アクロイド殺し の商品レビュー
推理小説というものを…
推理小説というものを最初に読んだのがこの作品だったので、「やられたぜ畜生!」と思っただけだったのですが、やはりこちらの世界ではちょっと異色のようですね。話自体はよくできてるように思うのですが。ミステリマニアよりは、小説好きにお薦めしたいです。
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発表された当時はフェ…
発表された当時はフェアかアンフェアかを巡って大論争を巻き起こした作品。私はたとえアンフェアでも楽しめればいいという方なので気にならなかった。数式を自分の知識だけで解きたいという人はダメかも知れない。
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引退し、静かな田舎で…
引退し、静かな田舎でカボチャを作りながら暮すポアロだったが、村で殺人事件が発生。未亡人のフェラーズ夫人が自殺し、富豪のアクロイド氏が殺害された。財産が目当ての、身近な人物の犯行なのだろうか?はたしてこの結末はフェアか、アンフェアか。とにかく型破りな、クリスティの瑞々しい発想の傑作...
引退し、静かな田舎でカボチャを作りながら暮すポアロだったが、村で殺人事件が発生。未亡人のフェラーズ夫人が自殺し、富豪のアクロイド氏が殺害された。財産が目当ての、身近な人物の犯行なのだろうか?はたしてこの結末はフェアか、アンフェアか。とにかく型破りな、クリスティの瑞々しい発想の傑作。
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2024.05.12 前評判を聞いた上で読んだのであまり驚きもなく。 何も知らずに読んでたら衝撃は大きかったのかもなあと思ってしまった。 ポアロがひっかかっていた点と点が最後に線になるところはお見事。
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ポアロ長編三作目。昔一度読んではいて、超ピンポイントの断片部分は覚えていたが、肝心要のところは忘れていたので、ほぼ初読。ネタバレ踏んでしまう前に読むことができて幸運だった。世界よありがとう。さすがの私も念のため「ネタバレ」チェック入れておくわ…。未読の方はご注意を。私はこれで、越前敏弥『名作ミステリで学ぶ英文読解』の本作ネタバレパートが読める! 本編そして解説まで読み、ミステリー史を語るうえでは欠かせない問題作だったということはよくわかった。何年か前に、野村萬斎と大泉洋で三谷幸喜がドラマ化していたはず(未視聴)だが、機会があれば見てみようかな。 ポアロシリーズを続けて読んでみて、犯人ではない誰かが、何か勘違いに基づいて(ここ、三谷コメディ向きだな)誰かをかばおうとしたり、保身に走ったり、失敗を取り戻そうとしたりしてとった行動が、事態を複雑化しているというパターンが多い気がする。でもそれって本当にありそうなことだ。犯人だけが嘘をつき、隠し事をし、他の人たちはのんきに真実(と思っていること)だけを証言する、なんてことはありえないのだろう。探偵は、殺人という犯罪行為を計画し実行した“犯人”という特殊な立場の人物との知恵比べだけしていればいいわけではなく、巻き込まれて容疑者になってしまった一般人たちの心理や行動も見抜かないといけないんだな…。ということを思った。 ネタバレにしたから書くけど、キャロラインさんが気の毒。
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ある程度ミステリーを読み慣れた読者であれば、シェパード(語り手)が犯人であることは予想できると思う。 実際私も何度か疑いの目を向けたが、そうではない材料や別の疑わしい人物が挙がってくるので、怪しいと思うまでで断定はできなかった。 手記と明かされてからも、ポアロが言う容疑者候補にシェパードが入っていなかったので、レイモンドかなと思った。笑 あと最終章の直前の章も、お前犯人だろと言われてから書いているわけで、最終章こそやさぐれてたけど、シェパードは作家としてのの才能があると思う。笑 最後のやさぐれも超ブラックなユーモアな訳だし。 ポアロシリーズを順番に読み進めている身としては、新たな相棒なのかなと思ったけれど、全然違った。笑 これまでのポアロシリーズと違い、この作品が1926年に発表された作品というのが信じられない一方で、よくよく考えると『そして誰もいなくなった』で受けた衝撃からすれば、これぐらい簡単にやってのけるのがアガサ・クリスティなのだと改めて納得させられた。 ポアロシリーズの続きが楽しみになった一作。
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果たしてこの物語の肝を知っている中で、楽しめるのか? 非常にドキドキしながら読み始めた。 話の中身自体は全くもって忘れていたことも功を奏し、おつりが出るくらい楽しめた。 やっぱりうまいなクリスティ。 物語に引き込み、様々な「?それがどんな意味を持つのだろう」という怪しいポイントを散りばめつつ、容疑をあちらへ向けたと思えばこちらへ向ける。 空振りのようで空振りでない事実を重ねながら、気付けば物語全体の絵姿が出来上がっている。 物語はキングズ・アボット村のジェームズ・シェパード医師の手記という形で展開される。 この村で起きた、フェラーズ夫人の自殺とそれに次ぐ村きっての富豪ロジャー・アクロイドが殺された事件をめぐり、隣人エルキュール・ポアロの活躍ぶりを描く。 ヘイスティングス不在の中、手記の記録手ジェームズはポアロから助手のお墨付きまでをも拝命。 だが、この生真面目な医師では、あのぽんこつヘイスティングスの代わりが務まるわけもなく(褒めてます)、今作のいい味出している賞はジェームズの姉キャロライン。 スモールコミュニティでの情報収集に余念がなく、各地に諜報部員を配し、一足飛びの際どい意見をずばずば繰り広げる。 こういうすっとぼけた人がいると、めりはりが出て俄然面白くなる。 いやー、それにしても分かってはいたのに、最重要場面を素通りさせられていたことや、最後まで事件がどのように起きていたのかがわからなかったことが、さすがクリスティ。 モナミやエ・ビヤンなど注釈付き台詞がこれでもかと飛び交うのも乙。 次は『ビッグ4』。 攻略本では0.5点だ。。。
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有名な作品ということもあり、 ネタバレされる前にと慌てて読み始めた。 (本屋のPOPにもそう書かれていた(笑)) 叙述トリックには全く気付かず。 70%ほど読み進めてやっと気付く。 それまでは登場人物、みんな怪しくて、 お前犯人だろ!!!!は1周した(笑) ただ姉のためとはいえ探偵が自殺を勧めるのは・・・。 名探偵コナンの見過ぎかな。
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叙述トリックというものを知らない人ならオチに絶対びっくりさせられるのだろうなと。語り手が犯人とは疑いもしないだろうし、当時の人にとっては新鮮だったからこそ今でも古典的名作として語り継がれているのだろうと思う。
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名作名作と言われながらも翻訳小説が苦手なので読んでいなかった。なんて面白いんだ、問題作、議論を巻き起こす、と言うのも納得。一人称小説に見せかけた手記。ポアロに見せるものだから不都合なことは書いてない。ちゃんと手記ということも書いてある。アンフェアとフェアの狭間。この結末を江戸川コナン君はどう思うのか。
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