カルチェ・ラタン の商品レビュー
コクリコ坂を見たばかりだったので手に取ってみた。 めちゃくちゃ面白かった! 軽妙な語り口、続きが気になる展開、 魅力的な登場人物。 この作者は日本語を自由自在に操っている! なんてこなれた文章なんでしょう。 主人公ドニは当初まるでのび太君のようなだめっぷりであり、 ことある...
コクリコ坂を見たばかりだったので手に取ってみた。 めちゃくちゃ面白かった! 軽妙な語り口、続きが気になる展開、 魅力的な登場人物。 この作者は日本語を自由自在に操っている! なんてこなれた文章なんでしょう。 主人公ドニは当初まるでのび太君のようなだめっぷりであり、 ことあるごとにミシェルに助けを求める。 しかしこの主人公は前向きでどんどん成長する、すごく好感のもてる人物であった。 私のイメージではドニは医龍の伊集院そのままで、ミシェルは朝田のような存在である。 キリスト教、神学がテーマではあるが、世界史をほとんど勉強していない私でも理解できる内容で、難しくはありません。 宗教がらみと敬遠せず、読んでみてほしいです。
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軽い。話が。 神学とか色々小難しげな話も出てくるんだけど、 読み飛ばしても問題なし!! さらっと読めるね~。 でもそういうのもいいと思うんだ。(誰)
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16世紀西洋では,キリスト教が腐敗し,ルターによる宗教革命が起きていた。そんな中,カトリックとプロテスタントそして,そのどちらにも汲みしない人などが論争を繰り広げていた。ドニ・クルパンはそんな時代のパリの夜警隊長だった。ドニとその先生であるミシェルが様々な事件の真相を解決して行く...
16世紀西洋では,キリスト教が腐敗し,ルターによる宗教革命が起きていた。そんな中,カトリックとプロテスタントそして,そのどちらにも汲みしない人などが論争を繰り広げていた。ドニ・クルパンはそんな時代のパリの夜警隊長だった。ドニとその先生であるミシェルが様々な事件の真相を解決して行く。結局は,ミッシェルは師匠と対決することになる。 『善は悪よりすばらしい。そんなことは馬鹿にだって分かる。だがな,人間は差はあれ,罪を背負って生きているのさ。単純に善悪を見極めるのではなく,どこまでが許され,どこからが許されないのか,その線引きを慎重に見極める作業こそが,ある意味で人は神学と呼んでいる』 『かえって考えが近いほど小さな違いが許せなくなる。あからさまな敵同士がにらみ合うなら,相手を軽蔑する気持ちが先にある分だけもっと空気は和やかだ』
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最初の方は・・・中世版の名探偵コナン? 途中から最後にかけては、今までの話をからめつつ、 なんだか壮大な話に発展してしまいました。 最初の方の、読み切りのような短編の寄せ集めの方が 最後まで気楽に読めた気がします。 途中からは、キリスト教の根本の話になってしまったので、 最初の...
最初の方は・・・中世版の名探偵コナン? 途中から最後にかけては、今までの話をからめつつ、 なんだか壮大な話に発展してしまいました。 最初の方の、読み切りのような短編の寄せ集めの方が 最後まで気楽に読めた気がします。 途中からは、キリスト教の根本の話になってしまったので、 最初のテンションのままは読み進められなかったです。
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16世紀のパリを舞台とした歴史小説。 ちょっとしたミステリ仕立てもあり、語り口自体がとてもユーモラスなこともあり、肩肘張らない軽い読み物のような印象を、少なくとも最初は受けた。そして、その感じは最後まで変わらなくて、とてもユーモアあふれた楽しい小説であるのは確かだと思う。 ...
16世紀のパリを舞台とした歴史小説。 ちょっとしたミステリ仕立てもあり、語り口自体がとてもユーモラスなこともあり、肩肘張らない軽い読み物のような印象を、少なくとも最初は受けた。そして、その感じは最後まで変わらなくて、とてもユーモアあふれた楽しい小説であるのは確かだと思う。 にもかかわらず描かれているテーマそのものは、シリアスで重い。なんといってもプロテスタントが生まれる時期、イエズス会の黎明期の話を、学僧達を主な登場人物として、神学と世俗が入り交じった陰謀と戦いの物語なのだ。 こういう重い重いテーマを、主人公の初体験なんて思い切り俗な話題を取り混ぜつつ(これは全編をリードするサブテーマである)、楽しく語る作者の手腕に脱帽である。また、登場人物が魅力的なこと。楽しい時間をプレゼントされた気分である。 2006/12/27
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「王妃の離婚」に続き、再読。やられたなぁと思いながら、この作品も泣きました。 歴史小説であることを忘れそうになるほど生き生きとした魅力的な登場人物がこの人の持ち味ですが、主人公はもとより周囲の人物像が心憎いほど上手い!
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いろんなところにちょこちょこと出てくるエピソードが興味深いです。 ドニはばかだなあと思いつつ、なんだかんだと面倒をみてやるマギステルの気持ちもよくわかったり。 マギステルがずるいくらいかっこいい分、ドニのあほさが際立ちます。 頑張れドニ。
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ザビエルのことを調べていて、この本を思い出した。発売当時に読了していたのだけれど、再読。相変わらず面白かった! 基本はミステリー調ですが、キリスト教神学激動の時代に、普通の男女の在り方をの深さを問うているのかも。イケ面は剃髪していてもかっこ良いですね。
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学生時代のザビエル、ルター、カルヴァンなどもちょいと出てくる。 神学。パリ。 新米夜警隊長ドニ・クルパン。
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1536年、パリ。ある靴職人が行方不明になった。その事件に着手した新米夜警隊長ドニ・クルパンは、元家庭教師で天才的推理力を持つ神学僧ミシェルに協力を求める。二人が捜査を進めるうちに、やがてパリの闇夜にうごめく巨大な陰謀が明らかに…。宗教改革という時代のうねりの中、セーヌ左岸の学生...
1536年、パリ。ある靴職人が行方不明になった。その事件に着手した新米夜警隊長ドニ・クルパンは、元家庭教師で天才的推理力を持つ神学僧ミシェルに協力を求める。二人が捜査を進めるうちに、やがてパリの闇夜にうごめく巨大な陰謀が明らかに…。宗教改革という時代のうねりの中、セーヌ左岸の学生街「カルチェ・ラタン」を舞台に繰り広げられる冒険と青春群像。西洋歴史小説の傑作。
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