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依存 の商品レビュー

3.6

61件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

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  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    6

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2023/02/18

読み終わってため息をつく程によかった。 内容は重いがウサコの語り口調なのでとても読みやすい。 短編ミステリのかき集めのようで全てが重なっていくのが気持ち良い。 ラストシーンはもう良すぎて語彙がなくなるし、いろんな要素が詰まった作品でとても良かった。

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2022/10/07
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今までの中で一番重たい話だけど、ウサコの語り口調とキャラクターが中和してくれる。現在の話と、ここに至るまでの話が交差しつつ、その間にもいくつかの小さなミステリーがあって、最後に全てが現在に集約される。 最後のシーンは印象に残る。

Posted byブクログ

2022/10/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タック&タカチシリーズ第五長編にして、シリーズ総決算。 ・裏口のドアに挟まれている小石 ・死んでいるはずの老婆の幽霊 ・未亡人が飼っていた犬 ・ケイコという名の少女が連続で誘拐され、無傷で    帰ってきた事件 シリーズの醍醐味と言える奇妙な謎が、本書にはふんだんに盛り込まれている。一つ一つのディスカッションも楽しいが、とにかく凄いのは、謎が謎を補強し合っているところ。 目的を見失い、精神安定のために行うストーカー行為や、信じたくないという思いからの記憶の改竄、神を捨てるために娘を捨てた父。 アクロバティックなロジックの先に見えてくるのは、果てしない人間の業。 そしてそれらは全て、最大の謎を解きタカチが勝利を収める、その前哨戦、伏線へと変貌する。 さらにあのラスト。ウサコの視点でしか描けない、あの美しい幕切れは忘れられない。 このシリーズを読んできて、本当に良かった。

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2021/12/04

これは謎ジャンルと言うべきか。 序盤の展開はチャラいというか、なんか今どきはあまりいない感じの人々というか言葉使いとか雰囲気とか、あだ名とかなんなん、とか、微妙だなぁと思っていたのに、いつの間にかすごい追い込みが待っているという。いや侮れん。 しかし何しろ途中に伏線というか、これ...

これは謎ジャンルと言うべきか。 序盤の展開はチャラいというか、なんか今どきはあまりいない感じの人々というか言葉使いとか雰囲気とか、あだ名とかなんなん、とか、微妙だなぁと思っていたのに、いつの間にかすごい追い込みが待っているという。いや侮れん。 しかし何しろ途中に伏線というか、これは後でとか、今は明かされないけど、とか、そんなんばっか出てくるので、どの伏線が回収されたんかされなかったんかもよく分からん。でも最後は勢いで盛り上がってまぁ面白かったということで誤魔化そう。

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2021/05/19

シリーズ6作目。 ウサコの一人称。 タックの過去とウサコとの出会いが語られる。 人間はやられたことを他の人、特に弱者にやり返す。 自分がやられて嫌なはずなのに。 そうしないと自分が保てないのでしょうか。 虐待やいじめがなくならないのはなぜか。 誰かのためも本質は自分のため。 重た...

シリーズ6作目。 ウサコの一人称。 タックの過去とウサコとの出会いが語られる。 人間はやられたことを他の人、特に弱者にやり返す。 自分がやられて嫌なはずなのに。 そうしないと自分が保てないのでしょうか。 虐待やいじめがなくならないのはなぜか。 誰かのためも本質は自分のため。 重たい作品でした。

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2021/03/10
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――  ぜんぶひとごとなのは、じぶんがないからじゃない?  『仔羊たちの聖夜』、『スコッチ・ゲーム』と合わせて3部作、として読むのがお勧め。  積み重ねてきたもやもやとしたものを、ひとまず清算してくれる。スカッとする、というわけではないのだけれど、ただ、希望を手にするというか。  シリーズはまだまだ続くから、中間決算、といったところかな?  とはいえ内容はやっぱり重い。特にこれまでよいどれ仙人的だったタックのこんな姿を、と思うと辛いところ。でもこういうときが来るべくして来た、とも云える。  なんだかんだ、このシリーズの幹になっているのはやっぱりボンちゃんなんだなぁ、と思いました。  どんな立場にもなり得る、だからどうしょうもなくも見えるんだけれど、それすらも自覚していて。  被害者にも、加害者にも、  自分がどちらにでもなり得るから、そのどちらも受け入れられる。  その分、どちらとも向き合わなければいけないし、  どちらの気持ちも代弁できてしまうということは、どちらの立場からも責められかねないということで。  そういうひとが居てくれるからこそ、周りは自分の立場や立ち位置、を決めていられる、のかもしれない。  満足の☆4.4

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2020/11/04

シリーズものとは知らず、ミステリ賞入賞歴からピックアップしたもの。やっぱり西澤作品、安定した面白さを楽しめる。個人的に安楽椅子探偵ものがあまり好きじゃないってのもあって、解説者みたく本作が最高!とは思わなかったけど、求める水準は余裕でクリア、って感じ。

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2020/04/05

- シリーズものは読んだことなくこれが初めて。とはいえこれがシリーズものだと知ったのは最後の解説読んだ時だったので、独立しても成り立ってはいた。 - 他愛もない話の推理合戦が、このシリーズのいいところなんだろうけど、結構まどろっこしく、途中全然頭に入ってこないところが多かった。オ...

- シリーズものは読んだことなくこれが初めて。とはいえこれがシリーズものだと知ったのは最後の解説読んだ時だったので、独立しても成り立ってはいた。 - 他愛もない話の推理合戦が、このシリーズのいいところなんだろうけど、結構まどろっこしく、途中全然頭に入ってこないところが多かった。オープニングが衝撃的だったからこそ「それよりも早くホームカミングの進展読みたい」という気持ちが勝ってしまったところがちらほら。 - 正直本筋と小石の話くらいにしてくれればもっとスッと終わったのかも。ダラダラ推理した割には伏線回収も大したことなかったし。 - ただシリーズ読んだことある人からは評価高いっぽいので、これを最初に読んだのがよくなかったのかも。

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2019/08/14

大学教授の再婚相手の新妻は、自分の兄を殺した母親だった!!タックの衝撃告白から始まる作品。 脇役のちょっとイラッとくるぶりっ子女…と評価していたウサコ視点で語られ、彼女の内面を垣間見るうちに評価も変わる。 タックの過去と現在の大長編に、解決の糸口に関わる小さな謎が短編として挟まれ...

大学教授の再婚相手の新妻は、自分の兄を殺した母親だった!!タックの衝撃告白から始まる作品。 脇役のちょっとイラッとくるぶりっ子女…と評価していたウサコ視点で語られ、彼女の内面を垣間見るうちに評価も変わる。 タックの過去と現在の大長編に、解決の糸口に関わる小さな謎が短編として挟まれた、贅沢な作り。 愛と束縛と解放と、友情と青春と成長の前向きな話で、スッキリ。

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2019/06/14

タックとタカチの話を盗み聞きするような形になってしまったウサコ。話はそのウサコ視点で数日前からそこに至るまでを振り返る部分とその場との交互に進みます。途中小さなたくさんの事件に対し推論を闘わせていくのはいつものことなのですが、読み終わってみるとそれらが決して独立したものではないこ...

タックとタカチの話を盗み聞きするような形になってしまったウサコ。話はそのウサコ視点で数日前からそこに至るまでを振り返る部分とその場との交互に進みます。途中小さなたくさんの事件に対し推論を闘わせていくのはいつものことなのですが、読み終わってみるとそれらが決して独立したものではないこと、視点がウサコでなければならなかったことなど名作と言われる所以に納得しました。現在のタックを作った過去の出来事は重すぎるのですがラストの展開が見事でほっとします。読後タイトルがずっしりと響いてきました。

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