カルチェ・ラタン の商品レビュー
小説って面白いなと思う一冊。 西洋歴史小説なんていう分野があるんだ…という新鮮さを感じる。 小説の中で神学論争やってるんだ…という好奇心を覚える。 ザビエルとかカルバンとか有名人もでるんだ…というキャッチーさがある。 古い書物の回顧録みたいだけど全部創作なんだ…とかっこいいと思う...
小説って面白いなと思う一冊。 西洋歴史小説なんていう分野があるんだ…という新鮮さを感じる。 小説の中で神学論争やってるんだ…という好奇心を覚える。 ザビエルとかカルバンとか有名人もでるんだ…というキャッチーさがある。 古い書物の回顧録みたいだけど全部創作なんだ…とかっこいいと思う。 しかもミステリーなのか… って、最後エログロじゃん! 娯楽小説ってなんでもありで面白いなと教えてもらいました。
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一五三六年、パリ。ある靴職人が行方不明になった。その事件に着手した新米夜警隊長ドニ・クルパンは、元家庭教師で天才的推理力を持つ神学僧ミシェルに協力を求める。二人が捜査を進めるうちに、やがてパリの闇夜にうごめく巨大な陰謀が明らかに……。宗教改革という時代のうねりの中、セーヌ左岸の学...
一五三六年、パリ。ある靴職人が行方不明になった。その事件に着手した新米夜警隊長ドニ・クルパンは、元家庭教師で天才的推理力を持つ神学僧ミシェルに協力を求める。二人が捜査を進めるうちに、やがてパリの闇夜にうごめく巨大な陰謀が明らかに……。宗教改革という時代のうねりの中、セーヌ左岸の学生街「カルチェ・ラタン」を舞台に繰り広げられる冒険と青春群像。西洋歴史小説の傑作。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
実在の人物の回想録という形式をとっているが、実は嘘っぱちらしい。この小説のテーマは何だ?探偵もののようであり、宗教を題材にもしてるし、ちょっと、エッチな話もある。何だか楽しい小説である。肩肘張らないで、読む小説である。
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16世紀のパリはカルチェラタンを舞台にした 青年の成長物語でもあり、推理サスペンスでもあり、 男と女の本質を飾り気なく真正面から描いた作品でもあり・・・と、 中身がものすごく詰まった読み応えたっぷりの作品です。 神学がベースにあるので、中に出てくる神学問答をいちいち 考えてると...
16世紀のパリはカルチェラタンを舞台にした 青年の成長物語でもあり、推理サスペンスでもあり、 男と女の本質を飾り気なく真正面から描いた作品でもあり・・・と、 中身がものすごく詰まった読み応えたっぷりの作品です。 神学がベースにあるので、中に出てくる神学問答をいちいち 考えてると読み難いかも・・・。書き方もちょっとくどいしね。 でも登場人物がそれぞれ魅力的ですごく惹きこまれます。 たくさんの表情を持つ作品ですが、 読後は回顧録の形をとっているせいか、 主人公をとりまく周りの人々が二度と戻らぬ青春そのもののような 感じがして、青春物語を読んだような印象も受けました。 いい作品だと思います。
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最後のミシェルの“警句”と、そこから一連の結末にやれらた。 序盤はまるでシャーロック・ホームズ、あるいは京極堂シリーズかと思うような、いわゆる完全無欠な名探偵とちょっと抜けた相棒の捜査譚らしき流れ。 いや、京極堂シリーズならばミシェルはまるきり榎木津だな。 “カルチェ・ラタン”...
最後のミシェルの“警句”と、そこから一連の結末にやれらた。 序盤はまるでシャーロック・ホームズ、あるいは京極堂シリーズかと思うような、いわゆる完全無欠な名探偵とちょっと抜けた相棒の捜査譚らしき流れ。 いや、京極堂シリーズならばミシェルはまるきり榎木津だな。 “カルチェ・ラタン”の空気感も、「王妃の離婚」を読んでいると、なかなか趣深いものがあるし、はたまた「傭兵ピエール」を先に読んでいれば、“ドゥ・ラ・フルト”の名前にもニヤッとしてしまう。 中盤から後半にかけて、話は拡散していくが、ディテールの説明や伏線の回収には少し不満がある。 肝心の神学問答についてもちょっと浅い、いずれにせよ説得力が不足している部分があるのは否定できないと思うが、佐藤賢一氏の手練の筆力によって先を急がされてしまうのもまた事実。 作品としては、著者の力量も併せて鑑みるに、悪くはないんだけどちょっとまとまりに欠けるかなあ、と思いつつ読了しようとしたところで、ラストの結び方に感動して、星4つ。
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回想録の体をなす青春小説というところか。中世パリの宗教問題に触れながらも、若者たちの喧騒が聞こえてくるような物語展開で非常に面白かった。しかし、ロヨラやザビエルが『ピルグリム・イェーガー』のビジュアルで脳内再生されていたので、最初のうちは苦労した。マンガは罪な存在だ…。
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パリ旅行のお供に買った本。 はじめは、イケメンのマギステルに萌えたものの、その頭頂部がザビエル状態だとゆー描写に一気に萎えたことが印象深い…。 忘れたころに、剃り上げる話とか挟まるしな。 ザビエルはともかく、史実を絶妙に織り込んだ話は、おもしろかったです。 初めは、「天才マギ...
パリ旅行のお供に買った本。 はじめは、イケメンのマギステルに萌えたものの、その頭頂部がザビエル状態だとゆー描写に一気に萎えたことが印象深い…。 忘れたころに、剃り上げる話とか挟まるしな。 ザビエルはともかく、史実を絶妙に織り込んだ話は、おもしろかったです。 初めは、「天才マギステルと愉快な仲間たち」なミステリ小話かと思っていたのですが、後ろに繋がる繋がる。 中には微妙な部分もあったりしますが、エロ事方面な話題がてんこ盛りで流されていきます。 あれだけ豪快に書かれると、反対にさらっと読み流せるんだなと痛感しました。
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十年ぶりくらいの佐藤賢一、最初は馴染むのに手間取ったけれど、最後は16世紀前半のカルチェ・ラタンをドニ・クルパンと共に走り回って、カソリックの退廃や、プロテスタントやイエズス会の胎動を目の当たりにしている気分になっていた。どこからどこまでが史実で、どこからが創作か判断出来る知識は...
十年ぶりくらいの佐藤賢一、最初は馴染むのに手間取ったけれど、最後は16世紀前半のカルチェ・ラタンをドニ・クルパンと共に走り回って、カソリックの退廃や、プロテスタントやイエズス会の胎動を目の当たりにしている気分になっていた。どこからどこまでが史実で、どこからが創作か判断出来る知識はないが、楽しめた分、西洋の、キリスト教の歴史を学んでみたい気になった。
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私こと、smmtchefがカルチェ・ラタンを読むこと、ならびに真実に開眼しながら、なおも考え続けること。
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昔に本屋さんで見かけて、読みたいなと思いつつスルーした作品。ネットで安くなっていたので購入。 思っていたのよりずいぶん壮大な話でその意味では期待はずれだったかも。前半は軽い探偵もの風(シャーロック・ホームズとかに近いかな)、後半が神学論争に重きを置いた感じで、その違いがちょっと不...
昔に本屋さんで見かけて、読みたいなと思いつつスルーした作品。ネットで安くなっていたので購入。 思っていたのよりずいぶん壮大な話でその意味では期待はずれだったかも。前半は軽い探偵もの風(シャーロック・ホームズとかに近いかな)、後半が神学論争に重きを置いた感じで、その違いがちょっと不自然なのが否めない。 エンターテインメントとしても十分楽しめる作品ではあるけど、思っていたのと違ったかな。「神とはなにか」について考えるきっかけにはなるのかも。
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