並べて見せられても残念ながら読みたいと思う本はあまりなかった.

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2013/06/02

著者が影響を受けた新書100冊を紹介する内容であるが、若者に読書を促す目的にしては、自由気ままに書きすぎた感があり、後半は苦痛だった。著者と近い年代でかつ同じ趣味でないと受け入れられにくいのではなかろうか。

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2012/11/05

ブックガイドとしての役割を期待して手に取った本…だけどこれ、紹介されてるのが基本的に古い。今も手に入るの?的なものもたくさんあるし、少なくとも自分が期待してた内容とは程遠かった。既に十分な読書量があるとか、文学系の仕事しててとかだとこれくらいが良いかもしらんけど、少なくとも自分の...

ブックガイドとしての役割を期待して手に取った本…だけどこれ、紹介されてるのが基本的に古い。今も手に入るの?的なものもたくさんあるし、少なくとも自分が期待してた内容とは程遠かった。既に十分な読書量があるとか、文学系の仕事しててとかだとこれくらいが良いかもしらんけど、少なくとも自分のニーズには合わなかったす。ってかそもそも、どんなジャンルに関しても、温故知新の有用性に対してイマイチ懐疑的だったりする訳ですが。

Posted byブクログ

2012/10/16

新書(版の本)を読むことへの強い思い入れを感じた。紹介されている本、それぞれの時代背景と、その年代に影響を受けた事柄などが表現されている。著者は私より先輩であるが、本文を読むと、記憶が重なる部分があるようだ。私は読書家ではないので多読には至らず、文庫本が主流。出版社の企画にそのま...

新書(版の本)を読むことへの強い思い入れを感じた。紹介されている本、それぞれの時代背景と、その年代に影響を受けた事柄などが表現されている。著者は私より先輩であるが、本文を読むと、記憶が重なる部分があるようだ。私は読書家ではないので多読には至らず、文庫本が主流。出版社の企画にそのまま乗ってしまった、といまになって思う。当時新書のイメージとしてはむずかしい学問を分かりやすく紹介する、逆に専門学への導入と言うイメージがあった。自分が専門としている分野でも過去の経緯からの研究過程が示されていたり、自分の知らない事を補うためには、好適であったと思う。

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2011/10/25

読書自伝ということらしいが、「一九七七年春、大学入試に落ちた私は、浪人生となった」「私は中央線沿線の(確か西荻の)古本屋で五百円で買った」といった情報は、他のエッセイにおいても見られることであり、著者のスタイルであることは判るが、著者に関心のない人にとっては全く不必要な情報である...

読書自伝ということらしいが、「一九七七年春、大学入試に落ちた私は、浪人生となった」「私は中央線沿線の(確か西荻の)古本屋で五百円で買った」といった情報は、他のエッセイにおいても見られることであり、著者のスタイルであることは判るが、著者に関心のない人にとっては全く不必要な情報である。購入する前によく気をつけなければならないとは言え、この本を読書案内として買った人は災難である。岩波新書や中公新書を中心に取り上げられた100冊の新書は、現在入手できないものが多数を占めているからである。少なくとも、「現在、品切れ、絶版、入手は古書店で」などの注意書きを入れるべきではないだろうか。

Posted byブクログ